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暗い話にばかり やたらくわしくなったから/備忘エッセイ #9

新年のご挨拶、こちらではまだでした。SNSでは明けて三日にこんな投稿を……

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誰も足を踏み入れていない雪道のような新年。みなさんいかがお過ごしですか?

いつもの「みなさんの物語に訪れた新しい1ページに謹んでお慶びを申し上げます」から始まる新年のご挨拶が定まらないままぼんやり過ごしていたら寝耳に水の地震速報。さらに……

こんな時にどんな言葉を発すればいいのだろう……

そう考えあぐねていたところ

何もない奴は元気をだせ

という言葉を思い出し。

今は公職などの地位を持たない平場の自分が、自分の手の届かない所で起きたことに対し、背伸びして公に向かって言葉を発する必要はないんじゃないか、そんな気持ちに。

なんだかふっきれて、いざという時に動ける身体をと元旦からトレーニング。気持ちのリフレッシュも兼ねて散歩。

そしたら誰も足を踏み入れていない雪道を見つけ、なんだかわくわくして足を踏み入れる。

サクッ、ギュッ。足裏の感触、耳に伝わる音が鮮やか。うきうき。

心浮き立つひとときは瞬く間に。振り返れば意外と長い足跡。

この先に何が待っているかわからないけど、悲喜交々一歩一歩踏み締めて、今を確かに生きよう、そして memento mori ……とあらためて心に刻む2024年の幕開け。

今年もどうぞよろしくお願いします。みんなの足跡はどんなかな。

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そして今日はもう12日。なのに、いつも年末に脳内でリマインド再生されるこの曲が

未だに鳴り止まない……。

進学で北海道に来て、下川で就職した20代は、この曲のこの歌詞が胸に刺さっていたっけ。

懐かしい顔も 笑い顔も
すべてを捨てて僕は生きてる

ユニコーン『すばらしい日々』

そして50になった今では

いつの間にか僕らも 若いつもりが年をとった
暗い話にばかり やたらくわしくなったもんだ

ユニコーン『すばらしい日々』

の方が沁み入る。

でも年をとったのは自分ばかりじゃなくて、社会が、世界が年をとったんだろうな、この暗い世相は……。

う〜ん、この記事まで暗い(苦笑。暗いのを年のせいにするの違う気がする。

というわけで、2024年、年頭の漢字は【明】にしよう。

自分は太陽タイプじゃないので、煌々と自ら照らして明るくすることは向いてない。

だけど、だからこそ、月が太陽の光を反射するように、明るい話題を見つけよう。

大きな話題にばかり目を奪われていると見逃してしまう、小さくてもじんわり心が温かくなるような話題。

隣の芝生は青いなぁと嘆いているうちに忘れてしまう、「灯台下暗し」の灯台のような話題。

そういう話題に目を光らせる一年にしよう。

見出しの画像は、期間限定、美花夢のプリン。干支の力借りて甘いもの食べて元気出していくんだ。

バーカウンターで「あちらのお客様からです」ってあこがれます。