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高野山まで推し活ブーム

白浜から高野山へ。道中、海南の中野BCに立ち寄る。初めて取材した彼女はここで研究開発をしていたのだな……と感慨深い気持ち。

売店にはhydeがいたので写真を撮って友人に送る。中学生のころhydeが好きだったと聞いて以来、hydeを見たら写真を撮って送ることがライフワークになった。

hydeは和歌山県出身らしい

高野山の手前の小さなお店に立ち寄りコーヒーを飲む。お店のおばちゃんは60歳の定年退職後、和歌山に移住したのだそう。今は70歳で、猫と二人暮らし。ボケ防止のために土日だけお店をやっており、東京に戻りたいと思ったことは一度もないらしい。60歳を過ぎて新しい生活を始められる胆力がひたすらかっこいい。

高野山のあたりにはフランス人が多いそうで、実はこじゃれたおいしいお店がちょこちょこあるとのこと。おばちゃんのお店のジビエホットドッグは、パンをフランス人、ソーセージをドイツ人、ソースをおばちゃんが作っていて「とてもおいしい」のだと言っていた。とても心惹かれたがごはんは食べてしまったので断念。

代わりにやきもち食べた

高野山は紅葉が始まりつつあり、それなりに観光客がいた。本格的に混む前でよかった。

真言宗総本山の金剛峯寺にはお大師さまのファンクラブ会員募集のポスターが貼ってあった。

推し活ブームは高野山にまで達している模様。ある人のことが好きで応援している人=ファンだと思っているのだが、お大師さまのファンというのは成り立つのだろうか。

推し仏メーカーまであった。ここまで世俗の流行りに合わせる必要があるのか。

わたしの推し仏は元悪鬼

せっかくなので宿坊に泊まる。お寺だが、お部屋はほぼ旅館。3泊1万円の民宿から一気にグレードアップ。リッチな気持ち。

宿坊のごはんは精進料理。予想通りたんぱく質が少ない。たんぱく質は豆腐くらいで、あとはほぼ炭水化物。ベジタリアンやビーガンに太ってる人が案外多いのはこういうことだよなと納得しながらどうにか完食。揚げ物がキツかった。

夕飯に白ごはんを食べたのは久しぶり。そもそも30歳になるまで大人は夕飯に白ごはんは食べないものだと思っていた。

子どもの頃、周囲で白ごはんを食べる大人はおばあちゃんくらいで、それはおばあちゃんだからだと思っていたし、叔母の一人も白ごはんを食べていたが、それは食いしん坊だからだと思っていた。

だからワーホリでオーストラリアに滞在中、日本人同士で飲んでいる時に大人も夕飯に白ごはんを食べると知ってものすごくびっくりした。海外生活で驚くことはたくさんあったけど、これが一番のカルチャーショック。

宿坊のごはんは個室で一人なのだけど、左隣の部屋の人がずっとしゃべっている。「これを開けるんだな」「おーなるほど!」「うーん」「ほーう!」「こうきたかぁ」などなど。孤独のグルメの心の声が全部口から出ている感じ。

宿坊では宿泊者は仏様としてもてなす的なことをどこかで読んだので、彼もまた仏様……と穏やかに食事を続けたが、端的に言ってうるさかった。黙って食べなよ。

ごちそうさまでした

長く家を空けているので、今日は近隣に住む妹にお願いして観葉植物に水をあげてもらった。水やりの他にやることはあるかと聞かれたので、「郵便ポストたまってたら出しといて」「あと掃除機と風呂掃除とトイレ掃除と台所掃除」「シーツ洗って変えといて」と冗談でLINEしたら本当に掃除機をかけてくれたらしい。

おまけに換気をし、郵便物とチラシを仕分けし、汚れていたオットマンまできれいにしたとのこと。従順すぎてちょっと引いた。尽くされすぎてしんどい人の気持ちが初めてわかった。これはこわい。

こわい

高野山の夜は寒い。気温はなんと9度で、思わず暖房を入れてしまった。いよいよ冬到来。秋から冬に向かう時期が1年で一番苦手。

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