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サステナブルなスモールビジネスを目指す起業のことを何て呼ぶんだろう

年商100億とか1000億の規模目指すスタートアップベンチャー起業じゃなくて、1億から数10億ぐらいのサステナブルなスモールビジネスを目指す起業のことを何て呼ぶんだろう?

という投稿をFB(非公開)でしたところ、色々と反響があったのでもう少しここにも書いてみます。

実際そのぐらいの規模って趣味ビジネスみたいなもんかもしれないけど、1億〜数10億ぐらいで安定して持続している会社のほうが、全体的に幸せ感が強いように思えるんですよね。特に経営層。

経営層と社員その他スタッフの距離も近いのでだいたい皆に理念が浸透していて、阿吽の呼吸でギリギリ動ける範囲で、当事者意識がある。

100億や1000億のスタートアップの起業の仕方や経営の仕方と、1億〜数10億のものとはかなり別物だと思うし、フレームワークもマーケティングメソッドも、経営者のメンタリティーのありかたも、人事も、資金調達の考え方も、株の持ち方も何もかも異なるので、ここをなんと呼んでどう定義するか、ずっと考えています。

100-1000億なのか、1-数10億なのか。業種にもよるとは思うけど、特にメーカーやクリエイティブの会社は後者のほうが心地よい規模なのかもしれないと。ファッションも、ジュエリーも、30億なのか50億なのか、そのぐらいの年商を超えた段階で、途端に凡庸なデザインを作らざるを得ない量産型になっていくところが多くて、がっかりしてしまうし、そういうものづくりはもうこの世界に必要ないんじゃないかと思う。

あくまでも、自分でジュエリーブランドをやってきた中で考えたことと、数百社、数百人の経営者を見てきた感覚でしかないのですが・・・。この、ものが余り溢れる世の中において、本質的に存在価値のあるものを作れるちょうどいいサイズは、年商1-10億ぐらいなんじゃないかなあ。

いわゆるMBAで教えている戦略やマーケティングメソッドなどは、100-1000億規模になってはじめて役立つものなのではないか。数多とあるビジネス本に書かれている内容は、1-10億の会社では役に立たないものが多いけど、これに影響されちゃって起業家が本当は1-10億を目指したいのに100-1000億のメソッドを取り入れてしまって苦しんでいるケースもよく見る。不必要な資金調達や、不必要なコンサルタントを入れてしまったり・・・。

あと、転職活動する人にとっても、ここを明確に分けることは大事だと思う。大企業から1-10億に入ってカルチャーショックを覚えたりする人もいる。1-10億はひとり何役もやることが多く、色々整っていないところもあるが、意思決定が早くて自分の裁量も大きい。それを楽しめる人が活躍できる場であると思うので、合わない人はもともと選ばない方がいい。人材の流通も、自分はどちらで活躍できる人間なのか、明確にして区切った方がいいんじゃないかと思っている。

なので、1億から数10億ぐらいで安定する、あえてスケールせずバイアウトも目指さない(いいご縁があればする、という程度)、サステナブルなスモールビジネスを目指す起業のことを、「ベンチャー起業/スタートアップ起業」のようなキーワードで別枠にしてネーミングしたいんだけど。考え中です。

サステナブル起業かなあ。


追記。最近、こういう1-数10億の会社を何社も束ねた企業体経営に興味がある。それで全体で100億とか1000億という規模になったほうがみんな楽しめて面白いんじゃないかなあって、考えているところです。



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