Natsuko

フリーライターをしています。コンテンツ執筆・インタビュー取材•コピーライティングなど。…

Natsuko

フリーライターをしています。コンテンツ執筆・インタビュー取材•コピーライティングなど。noteは徒然と気ままな雑記と忘備録。趣味はカメラとピアノと芸術鑑賞。Leica M10&Summaritがお気に入りレンズです。

最近の記事

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Nice Camera!

わたしが使っているカメラは、Lieca M10というカメラ。 それまではD-LUX7というコンデジを使っていたが、M10を持ち歩くようになってから街中で声をかけられる機会が格段に増えた。特に外国人の方は、道ですれ違ったり、カフェで隣の席だったりするときに、気さくにひと声かけてくれる。決まってこのセリフ。 "Nice Camera!" そしてわたしは笑顔で答える。"Thank you."と、ただひと言。カメラの機種名とかそんな話はもちろんせず、相手もそれ以上のことは聞きもし

    • 弓道をとおして世界の架け橋になった人

      現在進行中のプロジェクトで、日本の女性たちにインタビューをしています。その中で、今回お話しをうかがったのは小沼高子(おぬまたかこ)氏。 日本の弓道を世界に広め、全日本弓道具協会の会長も務めた小沼英治(おぬまひではる)先生の長女として、現在はアサヒ弓具工業の会長を務めています。 高子氏の話はプロジェクト本編でご紹介しますが、今回は、先代の小沼英治先生の志に大変感銘を受けたので、忘れないうちに書き記しておきたいと思います。 小沼先生は室町時代から続く和弓の流派、日置流雪荷派(せ

      • いま、「ある」ことの幸せ

        陽射しの強い日が増え、夏が近づいているのを感じる日々。それでもまだ夜の空気は冷たい。 寝る前にベランダの窓を閉めようと手を伸ばすと、我が家の猫がちょこんと座って外を眺めていた。わたしはしゃがんで彼と目線を合わせ、同じように外を眺めてみる。ベランダの壁があるので、視界はそんなに広くない。長方形の空に広がる空に物干し竿が横断し、向かいの家の屋根とアンテナが見えて、電線が走っている。情緒もおもしろみもない景色だけど、彼は黒目を丸々と大きくして、何かを探すようにじっと外を見ている。

        • 言葉の旅〜③jewel

          とあるネーミングを考え中。 好きなもの、お気に入りのものをたくさん詰め込んだ箱。宝箱。宝石箱。モノに限らず、人とのつながりとか、思い出とか、理想や憧れとか、すべてはキラキラ光る宝石みたいなものだと思う。 そういえば子どもの頃って、ちょっとかわいいクッキーの空き缶なんかに、お菓子のオマケの小さな人形とか、友達にもらったシールとか、旅先で買ったキーホルダーとか、ごちゃごちゃとしまい込んでいたっけ。そんなことも思い出す。 「宝箱:treasure box」だと、どちらかという

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        Nice Camera!

          毎日が、あなたの誕生日のように

          「あたかも今日が、相手の誕生日であるかのように」 これはジョン・キムさんの著書の一節で、わたしの好きな言葉です。 わたしたちにとって誕生日は、年に一度の特別な日。だけど本当は、毎日が誕生日と同じぐらい特別である。今日、いまここにいられること、誰かと時間を過ごせることは、当たり前ではない。 わたしはいつも人と会うときは、心のどこかで「今日が最後になるかもしれない」と小さな覚悟をしています。それは年齢に関わらず、いつどこで何があるかわからないし、それにお互いが「また会いたいな

          毎日が、あなたの誕生日のように

          厳しくも美しい自然を見つめて

          2024年1月1日に起きた能登半島地震。発生から約3週間が経ち、進行する被害情報を伝えるニュースに心を痛めながらも、変わらない日常を送っている人がたくさんいると思います。それは決して悪いことではなく、目の前の自分の生活に集中して生きることは、義務であり幸せでもあります。 ある日、写真のコミュニティでつながりのある怜奈さんのYouTube動画を観て、わたしは涙が出ました。 怜奈さんは石川県の穴水町に住んでいます。穴水町といえば、今回の地震でもっとも被害が大きかった地域のひとつ

          厳しくも美しい自然を見つめて

          透明感と輝きをプラスするプリセット"Clarity preset" by art6d

          わたしの推し写真家のひとり、木佐貫直人さん。北は北海道から南の離島まで、自然風景の写真を主に撮っていらっしゃる方です。 やさしくて透明感のある作風がとにかく好きで、昨年は個展を拝見し、写真集やカレンダー、そしていくつかの写真作品も購入しています。 今回は、木佐貫さんの透明感と深みのある写真の秘密がつまったプリセット「Clarity preset」の使用例を紹介します。 カメラとレンズはLeica M10 + Summarit 50mm f1.5を使用しています。プリセット

          透明感と輝きをプラスするプリセット"Clarity preset" by art6d

          「嫌い」を認めて「好き」を知る

          わたしは基本的にネガティブな言葉はあまり好きではありません。言葉を書いたり発したりしたときに、一番最初に影響を受けるのは自分自身。自らの言葉により負の感情を増幅させることになるため、できるだけネガティブな言葉や文章は避けたい気持ちでいます。なにかネガティブな体験をポストするときも、それから得た学びにつながるように工夫することもあります。 そうはいってもわたしもひとりの人間です。毎日にこにこハッピーで埋め尽くされているわけではなく、時にはネガティブな感情に振り回されることもあ

          「嫌い」を認めて「好き」を知る

          2023年、ありがとう

          2023年、残り数時間となりました。 自分の中ではいろいろと振り返る機会を持ったのですが、各月の出来事をざっくりと思い起こしてみたいと思います。 徒然と書いたゆるい雑記ですが、よかったらお付き合いください。 わたしの生活には「仕事」と「カメラ」が外せません。このふたつがシンクロするような出来事も多々あり、今年は本当にさまざまな「つながり」が出会いや再会をもたらしてくれました。 1月 2022年に続き、フィルムでもよく撮っていた頃。いつも頼れるカメラ博士のとごりんさんにY

          2023年、ありがとう

          言葉の旅②〜許す

          「許す」「許さない」人と人との関係で、よく登場する言葉。 理不尽な目に遭ったり、嘘つかれて傷つけられたり、「ああ、許せないなぁ…」と沸々と感じる出来事。できれば避けたいけれど、いろいろな人と関わる以上、そんな感情に囚われてしまうこともある。 わたしはもともと「許す」という言葉があまり好きではない。許す許さないも、わたしが自由に生きるように、誰にでも自由に生きる権利があるわけで、「許す」「許さない」ってなんだか上から目線というか。 「どうか許してください!」と懇願された状態

          言葉の旅②〜許す

          思い出の濃度

          遠い昔の思い出なのに、つい昨日のことのように思えたり、数日前の出来事なのに、なんだか夢の中の記憶だったかのように感じたり。 たった1秒の景色がずっと心に刻まれて離れない、その瞬間を露光させて像を残す、フィルム写真のように。遠くて近くて、あたたかくて、かけがえのない宝物のように輝く。そんな記憶のカケラは、きっと誰もが持っているのではないかと思う。 時間が流れる速度はいつどんなときも等しいはずだけど、人が心で感じる時間の流れは一定ではない。 そもそも時間というものは目に見える

          思い出の濃度

          感情はナマモノ、言葉はイキモノ

          感情は常に揺れ動くもので、たとえ似たような出来事で似たような気持ちになったとしても、まったく同じ感情になることは二度とない。だから、なにかを強く感じたとき、体験したとき、これは残したいと思ったときは、迷わず文章に書く。それを誰かに見せるか、誰かに届けるか、それはまた別のはなし。粗削りでもいい、完璧じゃなくてもいい。とにかく「いま」を残す。 感情はナマモノだから、忘れたくない気持ちはできるだけはやく、かたちにして残してあげる。一晩たったらその気持ちは、少しだけ熟成されたり、や

          感情はナマモノ、言葉はイキモノ

          「明日死ぬなら、あいつらに構うか?」

          長く生きていると本当にいろいろな人に出会う。仲良くなったり離れたり、また好きになったりまたしばらく忘れたり。「知り合い」とか「友達」とか「親友」とか「恋人」とか、カテゴリに分けられない独自の関係性というのが増える。知り合い以上友達未満、親友とまではいえないけれど仲のいい友達、親友みたいな恋人、師匠みたいな友達、などなど。 男女の友情は成立するのか、という議論は昔からあるけれど、80%友情で20%恋愛感情とか、20年連れ添った夫婦なら、40%友情で50%愛情で10%恋愛感情とか

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          「明日死ぬなら、あいつらに構うか?」

          見て触れて、体験する

          馬喰町のギャラリーRooneeさんで開催された櫻井朋成さんのビューイング会に参加しました。 櫻井朋成さんはフランス在住の写真家、写真版画家とお呼びすればよろしいのでしょうか。写真を撮る写真家でありながら、さまざまな手法で版画による作品を制作されているアーティストです。 数ヶ月前にX(旧Twitter)のタイムラインでたまたま櫻井さんのアカウントを知り、クラシカルで趣のある雰囲気の写真に心惹かれてすぐにフォローをしました。最初に見たのはスナップ写真でした。 そして8月から

          見て触れて、体験する

          How many times…

          『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』坂本龍一さんの最期の著書。このタイトルは、ある映画に出てくるセリフなんだけど、このひとり言のような問いは、とても深い。 満月の周期は約29.5日で、ほとんど1ヶ月に1回。まれに1ヶ月に2回見られる月がある。2023年8月は、まさにその特別な月。わたしの誕生日だった8月2日と、これを書いている今日、8月31日が満月だ。 1年のうちに一番大きく見える満月を「スーパームーン」と呼び、ひと月のうち2回目の満月を「ブルームーン」と呼ぶらしい。そし

          How many times…

          言葉の旅①〜passion

          コピーやネーミングを考えるとき、どうやってるんですか?いきなり言葉が降ってくるんですか? そんなふうに聞かれることがあるけれど、そんなことはまったくない。わたしの場合はとても地道で、まずはイメージに浮かぶ単語をどんどん書き出す。日本語だったり英語だったり、その他の言語だったり。連想ゲームみたいに、とにかくたくさん、思いつく限り。これはいいなと特に思う言葉は、辞典で意味を調べたり、同義語をたどったり。そう、とても地味な作業。 ひとつ新しい取り組みを始めたくて、いろんな言葉を

          言葉の旅①〜passion