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桜島を歩き回り、対岸に渡って飲み歩く
種子島から持ち込んだ安納芋に無糖のギリシャヨーグルトをつけて食べる。おいしい上にタンパク質も摂取できるナイスアイデア。
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枝みたいに見える虫がいたが、いやこれは枝みたいに見える虫のような枝かもしれないと思い、足でつついた結果、枝みたいに見える虫であることが判明した。虫の擬態はすごい。
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溶岩遊歩道を歩く。良い道だったが、日差しが強くて暑い上にお腹が空いてしまったので、ただ歩いただけ。
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桜島ビジターセンターをのぞいたら白人の観光客がたくさん。のちに飲み屋で聞いたところによると、鹿児島は屋久島と桜島が外国人から二大人気スポットらしい。屋久島は世界遺産とプリンセスモノノケ、桜島はこれだけ街に近いところに活火山があるのが珍しいのだそう。
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大正時代に桜島で起きた噴火では数日で2メートル以上の火山灰と軽石が積もったとあり、学生の頃読んだ三浦綾子の「泥流地帯」を思い出した。細かい話は忘れてしまったが、噴火後の土石流の恐ろしさはよく覚えている。
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これだけ科学が発達した今なお噴火予測は困難だそうで、「住民は理論を信頼せず、異変を感じたら避難しよう」とあったのが印象的だった。自然の脅威に人類は敵わないのであり、やはり日々自然に相対している人に、都会でパソコンを叩いている人間は到底及ばない。
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溶岩が流れ迫ってきたら泣いちゃうなと思っていたけど、溶岩の流れ始めの時速は100メートルほどと知りだいぶ不安は軽減された。それならまだ逃げられるし、その速さに勝てるだけの体力の維持を目標に生きていきたい。
火山灰を入れる袋の命名には「火山灰を克服する」という意味が込められているそう。桜島の生活を感じる日用品。
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ビジターセンターで一番よかったのは、桜島ミュージアム理事長の文章。理事長の人柄が見える内容で、こういうのを良い文章というのだと思う。
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鹿児島市に渡るべく、フェリー乗り場へ行く。鹿児島出身のGO!GO!7188というバンドに「朝の4時半に僕は船に乗った」から始まる「桜島」という曲があり、ドキドキして時刻表を見たら朝の4時半の便はなかった。桜島は2003年の曲。そりゃダイヤも改正される。
いつ会ってもどこかしらを怪我している新卒同期から「転職先への入社日に足の骨を折った」と連絡が来る。前夜に階段で足を踏み外し、現実逃避でどうにか寝たら、朝4時ごろに痛みで目覚めたとのこと。
当時20歳くらいだったGO!GO!7188は朝の4時半に船に乗り、その20年後、40歳の友人は朝の4時に救急車に乗ろうとする。どうしたって加齢を感じざるを得ない。
彼はいつぞやは両足を捻挫していたし、別のときはサッカーで鎖骨を折っていた。怪我の仕方とタイミングが面白くはあるけど、少し心配。どうにか元気に長生きしてほしい。
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地元のブリュワリーへ行く。実は静岡と鹿児島は特産品が似ていて、お茶の生産量は静岡についで鹿児島が2位、うなぎの養殖は鹿児島が1位だそう。お店のお兄さんは静岡のうなぎ屋から出た後にうなぎが鹿児島産だったことに気付いてあちゃーとなったことがあるらしい。
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話から推測するに、お兄さんは30歳過ぎ。飲み屋の店員さんの年下率が高くなってきた。甲子園球児が年下よりもくらう現実。
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2軒目のお店はSPEED、GLAY、ラルク、篠原涼子、マイラバと、平成ミュージックが続く。どうしても気になって尋ねたら、やはり81年生まれの店主オリジナルプレイリストだった。
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桜島に行くフェリーは24時間運行だけど、桜島からおうちまでのバスは19時過ぎに終わるので歩いて帰る。徒歩30分の距離。酔い覚ましにはちょうどいい。
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屋久島も種子島も中心地から離れたところにいたから飲み屋には行けなかったけど、やはり現地の飲み屋に行くのが旅中の結構重要な楽しみであることを再認識した夜であった。
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