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企画「旅と花束」始めます。

脱サラして花屋を始めることにしました。
これで立派な個人事業主。少しでも気を抜くと不安が襲ってきますが、周囲の人から頂く眩い刺激を存分に吸収して、走って行く所存でございます。

本記事は、企画「旅と花束」を皆様に説明するために執筆したものです。
そして、私がいつでも初心に帰れるための備忘録的な役割も果たします。
御目通し時間は約5分ほど(筆者調べ)。最後まで読んでくださると嬉しいです。

屋号「旅と花束」

ある日、屋号を何にしようか考えていました。「旅×花」がテーマだったので、無難に「旅する花屋~名前~」と題することが第一候補になりました。
一方で、なんだかありきたりな屋号だなと、この屋号に納得できない自分もいました。そこで原点に立ち返ろうと、私が花に興味を抱くきっかけとなった雑誌「BRUTUS」の特別号「花と花束」を読むことにしました。千紫万紅の花々を見て心が躍っている最中、イヤホンから「きのこ帝国」のとある曲が流れてきました。耳心地の良い曲だなと思ってスマホを見ると、タイトルには「海と花束」と表示されていました。こうして、私は「~と花束」という文字組に脳を支配されました。

ただ、この企画で絶対にやりたいことがありました。それは、旅先で出会った人に花束を持ってもらい、写真を撮ること。そのために、開業資金を費やし、カメラを買いました。そんな私にとって、「花束」という響きは大切で、そこに「旅」という言葉が加わる。

「旅と花束」

こうして、屋号が決まりました。

イラスト

花束を束ねる一人の青年。
左側を向いているのは、西側に目指している場所があるから。
真横を向いているのは、目の前に花束を渡す人がいるから。
旅を象徴するトランク、その上には王冠。
大好きな本、「星の王子様」のオマージュです。

企画説明

花を通して、人と出会い、旅をする。

「旅と花束」は店舗を持ちません。
主催・相徳夏輝が各地を転々とし、そこで出会った人達と一緒に花屋を営業します。
営業場所は、例えば飲食店や雑貨店の空きスペース。半畳分くらいのスペースがあれば充分です。もしくは、街で開催されるイベントに出店するのも良いかもしれません。空間の装飾はもちろん、写真撮影の美術も作成します。時には、花農家で花を育てているかも。可能性は無限大です。

ところで、私は花屋に必要な3要素を定義しています。逆をいえば、これさえ揃えば、花屋ができると考えています。

①花瓶
②水
③場所

筆者調べ

めちゃくちゃシンプルじゃないですか?
この特性を活かし、旅と花束は新しい花屋の営業スタイルに挑戦します。

実現させたい3つのこと

①壁を壊したい

世の中にはたくさんの壁が存在すると感じています。
過疎が進む田舎と人口集中が起きている都会。言語や文化の違いから分断が進む国と国。コロナ禍で顕著になった、デジタルな世界と現実の世界。そして、互いに理解し合うのが難しい人と人。誰しもが感じる「壁」を、私は人類共通語である「花」であれば壊せるのではないかと考えています。そのために、自らが動き、壁の間に花を持って立つつもりです。

②コラボがしたい

世の中には本当に面白い考えを持った人たちが沢山います。そして、その考えを様々な手段を用いて世に発信している人たちが沢山います。私は、そんな人たちと一緒に花屋をやりたい。互いに同じ目線で、刺激を与えあいたい。そんな時間の実現を目指して、自らが動きます。

③表現がしたい

自我を持ち始めたころから感じていた思いを今なら言語化できます。
「人の目を気にせず、自分の感性を目一杯に表現したい」
この思いを実現させる勇気を持つのに25年かかりました。それは、自分に自信を持てるようになったこと、そして、素敵な出会いに恵まれたからです。
「花」であれば、自分を表現できるのではないか、今はまだ仮説ですが、様々な作品制作を通して、仮説を確信に近づけていきます。

最後に

真の贅沢というものは、ただ一つしかない、それは人間関係という贅沢だ。

サン=テグジュペリ『人間の土地』

星の王子様を手掛けたフランスの作家「サン=テグジュペリ」が、航空パイロットとして働いた経験を元に記した伝記「人間の土地」。そこに記された何気ない一文が、私にとって大切な言葉になりました。

私は、人間が怖い。同時に、人間が好きです。

ここ数年、特に多くのご縁に恵まれているなと実感しています。
一方で、贅沢だなあと思うと同時に、私は誰かを贅沢にしてあげられているのだろうか、という疑問もありました。
全員は不可能だし、やっぱりどうしても合わない人もいる。気まずくて会えない人や、私のことを嫌いな人もいると思います。後悔も多い。
だからこそ、その痛みも受け止めて、自分にできる範囲で、この大切な言葉を、花を通して現実にしていきたいと思います。

ちなみに、この「贅沢」についての文章の前には、このような言葉が記されています。

ある一つの職業の偉大さは、もしかすると、まず第一に、それが人と人を親和させる点にあるかもしれない。

サン=テグジュペリ『人間の土地』

仕事、とは何なのか、ようやく分かってきた気がします。

一緒に花屋をやりましょう。
よろしくお願いします!


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