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40-50代に贈る、人生100年時代のかろやかキャリアの考え方

専業主婦から再就職2回、さらに独立ひとり起業を経て、キャリアをふり返り感じていることを書きます。人生100年時代、これからのキャリアを模索する40-50代の参考になればうれしいです。

何者でもない、何屋さんかわからない私

私のキャリアで特徴的なのが、なんでも屋的に、いろいろやってきたことです。職種としては、コーポレート/営業を経験。企業規模としても、大企業、スタートアップの両方を経験しています。

必ずしも意図して、そうなったわけではないけれど、結果的におもしろくなっています。

人生100年時代、ひとつの仕事でキャリアを終えることがむずかしくなると言われています。

さらに、営業とか、ファイナンスとか、ひとつのスキルで競争するとライバルいっぱいだけど、営業×ファイナンスとか、スキルや経験のかけ算をしていくと、希少人材になれるという話もあります。

私は、経理、営業企画、人事、有形商材の法人営業、無形商材の法人営業、IT営業(インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス)、チームマネジメント…いろいろやってきました。

コアスキルがなくて中途半端なキャリアだな、と初めての再就職の時には本当に悩んだけれど、結果的には、いろいろやってきたこと全てが活きてきました。たとえば、自分の仕事の先にいる人に対する想像が、めちゃくちゃリアルにできます。これは、どんな仕事をするにも、とても役に立つ能力です。

経理×営業企画×人事×法人営業×グローバル物流ビジネス×日本語・英語・中国語×大企業×スタートアップ×IT×コーチング、こんな人、たぶん世界でも数えるくらいしかいないでしょう。唯一無二かもしれません。

とはいえ、なんでもできるけど、なんにもできないにならないように、この経験を私らしく活かしていくことが大事だと思っています。

コーチとしてのキャリア

今、私はフリーランスのコーチとして活動しています。

総合商社でバリバリ働いていた経験、ライフイベントにより、20-30代に情熱を注いだ仕事を捨てて専業主婦になった経験、ロンドンの公園で子どもを遊ばせながらの駐妻談義、再就職先で現地採用社員として働いて感じた本社派遣社員との格差、日本で再就職して感じた男女の給与格差についての悔しい思い、訳あり人材として処遇水準をディスカウントして自分を売り込んでいるような切ない気持ち、営業として壁にぶつかりこの先に大きな成功はなさそうだな、と気づいたときの情けなさや不甲斐なさ、悲しみ、などなど…

もし新卒入社した会社でずっと働き続けていたら、おそらく経験しなかったこと、見えなかったこと、気づかなかったこと、感じなかった感情がたくさんあります。

これらの経験が、コーチとしていろんな方のお話を聴くときの、想像力や直感力として、自分にとっての大きなリソースになっています。

ひとり起業家としてのキャリア

私はひとり起業家でもあります。個人事業主として、コーチングビジネスを立上げ中です。

ひとりで、事務手続きも、法務も、経理も、マーケティングも、営業も、コーチングの提供もやります。これまでの、営業企画、経理、人事、営業などの経験がめちゃくちゃ活きています。

大企業のジョブローテーションや若いスタートアップでいろいろやって、何でも屋です、っていう方は実はひとり起業してもやってけるスキルが鍛えられているかもしれません。

計画された偶発性(Planned Happenstance)

私は、計画された偶発性(Planned Happenstance)という考え方が好きです。

計画的偶発性理論
計画された偶発性理論(英語: Planned Happenstance Theory)とは、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授らが提案したキャリア論に関する考え方。
個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される。その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていこうという考え方。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

20代の頃、会社で行かせてもらった人事向け研修で聞いて、なんとなく記憶に残っていました。

そして今ふりかえってみると、私のキャリアってまさにこれだな、と思います。

必ずしも、毎回すべて自分で選んだわけではない。でも目の前にやってきた機会に飛び込み、がむしゃらにがんばってきた。

そのことが、ぜんぶ今につながり、意外とおもしろいかけ算キャリアができつつあります。

「好きなようにしてください」by 楠木健先生

ロンドン専業主婦時代に読んでとても救われた本が、楠木健先生の「好きなようにしてください たった一つの「仕事」の原則」です。

「唯一無二の正しい選択なんてないし、絶対の間違いもない。もし違うな、と思ったら、やり直せばいいのだから、好きなようにすればいい」という内容です。

「日本に帰国したら、元の会社に戻るべきか、ちがうチャレンジをするべきか、するとしたら何がベストチョイスなのか、そもそも自分は何がやりたいのか…」と、もやもや、堂々めぐりを繰り返していた私の背中を、「そうか、好きなようにすればいいんだ!」と気持ちよく押してくれました。

明確なキャリアプランがない人生だっていいじゃない

キャリア系の本や記事は、「ゴールから逆算!」とか、「キャリアプランを描こう!」とかが多いけど、こんなに行き当たりばったりでも、キラキラじゃなくても、それなりに楽しいキャリアもあるんだよ、ということが伝わればうれしいです。

何かの理由で、美しいキャリア計画が途中で頓挫したり、今のキャリアの先が見えてしまって、露頭に迷ったような気持ちになったとしても、もしも、働きたいという気持ちがあれば、いつでもどこでも、いろんなキャリアの紡ぎ方があります。

もしも、キャリアでもやもやしたときは、何か小さな一歩をふみ出すことをオススメします!

小さな一歩の例:

  1. 楠木先生の「好きなようにしてください」を読む

  2. いろんな会社の求人票を見てみる

  3. 転職経験のある友人に話を聴いてみる

  4. コーチングやキャリアカウンセリングサービスを受けてみる(まずは無料体験だけでもOK)

(ちなみに余談ですが、転職エージェントは、初めて転職/再就職組にとっては使い方に注意が必要なので、「とりあえず」の段階でエージェントと話すのは、個人的にはオススメしません。フィー構造的に必ずしも求職者のために動いてくれるとは限らないからです。もちろん、求職者目線で動いてくれる素敵で優秀なエージェントさんはたくさんいるはずですが、初めて転職でそれを見極めるのはむずかしいと思います。自分の基準が不明確な段階だとエージェントの話がミスリーディングだったり、やる気を削ぐ原因になる可能性があります。あくまで個人的見解であり、エージェント業界に喧嘩を売りたいわけではありません笑。)

小さな一歩から、少しだけ見える世界が変わり、次の小さな一歩を踏み出すきっかけができるかもしれません。あるいは、小さな一歩から、厳しい現実に傷つき、怖気づくこともあるかもしれません。そんなときは、友人と美味しいお酒を飲んで傷を癒やしたり、あるいは、もっと心地よい別の選択肢を模索したりすればいいのです。

キラキラ、バリバリだけがキャリアではない。気張らずかろやかに、キャリアを考えてみてもいいのでは?と思っています。

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とりあえず、キャリアについて壁打ちしてみたい…という方は、コーチングという手段もあります。体験コーチングは無料です。

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