再掲【詩】「zero」
今更戻れないよね
やり直せないのは分かってる
時間はいつだって進んでいくだけだから
それでも
口をついて出てしまった言葉は
どれだけ取り消しても
相手の心にしこりとなって残るんだろう
「ごめん」「ごめん」と何度言っても
誰かを傷つけてしまい後悔ばかりするんだろう
「しまった」と何度思っても
何かを失いそのことを引きずっていくんだろう
どのみち前しかないよね
振り返ることしかできないのは分かってる
瞬間はいつまでも過ぎ去っていくだけだから
それでも
僕が心燃やした想いの残像は
どれだけ否定しても
僕の中で染みのように残るんだろう
「嘘だ」「嘘だ」と何度言い聞かせても
似てる誰かを見ては途切れた恋を思い出すんだろう
「終わった」と何度思っても
何かにつけて繋がりを求めていくんだろう
いつかは
冷えていく熱だと分かってはいても
それでも
全てを忘れるわけじゃないとは分かってる
ゼロにはならないと思い知っている
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