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ドラマ【ブルーモーメント】名台詞集

2024年4月期 フジテレビ水曜ドラマ「ブルーモーメント」より、心に残った台詞をまとめました。


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●名台詞集

第1話

過去の無い人間なんていない

「語るな。過去の無い人間なんていない。関わりたくないから口が裂けても俺に語るな。」

「ブルーモーメント」第1話 - 晴原柑九朗

アシスタントとしてやってきた雲田が気象に関わる仕事をする理由を言うのを躊躇った時に、晴原が言った言葉です。
雲田に何かしらの過去があると察した上で、晴原はこの言葉をかけました。
晴原自身が、ある過去を抱え、ずっとそれにとらわれながらも、生きるために、前に進むために、黙ってすべきことをしてきた生き方が垣間見える台詞でした。

世の中の気象リテラシーを高めたい

-雲田彩「お見事な使い分け。こういう外面仕様の活動ってなんなんですか?」
-上野香済「世の中の気象リテラシーを高めたいのよ。いつ起こるか分からない自然災害に備えて。」

「ブルーモーメント」第1話 - 上野香澄

「ハルカン」としてニュース番組に出たり、SNSを発信したり、ポップなパンフレットに登場したり、そんな活動をしている晴原について、上野が言った言葉です。
「世の中の気象リテラシーを高めたい」。
これはまさに今現在の私達が生きていく上でも必要なことで、このドラマは多くの学びを与えてくれる作品になりそうです。


苦情ですか。そんなことは甘んじて受け入れてください。

-晴原柑九朗「苦情ですか。そんなことは甘んじて受け入れてください。"こんなことになるとは思わなかった"。被災した人間の多くが同じことを言います。苦情よりずっと重い。これを言わせたら負けです。仮にあなたの家族が現場にいるとして、そこまでやる必要があるのかと同じことを言えますか?一時の判断の遅れが命取りになる。今すぐ、今すぐ避難指示出してください。」
-市長「…いいでしょう。ただしSDMからの指示だと公言しますよ。」
-晴原柑九朗「一向に構いません。直接説明する。苦情は全部こちらにまわしてください、現場指揮車両の方に。」

「ブルーモーメント」第1話 - 晴原柑九朗

これから起こると予測する災害に備えて公式な避難指示を出すよう、晴原が市長に直接話しをしに行った時の台詞です。
何も起こらなかった時の苦情を懸念して、指示を出すことを渋っていた市長。
現実にもきっとこういう状況があって、その1分1秒の判断の遅れが命取りになることがある。
気象や災害に関わらず、こういうことってありますね。
晴原のここでの台詞は身にしみると同時に、苦情なんてどうでもいい全てこちらにまわせと強く言いきる姿にシビれました。

信じてもらうのって難しい

「まだ起きてないこと信じてもらうのって難しいよね。」

「ブルーモーメント」第1話 - 丸山ひかる

市長から公式の避難指示が出された後に殺到した苦情。
対応する雲田に、丸山がかけた言葉です。
本当に、そんなんですよね。難しい。
それでも、結果必要がなかったとしても、「何もなかったね」と笑い合える方が絶対良いのに。

ある日突然悲劇は起こります

「ある日突然、悲劇は起こります。起きてしまって初めて気付くんです。あの時こうしとけばって。でも"あの時"はもう戻ってこないんです。今ならまだ間に合うんです。お願いします。中止してください。お願いします。お願いします。」

「ブルーモーメント」第1話 - 雲田彩

イベント中止の指示に対して文句を言う運営者や参加者たち。
「どうせ何も起こらない」「悲観的すぎる」そういう彼らに対して、雲田が言った言葉です。
自然災害が起こる度に、こういうことを誰もが思うはず。
それなのにいつしか忘れてしまうものです。


奇跡は準備するもんだ

-園部優吾「奇跡でも起きない限り、見つけ出せない。」
-雲田彩「…祈るしかないんですか?」
「何馬鹿なこと言ってんだ。奇跡は祈るもんじゃない、奇跡は準備するもんだ。要はこっちが投げたボールを受け取ってくれたかどうかだ。例えば縦と横。雪崩が起きた時、縦に走ったら飲み込まれて終わりだ。だから真横に移動し逃げる。窪みがあればそこを目指す。巻き込まれたら雪崩の動きが止まる前に腕で口の周りのスペースを作って呼吸出来るようにしておく。この要救助者たちは初心者だ。それでも今の知識を知ってくれていたら、生存している可能性は十分にある。」

「ブルーモーメント」第1話 - 晴原柑九朗

要救助者を懸命に捜索するも、さらなる雪崩発生の可能性もあり、退避すれば生存率が厳しい。
そんな状況の中での、晴原の言葉です。
結果的に、要救助者たちは晴原が"ハルカン"として啓蒙していた自然災害に関する知識を実践したことによりなんとか生き延び、無事に保護されました。
明暗を分けるもの、そこには運もあるでしょう。
けれど晴原の言うように、知識がそれを分ける場面がある。
結局使うことがなければ、それでよくて。
いざという時にその知識が頭をよぎれば、救われる命がある。
この物語のテーマです。

第2話

ただただ運が悪かった

「なんで。どうして。被災した時、その答えがあるとしたら一つです。あ、私、災害災害遺児なんですよ。驚きすぎ。SDMに関わろうなんて考えてる人間は色々抱えてる方が普通でしょ。とにかく、昨日今日会った人にさらりと言えちゃうようになって分かったんだよね、答えが。ただただ、運が悪かった。残酷ですけど、それが唯一の答えです。」

「ブルーモーメント」第2話 - 丸山ひかる

なぜ自分が。なぜ自分の大切な人が。
災害に遭うと誰もがそう考えてしまうけれど、災害に遭うことは、罰でも不注意でもなく、ただただ運が悪かった。それだけ。
残酷にも響くこの台詞は、自分を責める理由などないということを同時に伝えるあたたかさもあり、印象に残りました。

命を懸けても命を捨てない

「頑なに反対してくれて感謝する。お前の言う通りだ。"おそらく"じゃ、命を懸けられない。懸けてもらっちゃ困る。さらに精度を上げる。風が弱まる正確な時間を俺が導き出す。俺も現場に同行する。ヘリに同乗する。ほんのわずかな兆候も見逃さない。現場で救助出来る時間を読み切ってみせる。命を懸けても、命を捨てない。レスキューの使命を俺が守り切る。」

「ブルーモーメント」第2話 - 晴原柑九朗

厳しい状況での救助について、レスキューの立場として"恐らく"では動けないと伝えた園部に対して、晴原がかけた言葉です。
命懸けの現場では、要救助者のみならず、レスキュー隊員も常に命の危機と隣り合わせ。
命を懸けても、命を捨てない。とても重い覚悟の伝わる言葉です。

使命感が暴走しはじめていた

「今まで数多くの命を救った。でもそれ以上に、助けられなかった虚しさで押し潰されてきた。知らず知らずのうちに使命感が暴走しはじめていた。それが今回かたちになって表れた。ましてや身内を助けるために、私情から動いた。無謀な行動をする人間は、レスキューには要らない。居てはいけない。」

「ブルーモーメント」第2話 - 園部優吾

尊敬する上司・佐竹が、レスキューの現場で要救助者となった身内を助けるために無謀な行動をとり、結果的に救出されたものの、命に係わる二次災害を招くことになった。
佐竹に意見を聞かれた園部が、言葉を選びながら、しっかりと伝えた言葉です。
佐竹は第一線から身を引くことを決めました。
今回佐竹が暴走をしてしまった背景や感情を、園部は理解はしている。
けれど、レスキューとしては、結果的に助かったとはいえ、1度でもその過ちを許してはならない。
ここで園部が佐竹に伝えた言葉や信念は、まさに園部が佐竹から教わってきたことであるはずです。
佐竹に憧れ、一人の正しいレスキュー隊員として成長した園部の、頼もしさとまっすぐさが伝わってくる、苦しくもあり、応援したくもなるシーンでした。

第3話

絶望の先に最後に君の心に残るのはなんだ?

「なかなかの絶望だ。でもまだ足りないな。希望を捨てろ。希望は時に災いになる。どっかでわかってんだろ、もうその手は元のようには戻らないってこと。でも現実を受け止めきれない。考えることさえ辛い。知らず知らずのうちに避けてしまう。絶望も悪くない。俺は気象予測を見誤ってかけがえのない人を失った。絶望しきった先に残ったのは、命の重さだった。目の前の命を救いたいという想いだった。絶望の先に、最後に君の心に残るのはなんだ?それを心に刻み、前に進め。絶望の谷を這い上がり、継続の大地を歩め。」

「ブルーモーメント」第3話 - 晴原柑九朗

過去の出来事に囚われて、怪我を負ったことに加え心の傷を負い、以前のようなオペが行えない汐見。
そんな汐見に、晴原がかけた言葉です。

チームにおいて沈黙は罪だ

「チームにおいて沈黙は罪だ。目の前の命を救うために、正しいと思う方に声をあげろ。」

「ブルーモーメント」第3話 - 晴原柑九朗

自分のキャリアを守ることを優先する統括責任者と、その責任者により医療行為にあたらないよう指示され救える命を救えない汐見。
目の前で消えてしまいそうな命を前に、どちらにつくべきか動くことが出来なかったSDM医療チームのメンバーへ、晴原がかけた言葉です。

現場から乖離してしまった存在

「先生の医者としての功績は十分承知しています。ただ、上に立つ者はですね、常に他の誰かの意見に真摯に耳を傾ける。そういう姿勢を忘れちゃいけないんです。キャリアを重ねるうちにそれが出来なくなる。現場から乖離してしまった存在を、一言でなんというかご存知ですか?「老害」。」

「ブルーモーメント」第3話 - 園部肇一

自分のキャリアが傷つくことを恐れて現場で適切な指示を出さない志賀に対して、本部から園部が言った言葉です。
こういうことを排除したくて、園部はSDMメンバーを、キャリアや年齢、性別に捉われない人員構成とすると決めていました。


第4話

人のあれこれは直視しない

「人のあれこれは直視しない。ぼんやり薄目で見るのに限るの。」

「ブルーモーメント」第4話 - 山形広暉

別場所から戻ってきたらSDMメンバーの空気が悪くなっていたのを敏感に察知し、地雷を踏まないようにした山形が言った言葉です。
こういうスキルって、意外と必要ですよね。

おせっかいも100回続けば強い愛情だ

「いいんじゃないか、それで。何事も表裏一体。おせっかいも100回続けば強い愛情だ。そばでエールを送り続けてくれる人がいる、そんなに心強いことはない。自分が正しいと思う道を貫けるかどうかだ。」

「ブルーモーメント」第4話 - 晴原柑九朗

誰かを救いたい、役に立ちたいと思うあまり空回りをして失敗してしまった雲田に、晴原がかけた言葉です。

災害を正しく恐れるために

「自然現象も表裏一体だ。竜巻もダブルレインボーも積乱雲から生まれる。災害を正しく恐れるために、防災授業の最後にダブルレインボーを見に行く。」

「ブルーモーメント」第4話 - 晴原柑九朗

ここまで災害の恐ろしさを伝えてきた作品でしたが、ここで出てきた"災害を正しく恐れるために"の台詞が印象的でした。
自然は時に脅威になるけれど、人を救い、守る盾になるのは、やみくもに恐れる恐怖心ではなく、正しい知識。
「気象リテラシーを高める」という晴原そしてSDMの目指す姿が、ここにあるように感じました。

第5話

選べないものを選ぼうとしてはいけない

「選べないものを選ぼうとしてはいけない。自分の力を過信してはいけない。」

「ブルーモーメント」第5話 - 沢渡満

難しい状況の中で深刻な要救助者が2名となり、両方を救う術はないかと考え判断が出来なかった晴原に対して、沢渡がかけた言葉です。
出来ることなら両方を選びたい。
それは皆の共通の願いで、ただそれが叶わない時に、手が届く方を選択することは、間違いではない。
数々の現場を経験した沢渡のこの言葉を受けて、晴原は沢渡の指示に従いました。

現場に命の判断を委ねてはいけない

-沢渡満「SDMは、従来の縦割りを排除して現場に決断させる組織。それは本当に正しいんでしょうか。私は何度も経験してきた。災害現場で救助にあたっていると、他にも助けを求めている人がいると、選べないことを選ぼうとして、心が壊れていった。現場に命の判断を委ねてはいけない。」
-園部肇一「それでもSDMは、現場に判断を委ねます。私は決断しないということを決断してるんです。私が決断すれば現場はそれで動く。しかしその決断によって、命を救う可能性に限界が生まれる。現場には常にギリギリまで、救命のためのあらゆる可能性を探ってもらいたい。それをやれる精鋭中の精鋭が、そこにいます。」

「ブルーモーメント」第5話 - 沢渡満

SDMの方針について沢渡が園部に物申した時の台詞です。
園部のここでの言い方は、実力と信頼と結果が伴わなければ、逃げや責任放棄、自己保身だととらえられかねないものです。
チームを信頼しているという描写だと思いますが、組織づくり、ましてや刻一刻の判断を迫られる現場における仕事の在り方について、考えさせられる台詞でした。

第10話(最終話)

これからのことを変えるんです

「災害時に冷静な行動をとれなくなることは誰にでもあり得ることなんです。起きてしまったことは変えられません。だから、今出来ることをやる。これからのことを、変えるんです。」

「ブルーモーメント」第10話(最終話) - 丸山ひかる

暴風により避難したものの、目の前で被害が起こり、混乱する避難者たちに、丸山がかけた言葉です。
丸山も、目の前でSMD車両が暴風で吹き飛ばされ、雲田が被害に巻き込まれた様子を目の当たりにしましたが、これ以上の被害を起こさぬよう、避難者たちに必死にかけた言葉でした。

一人の天才に寄りかかるってどうなの

「気象学ってSMDの要でしょ。国の組織が一人の天才に寄りかかるってどうなの?」

「ブルーモーメント」第10話(最終話) - 丸山ひかる

SDMの正式運用を断り、是非が問われる試験運用のまま、さらなる組織となるようブラッシュアップを続けていくことを決断した晴原とチーム。
メンバーで集まり話している時に、丸山が言った言葉です。
視聴しながら常々思っていたことだったので、台詞になりすっきりしました。

いつも通りの朝を迎える

「いつも通りの朝を迎える。これは奇跡だ。この奇跡を守るために、まだやれることがある。この世界には、俺たちの知らないことがたくさんある。でもそれと同じだけ、可能性に満ち溢れてる。日本は世界でも有数の自然災害多発国。だからこそ、災害で命を落とす人を、一番少ない国にしたい。命の重さ、尊さを知り、同じ想いを共有出来る仲間がいる。お前らが隣にいると、強くなれる。このチームなら、必ずやりとげられる。俺はそう信じてる。」

「ブルーモーメント」第10話(最終話) - 晴原柑九朗

最後、ブルーモーメントに染まる空のもと、チームのメンバーと共にいた晴原が言った言葉です。
この物語は、組織づくりの物語でしたね。



以上、ドラマ「ブルーモーメント」の名台詞集でした。

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