先人の生き方について

丁稚奉公から大工の棟梁になった明治生まれの母方の曽祖父の座右の銘は、「働かざる者食うべからず」だった。父方の祖父は北海道の自然を相手に農業をして、父が大学の学生運動の際に仲間から「あなたの息子さんはこのままでは殺されてしまいます。」と言われたら、「そんなことで死んでしまうならば、殺してしまえ」と言ったという。明治生まれの人達は時に寡黙であり厳しかった。恐らく明治に発生した国民国家の重責をみんなで感じていたのだろう。その反面で、自分や身内を厳しく律しながら、他人への配慮や親切は破格であった。令和に生きる自分はかなり軟弱になってしまったが、他人への配慮は大事にしたい。

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