〈読書記録〉正義の申し子 染井為人著
染井先生の作品、好きです。
一番好きなのは『正体』なのですが、この作品も面白かった!
主な登場人物は、告発系ユーチューバーのジョン(純)と不当請求業者の鉄平。
始まりは、ジョンがYouTubeの配信で、不当請求業者の鉄平に騙されたふりをして配信をしたら、それがウケたこと。
さらに直接対決をすることで再生数を稼ごうとするジョンの企みを鉄平はどう受けるのか…。
スピード感ある展開に目が離せないが、この両者、どちらも性格があまりよろしくない。毒々しい感じでのどが詰まるような苦しさを覚えながら読み進める。
二人の言動も読んでいて苦しいが、配信に勝手なコメントを付ける視聴者も苦々しい。
実際に、心ないコメントは今も世界のどこかで実際に書きこまれている。そんな風潮への問題提起、タイトルの正義の意味などいろいろ考えさせられる物語である。
さて、この後は、全く想像しなかった展開へ。ここが面白いところなのでぜひ読んでみてほしい。
満足の読後感です。