「ノルウェーで新型コロナワクチン接種の高齢者が死亡」報道とロシア・チャイナによるワクチン情報工作
上記ではブルームバーグ英語版の記事とノルウェー当局の発信をベースにしていますが、以下まとめています。
「ノルウェーで新型コロナウイルスワクチン接種の高齢者が死亡」の真相
１：ノルウェーは、高齢者を含め、新型コロナウイルスに感染した場合に最もリスクが高いと考えられる人々に焦点を当ててワクチン接種をさせている
２：ノルウェーでは重篤な基礎疾患のある高齢者や、「ナーシングホーム」人口のほぼすべてに接種が行われており、月曜日の午後の時点で48,000人以上が予防接種を受けている
※ナーシングホームとは、医療提供や看取りまでをも行う老人ホームのようなもの
３：ビオンテックとファイザーのワクチンの予防接種後に死亡した75歳以上の33人は、すべて深刻な病気に罹っていた
４：ノルウェーのナーシングホームでは通常時に毎週平均４００人が死亡している（ナーシングホームでは毎日平均４５人という指摘もある）ため、この結果は予想されていた
５：ノルウェー当局の認識：ワクチン接種と死亡との因果関係が判明したわけではないが、通常の副作用が重篤な疾患を持つ患者の経過に影響した可能性は排除されていない
６：ノルウェー当局の認識：ワクチン接種の利点が最終的な副作用のリスクを上回るかどうかについて、個々の患者ごとに評価を行う必要があるが、報告された症例は、ノルウェーの予防接種戦略に影響を与えていない。
まとめるとこのような状況です。
本件に関するノルウェー当局の声明は以下です。
International interest about deaths following coronavirus vaccination
Published 19.01.2021
各所のメディアの報道を漁っていると、やはりというか、ワクチンに関するきな臭い報道が見え隠れします。
ロシア製メディアスプートニクの日本人向けワクチン工作
これは冒頭の記事に書いたのですが、スプートニクの日本語記事では「ノルウェー当局の声明」としてリンクも貼りながら、記事にはそれと全く反する内容が書かれていました。
日本に対するワクチン忌避工作でしょう。
日本ではHPVワクチン接種の積極勧奨をする国の施策が過去に打ち切られたことがあったのですが、その原因は朝日新聞の「副反応記事」を発端にしたメディアの誤解を招く情報発信でした。
それを狙ってるんでしょうね。
外国での接種率が少なくなって感染拡大阻止が長引けば、得をするのは外国ですから。また、他国のワクチンを貶めて自国のワクチンを売りつけることに成功すれば利益ですから。
チャイナもそれを狙っています。
環球時報はファイザービオンテックのワクチンの危険性を説き、チャイナワクチンを推奨
チャイナメディアの環球時報=Global Times は中国製ワクチンの営業をしています。専門家の声を紹介しているだけだという体ですが（日本のどっかの新聞社もやってますね…）、内容を見れば、やっていることはおよそ報道機関ではないというのが分かります。
Chinese health experts called on Norway and other countries to suspend the use of mRNA-based COVID-19 vaccines produced by companies such as Pfizer, especially among elderly people, due to the vaccines' safety uncertainties following the deaths of 23 elderly Norwegian people who received the vaccine.
The new mRNA vaccine was developed in haste and had never been used on a large scale for the prevention of infectious disease, and its safety had not been confirmed for large-scale use in humans, a Chinese immunologist said.
曰く「（ファイザーのようなmRNAの）ワクチンは、大規模な治験をして安全性が確認できていない急造のワクチンであり、感染症予防のために大規模に使われた実績が無い」と書いてます。
しかし、新型コロナワクチンまとめ（医療従事者向け） - 新型コロナウイルス感染症まとめサイトなどで見ると分かるように、ファイザーのワクチンは16-89歳（中央値52歳）の実薬群 18,198人、プラセボ群 18,325人を対象にした治験をクリアしているので、上記のような指摘はまったく当たらないどころか、フェイクでしょう。
それに「感染症予防のために大規模に使われた実績が無い」というのはmRNA型のワクチンのことだとしても（この事実関係を調べることはしない）、そんなものを待つ必要は無い。よって、荒唐無稽な暴論なわけです。
同様の目的に立っているとしか思えないワクチンに関する記事を、環球時報は連発しています。
こうした情報戦が始まってるんだなと痛感します。
以上
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