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「育休」がなかった私が今感じていること

 先日息子の予防接種に付き添いました。休職中ということで、仕事を始めてから初めて予防接種に付き添いました。転職して1年目で有給が10日しかなかったので、健診や予防接種は全て夫の担当でした。

 かかりつけの先生に発達のことなども相談できて、保育園の先生とお話するのとはまた違う安心感を得ることができました。それと同時に「母親業」できていることが何だか嬉しくなりました。

 私には「育休」がありませんでした。正しくは妊娠中に仕事を辞めたので「育休」はなかったのです。

 9月に出産し翌年4月に保育園に入園するまでの半年間は息子と一緒に過ごしていました。ただこの時の私は「無職」ということにとても焦っていました。

 私は有名な産院で出産しました。退院前夜、翌日退院予定の他のママさんと一緒に助産師さんの講義を受けました。講義の後、隣に座っていたママさんが助産師さんに「4月には仕事復帰するから母乳で育てるか迷っている」と相談してたのを耳にし、何とも絶望的な気持ちになりました。

 こんなところで出産する人はみんな仕事もお金もあるんだろうな、私には何もない…と産後のホルモンバランスの変化もあり落ち込んだのです。

 無事に退院してからは、産後1ヶ月から必死に保活に取り組み、産後3〜4ヶ月で転職活動を始め、気づいたら3月中旬になっていました。特に転職活動期間は息子をベビーシッターさんや母に預けることも多く、またメールチェックや企業・業界の勉強など息子がいるにも関わらず自分のことばかり優先していました。この間は「仕事を見つけなきゃ取り残される」という不安にずっと駆られていました。

 仕事が決まって保育園入園が迫った3月中旬、ここでやっとあと2週間しか息子とベッタリ一緒に過ごせないことに気づき、もっと息子との時間を大事にすればよかったと後悔したのです。

 当面仕事をしないと決めていたり、いつ仕事に復帰すると具体的に決まっていたら、もう少し余裕を持って息子と過ごせたんだろうなと感じています。私は自分自身の不安と焦りばかりで、貴重な息子との時間を満足に過ごせませんでした。

 休職中の今、予防接種に付き添ったり、呼び出しがあっても気兼ねなく保育園のお迎えに行ったり、いつもよりたくさん一緒に遊べたり、後悔していた気持ちが少しずつ満たされていきました。これも気持ちの回復に必要なプロセスなのかもしれません。

 休職中に息子とベタベタして、悔いなく復職することを目指します。

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