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いい子ちゃん誕生のお話

いい子になりたかったわけではない
多分最初に私がなりたかったのは
いいお姉ちゃんだった

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双方の祖父母の家が近かったこと
身内でできた初めての女の子だったこと
色々なことが重なって
沢山の人に可愛がられて育った
明確に覚えてはいないけど
8冊にも及ぶアルバムや、朧げな記憶の中で
たくさんの愛を受けて育ったことを体が覚えている
ここまでポジティブに、幸せ頭に育ったのは
本当に幼少期恵まれていたおかげ

そんな私に2人の弟ができた
可愛くて可愛くて仕方なくて
ずーっとくっついてお世話焼きをしていた

人間は自分がされたことしか
相手にすることはできない

そんな言葉があるように
可愛がられたからこそ
思いっきり可愛がったんだと思う
最初はその心理で続けていたんだろうな

でも段々と
えらいねって
お姉ちゃんだねって
そう言われることが嬉しくて
可愛がられるとは別の
自分がしたことで褒められる
と言う快感を覚えたのだ

今思うと、人生で最初に
承認欲求が満たされた瞬間だったのかもしれない
きっと無意識に気が付いていた
周囲の可愛がる矛先が自分に向かなくなっていることに
それを埋めてくれた自分が人に何かをして喜ばれる感覚
これがおせっかいお姉さん誕生の原点だ

でもまあ所詮幼稚園生の私が
そこまで理解することもなく
可愛くて仕方ない弟を
可愛がっているだけなのに褒められる
いいお姉ちゃんってだねって
それが私にとっての最高の褒め言葉だった
何より家族が大好きだったから
家族の役に立てているのがうれしかった

いいお姉ちゃんでいたら
みんな喜んでくれる
褒められて存在を認めてもらえる
家族の役に立てる
だからそういることが私にとっての正義になって
当たり前になっていった

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小学校、中学校、高校、大学
私の中の正義は変わらずあって
友達にも彼氏にも先生にも
喜んでもらえるように立ち振る舞うようになった
人の話をたくさん聞く
痒い所に手が届く様な行動をとる
みんなが嫌がるようなことを率先してやる
いいお姉ちゃんになりたくて
取り続けた行動は
私を【いい子ちゃん】にしていった

思い返すと正直利用されている時も正直あった
だけど【ありがとう】といわれると気にならなくなるし
何より人が喜ぶ姿を見るのがうれしかった
こうして献身的なポジティブ幸せ頭は
出来上がっていたのだ

いい子でいたい
そう思っていたわけではないけれど
いい子でいたほうがいい
という感覚は少なからずあった

場の調和が保てるに越したことはないし
誰にも迷惑をかけない
無害な子でいたかったんだと思う

人が好きだからこそ人に嫌われたくない
結局回りまわって自分を守っていたのかな
でもその【いい子】が仇となり
様々な問題を生んでいく

私は気づいていなかった
いい子で生まれた乖離に。

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とてつもなく長くなりそうな予感がするため
今日は一旦ここまでにする
落ちのない話をここまで読んでくれた方
ありがとうございました🙇

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