nasu_minoru/那須ミノル

晴耕雨読な暮らしです。

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最近の記事

名文today_107『リベラルアーツ〜「遊び」を極めて賢者になる』

    • 名文today_106『僕たちはどう生きるか 言葉と思考のエコロジカルな転回』

      • 名文today_105『古くてあたらしい仕事』

        • 名文today_104『一汁一菜でよいという提案』

          暮らしにおいて大切なことは、自分自身の心の置き場、心地よい場所に帰ってくる生活のリズムを作ることだと思います。その柱となるのが食事です。一日、一日、必ず自分がコントロールしているところへ、帰ってくることです。 土井善晴/2021/新潮文庫

        名文today_107『リベラルアーツ〜「遊び」を極めて賢者になる』

          名文today_103『SDGsがひらくビジネス新時代』

          名文today_103『SDGsがひらくビジネス新時代』

          名文today_102/『土になる』

          === 僕は今、毎日土を触っている。土の中にあるものだけが、野菜の成長に繋がっていく。土の中にないものは外に出ていかない。 そう考えると、土の中は僕の内側と同じなのではないかと思った。僕は土の中に手を入れることで、自分の内側に直接手を入れているのかもしれない。触れるものとしての心が土なのかもしれない。 === 坂口恭平/『土になる』/2021/文芸春秋

          名文today_102/『土になる』

          名文today_101/長嶋茂雄語録

          === お客さんにはいいものだけをお見せする。暗い隠れた部分は絶対に見せるもんじゃない。これがプロの姿勢です。スターといわれる人たちには、それなりの試練とか努力とかいうものがあるわけでしょ。しかしその裏の動きみたいなものは絶対、表に出しちゃいけない。われわれは表のいい面、いわゆる格好よさだけを見せれば、それでいいんですよ。 === 失敗は成功のマザー。 === 小林信也編/長嶋茂雄語録/1993/河出文庫

          名文today_101/長嶋茂雄語録

          名文today_100/『笑う住宅』

          === 狂気だけがよい住宅をつくる === あるだけの知恵をふりしぼり、あるだけのつてをたどり、あるだけの体験と情熱を注ぎこんでやっと出発点に立てるくらいのものなのだ、家づくりというのは。 === 石山修武/『笑う住宅』/1995/ちくま文庫

          名文today_100/『笑う住宅』

          名文today_99/『ウィリアム・モリス ラディカル・デザインの思想』

          === 生原稿を活字本に仕上げる作業に従事したことのある人なら誰でも知っていることに、ウィリアム・モリスの法則というのがある。それは、本の1ページの紙面のうちで、印刷面の刷り位置をどうすべきかということに関するものだ。印刷面(ふつう版面と言い習わしているが)とは、活字の組体裁で決まる面であって、つまり字間・1行の字数(すなわち行長)・行間・行数などで構成されるわけだが、それを紙面全体のうちにおく時、天・地・内側(のど)・外側(小口)に余白(マージン)を当然とる。そのマージン

          名文today_99/『ウィリアム・モリス ラディカル・デザインの思想』

          名文today_98/『海をあげる』

          === 風花。今日、お母さんがあなたに教えたものは、誰にも自慢できない、ぐちゃぐちゃした食べものです。それでもそれなりに美味しくて、とりあえずあなたを今日一日生かすことができて、所要時間は三分です。 これからあなたの人生にはたくさんのことが起こります。そのなかのいくつかは、お母さんとお父さんがあなたを守り、それでもそのなかのいくつかは、あなたひとりでしか乗り越えられません。だからそのときに、自分の空腹をみたすもの、今日一日を片手間でも過ごしていけるなにものか、そういうものを自

          名文today_98/『海をあげる』

          名文today_97/『生きるための哲学』

          ===== だが、いま苦悩し、死ぬか生きるかの問題に直面している人にとって、論理的に無意味なので、何を言っても仕方がないというのではすまされない。目の前の命が危機に瀕しているのに、沈黙しているわけにはいかない。「死ぬな」「生きろ」と肩をつかんで揺さぶる方が、何も言えない高尚な哲学などより、よほど助けになるかもしれない。答えの出ない問題であろうと、自分なりの答えを信じて、ぶつかっていくしかない。その切なる信念と行動は、人間の本性に基づくものであり、そこにこそ、本来の哲学があると

          名文today_97/『生きるための哲学』

          名文today_96/『ナウシカ考』

          === ナウシカの旅立ちとともに開かれてゆく世界は、まさに戦乱によって蹂躙され、殺戮と飢餓に覆い尽くされてゆく修羅のちまたそのものである。ナウシカはだから、次から次へと世界の悲惨に立ち会うことになる。そうして猶予されたユートピアとしての風の谷と、その外なる修羅のちまたとの対照が、さらにきわだつのである。むしろ、世界の悲惨を知るための旅の起点に置かれたために、風の谷のユートピア性がいっそう強調されることになった、ともいえるかもしれない。 母の不在をめぐるテーマが、とりわけナ

          名文today_96/『ナウシカ考』

          名文today_95/『教養としての投資』

          === 「自分が働く」にしても、投資という技術を使って「自分以外を働かせる」にしても、時間こそがその効果を増幅してくれる変数だからです。自己投資をして自分の給料を上げるにしても、株式に長期投資してその企業の成長からリターンを得るにしても、「短期間で」効果を得ることは不可能なのです。 一生勉強し続けなければいけないようで、辛く感じるかもしれません。しかし、成功する人は皆、必ずそうしているのです。楽をして成功した人はいません。ただし、本当に成功できる人は、学ぶことを苦痛とは感

          名文today_95/『教養としての投資』

          名文today_94/『LIFE SHIFT』

          === 人生が長くなれば、人生の途中で変身を遂げることが不可欠になる。 人生で多くの移行を経験し、多くのステージを生きる時代には、投資を怠ってはならない。新しい役割に合わせて自分のアイデンティティを変えるための投資、新しいライフスタイルを築くための投資、新しいスキルを身につけるための投資が必要だ。 === LIFE SHIFT / リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット/2016/東洋経済

          名文today_94/『LIFE SHIFT』

          名文today_93/『さよなら未来』

          === 発したことばがすぐさま無効化されていく「ポスト真実」の世界では、すべてが虚しく、すべてが堂々めぐりでしかないのはわかっている。それでもあえて、と思うのは、読者や社会というものを信頼し、期待しつづけるのがやっぱりパブリッシングというものの本分だと思うからで、そう思っていれば、たとえ人には負け戦にしか見えなくても、やっているほうは案外元気でいられるものなのだ。 === 『さよなら未来』/若林恵/岩波書店/2018

          名文today_93/『さよなら未来』

          名文today_92/『みんなに好かれようとして、みんなに嫌われる。』

          === 「セールスの故郷の訛りに買わされる」という川柳がある。 広告は訪問セールスと同じように、招かれざる客であり、その目的は見破られている。とすると、この川柳のセールスマンには学ぶべきところがある。 セーリング・ポイントを、ただ羅列するだけで売れるような、圧倒的な特性を持つなら問題ないが、残念なことにそんな商品に出会うことはまずない。たとえば、驚異的な低価格でもないかぎり、ただの直截なセールストークでは効果がないということだ。 何が必要なのだろうか。 この場合は、訛りで売

          名文today_92/『みんなに好かれようとして、みんなに嫌われる。』