クラウドファウンディングについて

国立博物館が「クラウドファウンディング(以下、クラファン)」で1億円を集めたという。クラファンによりお金を出した人が、博物館のはく製などをもらえるシステムである。国に頼らない独自のクラファンは今後伸びていくと思われる。
クラファンとは少し異なるが、ふるさと納税が過去最大になったとの記事も最近あった。消費税や物価が増大する中で、ふるさと納税は収めた人に自治体の産物が送られて、収めた人は確定申告時に収めた額を税金から控除される仕組みである(控除とは、税金の対象となる所得から収めた分が差し引かれることだと思うー本来課税する分から割り引かれるシステムだ)。
クラファンは、新しいお金の集め方の方式であり、寄付やその他の方法による資金調達の方法である。国立博物館は国の法人に相当するが、国からの補助金に頼らずに独自の資金調達を行った点が面白い。
 今後は、ほかの主体でもクラファンによる独自の財政運営が伸びていくと思われる。
 願わくは今後、政府機関はクラファンに対して規制などの余計なことをしなくて欲しいと思う。ある人が言っていたが、この国では新しい技術やシステムが出ると、それが突出して世界レベルになりそうな時点で規制されてしまうという。海外に多くの人材が流出しているのはこれが背景にありそうだ(なお、国外にいる日本人の数は過去最大だが、国内にいる外国人の数も過去最大のようだーこの両者の割合の傾向を考えるのも今後興味深いトピックだ)。
ただ、ほかの国に比べて技術がうまくいかなかったのは様々な要素があって「たまたま」という説もある。
今のところ、公共投資や司法以外に政府の行うことは「規制をしなければいい」だけであると思われる。功利主義者ジェレミー・ベンサムが言うように、「お静かに」してほしいものである(ベンサムによれば政府のなすべきこと「アジェンダ」と「ノンアジェンダ」との区別が必要ともある)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?