〈読書記録〉2月新刊『推しの殺人』このミス大賞・文庫グランプリ受賞作を読んだ
大阪発のアイドルグループ『ベイビー★スターライト』は、
初期メンバーのルイと元センターのテルマ、現センターのイズミの3人組。
元センターのテルマは、お嬢様で何の苦労もせず、順調にセンターで売り上げを伸ばすイズミが気に食わない。
通称『ベビスタ』は、グループ内に格差がある上、グループ全体の売り上げは落ち続けるなど危機的な状況にある。初期メンバーのルイは、23歳になりアイドル卒業を考えている。
そんな中、メンバーのひとりが、殺人という罪をおかしてしまう。その現場に集まったメンバーは、アイドルを続けるため、その殺人を隠蔽しようと力を合わせることに決める。不仲だった彼女らが、不思議と結束を強めていくというストーリーだ。
このストーリーと並行して、ルイの昔の出来事も語られる。こちらも謎めいていて気になる。
アイドルという特殊な職業の裏にある黒い部分も絡めつつ、物語は意外な展開へ進んでいく。
あの後、彼女らはどうなっていくのだろうか。大変気になるラストであった。
このミス大賞は気になる賞である。大賞の『ファラオの密室』も読みごたえがあった。これからも受賞作に注目していきたい。
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