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【詩】「消えないから」

[I]

そっと誰かの言葉を見つめてた
もう触れることはない
そう決めたんだった

部屋の明かりを付けて音を鳴らした
鼓動の音が僕を癒す
独りでいることでようやく闇が明けた

電話のベルが鳴る
寂しさをもてあましてる?
その理由なら他の人を探せばいいよ

夜の色の濃さに脅えなくてもいい
僕らは光であることを忘れないで
それが二度と逢うことのない
アナタに贈る言葉

[Ⅱ]

この寂しさも消えることはない
この絶望も消えることはない

この胸から無くなることはない

背中合わせの感情を
ずっと背負わなければならない

それは「神様」の悪戯
そして人であることのカルマ

憎しみながらも愛していく
奪い合いながらも分け合っていく

涙零しながらも笑顔あふれてく

消すことが出来ないのなら
全て受け入れていこう

[Ⅲ]

冬がゆっくりと遠ざかっていき
もうすぐ新しい春が来る

いつか誰かと出逢った季節
いつか誰かに手を振った季節

時間は流れて
そっと想い出は薄れていくけど

いつか誰かと出逢う季節
いつか誰かに手を振る季節

時間は止まることなく
ずっと想い出を増やしつづけてく

何処かで立ち止まらなくてはいけない
その時まで

消えることのないこの心の震えを
抱えて歩いていく

また新しい春が始まっていく

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