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甲子園中止をうけて、球児たちのためにいま私ができることを考える(高等教育の修学支援新制度+日本学生支援機構の奨学金の紹介)。

初めまして、ukiと申します。


昔むかしに高校で野球部マネージャーをしていただけの、ただのしがない高校野球ファンのアラサーOLです。今でも高校野球が好きで、春夏秋の地方大会や、春夏の甲子園に足を運ぶこともあります。


そんなどこにでもいる高校野球ファンの私が、今回初めてnoteを書こうと思った理由は、先日の夏の甲子園・地方大会中止のニュースを受けたからです。

日本高野連は20日、新型コロナウイルスの影響が各地に広がる中、オンラインで第102回全国高校野球選手権大会の運営委員会と理事会を開き、8月10日から予定していた夏の甲子園大会と、その出場権を懸けた地方大会の中止を決め、発表した。 (スポニチアネックス)

私は昨年も、夏の甲子園に3日連続で訪れ、球史に残る「星稜 対 智辯和歌山」の延長14回タイブレークの激闘を目の当たりにしていました。

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延長14回タイブレークの末敗れた智辯和歌山ナイン。涙が止まらない主将の黒川君(東北楽天ゴールデンイーグルス)の背中が忘れられません。

甲子園滞在最終日も、新幹線の出発時間ぎりぎりまで試合観戦をして、「また来年来るね」と甲子園と約束して、帰宅の途につきました。
その約束が、まさかこんな形で破られるなんて、あの日の私は想像もしていませんでした。

未曾有のコロナ禍において、高野連の方々は議論を重ね、なんとか地方大会・甲子園の開催ができないものかと模索してくれました。
また、野球部関係者の皆様も、長く続く休校で全体練習すらまともにできない状況で、大変なご苦労があったかと思います。
そんな最中での、地方大会・夏の甲子園中止の一報は、張り詰めていた心を砕いてしまうだけのショックを与えてしまったのではないでしょうか。

春のセンバツが中止になった時も、私は「夏に頑張ってください!」と言うこともできず、今回も「三年間の努力は無駄じゃありません。この経験を糧にこれからも頑張ってください!」なんて言葉は、口が裂けても言えません。
だって、私は最後の夏まで全うすることができた側の人間だからです。
最後の春と夏の甲子園出場に挑戦する権利を失ってしまった人々に、かける言葉すら見つけられない。彼ら彼女らの気持ちを想像して心を痛めることはできても、同じ立場には立てないんです。私からの励ましも慰めも、きっと虚しいだけでしょう。

だから、励ましや慰めの言葉ではなくて、彼ら彼女らが落ち込んで枯れるまで泣いて、「もう一度頑張ってみよう」って思えた時に、私に何か役に立てることがないかと考えました。

大学進学支援のための奨学金制度について

高校野球の次のステージで野球を続けようと考えた時に、大学野球が選択肢の一つに挙げられます。高校野球で完全燃焼できなかった想いを、大学野球でリベンジしたいと奮起する選手も出てくるでしょう。
しかし、コロナ禍での収入の減少などの影響で、奨学金を借り入れないと進学が厳しいご家庭も増えてくると予想しています。
また、現在の高校三年生は三月から続く休校のせいで、奨学金制度の紹介や説明を満足に受けられていないのではないでしょうか。
私は仕事柄、奨学金制度には少し詳しいので、参考程度に情報を発信できたらと思います。

◆高等教育の修学支援新制度◆

令和2年から始まったばかりの修学支援新制度について、簡単に説明します。

【支援対象者】
・住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯の学生

支援を受けられる年収の目安と支援額は、以下の表をご参照ください。

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このほかにも、申込みに係る要件学業に係わる要件を満たす必要があります。詳しくは上記リンクからご確認下さい。

【受けられる支援】
・授業料・入学金の免除または減額(授業料等減免)
・給付型奨学金の支給

世帯年収により、支援は三段階に分けられますので、支援を満額受けられる人もいれば、満額の2/3、1/3の人もいます。
また、自宅外通学か、自宅通学かでも支援金額は変わります。

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上記の表は非課税世帯の学生に対しての支援金額で、非課税世帯に準ずる世帯の学生は上記の表の2/3、または1/3の額が支援されます。

まずは、自分が支援対象かどうか、保護者と一緒に進学資金シミュレーターで確認してください。

【手続き方法】
給付型奨学金は、進学する前年の4月下旬から、高校を通じて日本学生支援機構へ申し込むことができます。
授業料等減免は、入学時に、進学先の大学等に申し込みます。

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とにもかくにも、上記のリンクから詳細を確認して下さい。
よろしくお願いします。

◆日本学生支援機構◆

日本学生支援機構は、意欲と能力のある学生の支援のために、奨学金の「貸与」または「給付」を実施しています。
日本学生支援機構の奨学金は、日本で一番利用者の多い奨学金制度ではないでしょうか。ちなみ、私も学生時代に利用していたので、現在返還中です。
先ほど紹介した高等教育の修学支援新制度の「給付型奨学金」は、日本学生支援機構から給付されます。

ここでは「貸与型奨学金」について簡単に説明します。

【奨学金の種類】
・第一種(無利息)
・第二種(利息が付くタイプ)
・入学時特別増額(※国の教育ローンが借りられなかった人が対象。今回は割愛します)

【第一種奨学金(無利子)について】
対象者 :国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)に在学する学生・生徒
金額  :大学の場合は以下の表から金額を選択できます

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採用基準:予約採用(高校在学中に手続きをする。入学後 春から貸与開始)
     在学採用(大学進学後に手続きをする。入学後 夏頃から貸与開始)
学力基準:評定平均3.5以上の成績が必要
この基準が満たせない場合でも利用できる可能性があるので、詳しくは日本学生支援機構のHPをご確認下さい
家計基準:以下の表をご参照下さい

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保証制度: 1. 機関保証に加入する(機関保証)
      2. 連帯保証人と保証人を選任する(人的保証) 

【第二種奨学金(利息が付くタイプ)】
対象者 :国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)に在学する学生・生徒
金額  :月額20,000円~120,000円(10,000円刻み) 

利率算出方法:「利率固定方式」または「利率見直し方式」
 ※令和2年度4月に貸与終了者の場合(年利%) 
 (利率固定式 0.157 / 利率見直し方式 0.003)
採用基準:予約採用(高校在学中に手続きをする。入学後 春から貸与開始)
     在学採用(大学進学後に手続きする。入学後 夏から貸与開始)
学力基準:学業成績は平均水準以上と認められる者
家計基準:以下の表をご参照下さい

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保証制度: 1. 機関保証に加入する(機関保証)
      2. 連帯保証人と保証人を選任する(人的保証) 

(記事に掲載した図表はリンク先から拝借しました。)

第一種と第二種と、どちらを借りたらいいの?と迷う人は、
第一種の場合、高校在学中に評定平均3.5以上の成績を収めていて、私立大自宅通学で月額5,4000円私大自宅外通学で月額6,4000円の貸与で、学費の支払いに問題が無ければおすすめします。
第二種の場合、利息はつきますが、月額20,000円~120,000円(10,000円刻み)で選べる貸与額の幅が広がるので、第一種の金額では足りない人は第二種がおすすめです。
また、第一種と第二種を併用して貸与することも可能です。

ここまで説明してきましたが、日本学生支援機構の「貸与型奨学金」は返還義務のある奨学金なので、そのことを踏まえて利用するか保護者ときちんと話し合ってください。
ちなみに、私は大学1~2年生で第二種、大学3~4年生で第一種に切り替えて貸与を受け、現在は第一種と第二種を同時に返還していますが、毎月の返還金額は約17,000円くらいです。

また、日本全国の奨学金情報をまとめてくれている「奨学金.Net」のリンクも掲載しますので、こちらもチェックしてみてください。

最後に

ここまでいろいろと書いてきましたが、これらの制度は高校球児に限らず、高校生全員が利用の対象者になりえますので、今年のすべての高校三年生とその保護者の方への一助になれたら幸いです。

青空の下で高校野球を楽しめる日常が、一刻も早く帰ってくるように願います。

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