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【春の薬膳レシピ】吹きあれる春風にカラダと心はくらくら、イライラ…


こんにちは。
昨日の寒さから一転、東京の今日の気温は26℃。
少し動くと汗ばむ初夏のようなお天気です。
春分を過ぎ、気温も安定してくるはずですが、日によりまだ気温差が。
引き続き体調には注意が必要ですね。

今日は春の不調についてお話ししようと思います。
季節と体、心がリンクしているという中医学独特の考え方が日本でもだいぶ浸透してきました。人間は大地の上で大気に包まれて生きているので、気候や季節が体に影響するというのは納得ですよね。

さて、皆さんの中で春が苦手だな、毎年体調が悪くなるなという方いらっしゃいますか?春になると頭痛やめまいに悩まされる、イライラが多くなる、衝動買いなど行動が大胆になる等お心当たりありませんか?

WALNUTS KITCHENでも春の薬膳レシピは好評でした。

実は私も春は苦手な季節でした。若い頃から頭痛やめまい、情緒の乱れに振り回されて春はぐったり、常に疲れているような季節でした。
病院に掛かっても頭痛薬の処方しかなく、不調を堪えながら春が過ぎるのを待つだけでした。しかし薬膳を学び、それらがなぜ起きているのかがわかり、暮らしに薬膳を取り入れる事で春を心地よく過ごせるようになりました。

私は普段から目が充血しやすく、足がつりやすい。たまに、喉に詰まるような異物感を感じる事もありました。中医学でこれらは、気(体のエネルギー)の巡りを指揮する”肝”という場所が上手に動けていない時に出る代表的なサインと考えられています。そして、この”肝”が乱れやすくなる季節は春。”肝”が元から弱く、春の気候変化に私の体とココロは耐えられなかったのでしょう。

春に太陽のエネルギーが強くなると体の原動力、エネルギーである”気”という物質が頭部を目がけて一斉に駆け上がろうとします。
これにより頭痛やめまい、イライラ、怒りを感じやすくなったり、冷静さを欠いたりしてしまうのです。本来なら”肝”は気の上昇を制御するのですが、”肝”が不調だと抑えることができません。

春の不調を和らげるには「気を下ろす」、「肝のケア」。
体内を激しく上ろうとする気をまずは下ろす食材、これに加えて”肝”のケアをする食材も組み合わせてごはんの献立に取り入れてみてくださいね。
イライラにはピーマンやキャベツ、ちんげん菜が◎。
また、マーマレードやレモンピールなど柑橘の皮も良いです。"肝"のケアには豆苗やセロリ、私が良く使う薬膳の組み合わせは帆立×オリーブ油。
今日は教室でも簡単!美味しい!と、好評だった薬膳レシピもご紹介しますね。

「ほたてと豆苗のマリネ」

ホタテは”肝”を労わる食材。貧血の方にも◎

【材料:2人分】 
・ほたて(生食用) 5粒   
・豆 苗  1/2パック
(マリネ液)
・酢      大さじ2  
・EVオリーブ油 大さじ2
・塩      小さじ1/2 
・砂 糖    小さじ2
・クコの実   小さじ1  
・にんにく(すりおろし)少々
①豆苗は根を落として熱湯でサッと茹でて冷やす。
 ほたては厚さが半分になるよう切る。
②ボウルにマリネ液の材料全てを入れ、トロッとなるまで攪拌。
③②に水気を絞った豆苗、ホタテを加えて液を揉み込むように混ぜて冷蔵庫へ。30分程冷やして完成。

ホタテ→”気”の制御を担当する”肝”を労わり、回復へ。
クコの実→目まい、かすみ目にとても良いお馴染みの薬膳生薬。
豆苗→カーッと頭に上る血、熱を落ち着かせてイライラを解消します。

最後に、中医学のバイブルとされる古書より。
「春は髪をきっちりとまとめずにほぐす、体を伸びやかにゆったりさせて心をおおらかに…」と。春は風に体をなびかせるよう、心身をゆるめて伸び伸びと過ごしましょう。


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