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親子で読書TIME - 星新一「きまぐれロボット」

星新一さんのショートショートシリーズは一話の長さが絶妙で、一つ一つにユーモアとオチが含まれている、親子で楽しめる本の代表作。

ということで、兄弟と一緒に読んでみました。

博士が作る珍妙な発明品に教えられること

私は元々星さんのショートショートシリーズが好きですが、きまぐれロボットでは「なんでそんな研究を?」と思えるような実に面白い発明品を生み出す博士が出てくる点が特に好きです。きまぐれロボットの初刊は1966年、ロボットも便利な道具もまだまだない時代に、自由な発想でここまで想像が膨らませられたことにまず脱帽します。

ここに出てくる発明家も発明品やロボットも実に真面目なのですが、なんだかうまく行かなかったり、思わぬ結果を招いたり・・・
ロボットや人工知能といったテクノロジーが当たり前になっている現代に対して、その明るい可能性も暗い可能性もおもしろおかしく教えてくれます。

子供と読むときに楽しめるポイント

子供たちは、想像力をフル回転しながら話を聞いていたようです。最後に必ずなんらかのオチがあるショートショート。
「さてこの後どうなるでしょう??」
オチをクイズっぽく読み進めてみるのが面白かったです。

大抵、オチはあたりませんでした。星新一はやっぱりすごい。

和田誠さんの挿絵

古い刊行なのでさまざまな装丁の本が出ていますが、私は和田誠さんのハードカバーの刊がやはり好きです。
和田誠さんも星新一さんのファンだったとのこと。

和田さんのシンプルなのに表情豊かな挿絵が、ショートショートの滑稽さを引き立てます。
子供と本を読むとき、挿絵も同じ世界観を共有するのに効果的、和田さんの挿絵は想像を膨らませる「余白」のある絵だなあ、と感じます。


ショートショートシリーズは他のものもぜひ一緒に読んでみたいなと思います。



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