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Self Brain Discussion

視力が良くないため普段は眼鏡かコンタクトをしている。だけどたまにぼやけた視点が欲しくなりあえて何もかけないで生活してみたりする。けどそうするともちろん生活に支障が出てくるわけで。それと同じで思考もクリアでなくアンクリアであるから見えてくるものがある気がする。

先日商業施設を歩いていると、端で前屈みに座り込む人影が視界に入り、声をかけた。すると彼女は鼻をティッシュで押さえた顔をあげ「鼻血がとまらなくて、同時に立ちくらみが来てしまって。」と申し訳なさそうに教えてくれた。

私はあいにくティッシュを持っていなかったため、近くを通った優しい方が差し出してくれた。会話は成立するし出血量も多くない、大丈夫そうと思った。しばらくすると鼻血は止まりかけ、立ちくらみも軽減した感じではあるが彼女の顔はなんだか曇ってみえた。

表現方法がなんとも難しいけど、体調が悪いからもちろん顔色はよくないんだけど、なんていうか、一言でいうならわたしの直感のセンサーに引っかかった。

そのまま別れる選択もあったが、さっき感じ取ったセンサーが気になり私たちは近くのベンチへ移動し少し話をした。
「よく鼻血は出すんですか?」と聞くと彼女は「多分ストレスと疲労で。13連勤した後なんですよ。こんな迷惑をかけて申し訳ない。」と言った。私は彼女の話をもう少し聞きたいと思い、職業など問診票で聞かれる程度のサラサラ言えそうなことを聞いた。

彼女の話からは大変な労働環境の中で自分なりに一生懸命頑張っていることが伝わった。でも同時に頑張りすぎていて、その頑張りが自分を苦しめていることも伝わった。

私は彼女に頑張ってるねなどの共感の声をかけるよりも少しでも痛みを苦しみを減らせる言葉はないかと思った。

だから「どこの誰かわからないわたしにもすごく頑張りは伝わました。でも一番それを理解する必要があるあなた自身には伝わっていないみたいだから、頑張りを自分で認めてあげるのはどうかな。」と伝えた。

彼女は泣き出して、私は言いすぎてしまったのかもしれないと感じた。ただ彼女は「ありがとうございます。素敵なことを言ってくれて。」と振り絞った声で伝えてくれた。これ以上は私もおせっかいが度を越してしまうと思い、彼女の体調を確認しその場を後にすることにした。

でも家に帰る途中、正解も不正解もないはずなのに、本当にあの場面はあの言葉が適切であったのか脳内自己討論会が始まってしまった。前置きが長くなってしまったため自己討論会の模様は明日書こうと思う。



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