名前さえ知らない
長い髪は風に吹かれ
サラサラと静かに揺れていた
その横を自転車が走り抜ける
緑色の木々の間を歩く
夏の陽差しを避けるように
セミの音を楽しむように
まだ名前さえ知らない
春の風の中ですれ違った時から
桜の下の笑顔と視線がぶつかった時から
制服に身を包んだ彼女の後姿が
すぐに瞳に映るのは
知らず知らずに姿を探していたから
君の声が聞きたい
君の笑顔が見たい
閉じ込める想い
夏の陽差しの下を歩く
その横を自転車で走り抜ける
まだ名前さえ知らずに
過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。