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OFFICE TOSHIKI NASU/ストレスによる身体のこわばりに対して

こんにちは。
昨日の雨風が去り、今日は心地よい風が吹いていますね。空気が澄んでいることがよく分かります。

この時期は寒暖差があるので体調を崩している方も多く、空咳を訴える方がいます。

これらの気象病についてテレビでも紹介されるようになりましたが、今週はゴールデンウォークの影響も大きいですよね。土日まであと数日の辛抱ですから頑張って乗り越えましょう。

さて、ふとした体調不良の時。
例えば肩凝りが酷いと思って整体や鍼灸院にいったとします。
時間をかけて施術してもらったけれど改善しなかったとしたら。

肩が凝っているのだから肩をマッサージしてもらえば改善されると思っていましたよね。

肩凝りで整体や鍼灸院に行ったら肩を弛めてもらえば改善すると。

確かに関連する筋肉や関節にアプローチすれば凝りは取れるのですが、その肩こりが肩こり感であって肩凝りではなかったらどうでしょうか?

美容室で肩が凝っていると言われて肩凝りを認識したように、肩が凝っていると思っているけれど肩が凝っていないこともありうるのです。

そこには意識というものが働きます。
もちろん無意識も。
これまでに様々な肩凝りをみてきましたがPTSD(心的外傷ストレス)によるものもありました。

心的外傷ストレスと肩凝りがどのように関係しているかというと、ストレスは脳の不安中枢である扁桃体を活性化して不安症状を引き起こします。

そしてストレスの身体反応の1つに筋緊張があります。その筋肉の緊張によって血行が悪化して頭痛や肩こりを起こすのです。

ですから単に肩こりといっても不良姿勢、運動不足、視力の左右差、咬み合わせ、怪我の後遺症、呼吸筋や腹圧、冷えなど。そしえストレスがありますから、そのことに対して本質を見極める必要があります。

ただ病院だと筋緊張を弛緩させるために抗不安薬や筋弛緩薬が有効だと考えており、その他の症状に対しても対症療法として薬が処方されます。

しかし、これらは現象に対してのものであり本質ではありません。
ですから西洋医学が対症治療、東洋医学が根本治療といってもどこを診るか、どこにアプローチするかによっては東西の差はないように思います。

病院で処方されている漢方も同様のことが言えます。

話しを戻しますがその点で鍼灸が優れていると思うのはPTSDに対応できるということ。

PTSDは強いストレス(処理できない悲惨なできごと)がかかることにより外傷になる病気です。
症状としては再体験症状・陰性気分・解離症状・回避症状・覚醒症状が認められます。
これらは脳の機能的異常が生じており、感情を処理する腹内側前頭前野の活動が低下し、恐怖などを感じる扁桃体がコントロールを失い過活動になっている状態とご理解ください。

正統派医学での治療は薬物療法が中心になりますが、いまTMS治療(経頭蓋磁気刺激)が注目されています。
適応症としては発達障害・睡眠障害・不安障害・パニック障害・パニック障害・摂食障害・強迫性障害・うつ病・双極性障害・PTSDがあります。仮にこれらの持病をもっていたら不定愁訴も抱えているかもしれません。
ですから肩こりといってもこれらのことを把握するべきなのです。

ちなみに私はカウンセリングの後に頭部のDLPFCエリアを触診します。その部分の凹みを丁寧に調べます。

この部分については、2020年に広島大学の研究グループが脳画像を用いた認知療法・認知行動療法の効果に関する発表と松本岐子先生が鍼によるDLPFC賦活治療を講演していたことで知りました。

幼少期に喘息発作で死にかけた。
父親が暴れる人で常に恐怖があった。
好きだった人との別れがとても悲しかった。
仕事で失敗してしまって強く上司に叱責られた。
家族の死を経験した。

こういった事と身体の不調は関わりが深いものです。

これらの経験から体のこわばりが取れなくなったり、ふとした緊張からフラッシュバックしたりするものに対して筋肉の緊張が弛緩すれば楽になるかといったら一時的なものになります。

自分の身体に起きている不和はどこからきているのか、そのことを理解したうえで体調管理として治療を受けられると良いでしょう。

パソコンでも携帯電話でもそれぞれの特徴があるようにその特徴があなた自身です。
ただ、買い替えることができませんから壊れないように大切に丁寧に扱ってください。

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