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夫婦のお財布事情〜FIREより興味深かったお金から考えるパートナーシップ

元GAFA部長こと 寺澤伸洋さん(てらっち)と会ったのはこのとき・・・


急遽体調不良で来られなくなった森川さんのピンチヒッターとして、和代さんのつながりで紹介された人。

「元GAFA部長、FIRE、って検索してみて」という和代さんからのメッセージが来たけれど、GAFAの部長?? ふぁいあーって何よ?というレベルで合流。


しかしながら、、、
FIRE生活の実態とか、家族のこととか、Kindle本のノウハウとか…。
そのマニアックなお話がすごく楽しくて、興味が湧いてこちらを読了


・・・・してみたら!

FIREよりも興味深くて(てらっち、ごめん^^;)
ずっと私が言いたかった(でも言うと結構支障がある人たち多いんじゃないかな〜と思ってなかなか言えなかった 笑)ことが、なんとも心地よくスパッと!書かれていて、おおぉ〜♪となったので、今日はそのことについて。


■夫婦でお金の話をする

夫婦がそれぞれに「自分のお金」を管理している人たちは結構いる。

なんだったら、自分のお金は自分のもので、相手のお金は二人のもの・・・くらいに考えてる人も、実は結構多いかも^^;

特に共働きだったり、稼いでいた独身時代が長かったりすると、「これは自分のお金」というラベルを貼って、パートナーにその存在を知らせていないケースはよく聞く。


この本の主題は「FIRE
Financial Independence, Retire Early:経済的自立と早期リタイア と通常言われているところを、著者てらっちは、×Retire Early→ ○Re-start という定義で書いている)

だから当然、FIREしたい人のための指南ポイントが書かれているわけだけれど、私が今回ご紹介するのは、その中の一つの章のみ(笑)

でも、夫婦関係に悩む人たちのカウンセリングを長年していて、常々ここがすごく大事だと思ってきたことなので、これはぜひ紹介したい!


第6章「家庭を持つ人のFIREに必要なこと」

家庭を持ちつつFIREをしたい人が押さえるべきポイントは次の2つです。 
1.夫婦の合意のもと計画する 
2.夫婦でお金を管理する

寺澤伸洋 著『FIRE』子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり

と、あっさり書いている(笑)


いや、これは当然のことで、ここだけ読んでもフツーは何も感じないかもしれない。

そんなこと分かってる・・・と読み飛ばしたくなる章かもしれない。
(でもダメ!ぜったいこの章は読んでほしい・・笑)


お金の話は大事だ。

お金は、稼ぐことだけじゃなく、貯めることも、使うことも考える必要がある。

そしてそれを「夫婦で話す」というのが、多くの人にとってハードルが高い。

この本には、夫である「てらっち」と妻の「まなどん」が、この難関をどう乗り越えてシフトチェンジしたか、、、について実例紹介されている。

実は僕も20代の頃から「ねえ、1億円貯めたら会社辞めてもいい?」とよくまなどんに言っていましたが、そのたびに「何言ってんの?1億じゃダメ」と言われてきました。

寺澤伸洋 著『FIRE』子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり


ここから始まる二人のお金や理想の生活に対する価値観のすり合わせのプロセスを、ぜひ読んでみてほしい。


■夫婦の財布はいつ合体するのか?

夫婦関係で問題を抱えてカウンセリングにいらっしゃるクライエントさんたちに「夫婦でお金の使い方をしっかり話し合って、家計を共有している人」は、ほぼいない。

 お金についての隠し事が出てくると、夫婦関係がおかしくなってくる

僕は今までの知見から、夫婦がお金に関して次のように向き合っていると危ないなと感じます。
・夫婦でお金を分ける 
・お互いがいくら持っているかを明らかにしていない

ここに心から同意する。

どういうタイミングで、自分のお金+自分のお金=夫婦のお金 に変化していのかはそれぞれだと思う。

けれど、1番の問題は、

“自分がいくら持っているか(稼いでいるか)パートナーに知られたくない”

というマインドの部分。


お金には力がある。

「いざというとき・・・」に、確かにお金は自分を助けてくれるだろう。


よく、夫婦は同じ一つの船に乗って航海していると言われるけれど、自分のお金を隠しておくというのは、船の上で《こっそり》自分だけの救命ボードを仕立てておくという感じではないかと思う。

救命ボートはあっても(あった方が?)いいけれど、それ、隠しておかないとだめなものなのか…?

100歩譲って「自分専用」って救命ボートに書いておいたとしても、その存在はお互いが知っていても(いや知っていたほうが)いいんじゃないかと思う。

いざというとき、自分のパートナーがどんな救命ボート持ってるかが分かっていたら、ちょっと安心できるかもしれない。


でも、そもそも大事なのは、二人が乗っている一緒の船。

救命ボートの手入ればかりしていて、一緒に乗っている本来の船のエンジン(夫婦のお金)の状態を把握せずに運航していれば、きっと進み方とかルートとかに、お互い文句を言ったりケチをつけたりすることになる。

救命ボートは必要最低限にして、本来の船のエンジンを大きくすれば、もっと二人が行きたいところを周遊できるかもしれないのに・・・。


「いや、いつ一緒の船から降りてもいいように、救命ボートの準備が大事なんです!」

ということだとしたら、そもそも夫婦の信頼って何だろう・・??^^;



■家計を分かち合うと見えてくるもの

今夫婦でいくら持っているのかを把握するのは、決して難しいことではありません。次の3つを足し合わせるだけです。
・夫婦の財布の中の現金
・夫婦の銀行口座の中の現金
・夫婦の証券口座の中の現金、株式総額

寺澤伸洋 著『FIRE』子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり

本当にあっさり書いてくれる(笑)

さらに、毎月の所得の把握、毎月の支出の把握、固定費&変動費、さらにはそれらの見直し、、、、と続く。

読み飛ばしたくなるかもしれないけど、こういう細かいことを、男性目線で、しかも妻へのディスりは一切なく!(笑)書かれていることが素晴らしい。

(寺澤家の家計簿が載っています。てらっちはExcel星人なので、超カスタマイズされた家計簿を作成しているらしい・・・笑)


こうやって無防備にお腹を見せ合えるためには、


まず夫婦で将来何がしたいのか、何が欲しいのか、などをしっかりと話し合ってみましょう。

寺澤伸洋 著『FIRE』子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり

ということに尽きる。


旅行をしたいのか、モノが欲しいのか。いくら夫婦であろうと他人ですから、何にお金を使いたいかの趣向は全然違います。そこを詰めないまま相手のお金の使い方を否定しあっても、財布が同じである以上、何もいいことがありません。

寺澤伸洋 著『FIRE』子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり

寺澤家の夫婦それぞれが持っている現実的な願望(競馬とかゴルフとか旅行とか友人たちとのお茶とか、自分の生活の中でしたいと思っていること)が、とても率直に綴られていることは、すぐに巨大な理想を描いてしまいやすい人には、極めて役に立つはず。

こんな風に、いま自分が大切にしたいこと、いま相手が大切だと思っていること、この先の人生で自分が欲しいと感じているもの、将来的に相手が望んでいること、、、をたくさん分かち合って、吟味して、批判じゃなくて折り合いをつけていく方法を身につけていったら、素晴らしいパートナーシップが育まれるだろう。


それぞれの価値観はあるときアップデートされて変化するかもしれないけれど、それをまた分かち合ったらいい…

自分が本当にやりたいことを我慢することでストレスがたまるくらいなら、その優先順位をきちんと夫婦で決め、優先順位が高いものにはきちんとお金をかけ、低いものにお金をかけていないかを定期的に見直す方が幸せな人生を送ることができるのです

寺澤伸洋 著『FIRE』子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり


パートナーの「まなどん」にはまだ会っていないけれど、お二人のやりとりを生で聞きたい。きっと近いうちに会えそうな気がする…(笑)



ということで、FIREの本なんだけど、FIREには全く触れないレビューですみません^^;

FIREしなくても、夫婦の信頼関係を別角度から味わいたい人にはとてもおすすめ。

あ、もちろん、1億円の資産を目指す人にとっても、1億円までいかなくてもいいかな、っていう人にも、今どきの(笑)お金の稼ぎ方や貯め方についての解説がすごく具体的に書かれていて参考になります^^


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