見出し画像

SNSマーケティングを始めるにあたって必要な事 ④ターゲットユーザー理解のための手法

こんにちは。デジタルマーケティング会社「naste」代表の岡田です。
https://naste.co.jp/

前回は、ターゲティングの方法やその絞り込みの重要性についてのお話でした。今回は、その絞ったターゲットがどのような行動・思考をするのかを探るための手法について触れていきます。
それでは、第4回の始まりです!

目次
ターゲットユーザーを理解し、観察することが一番のコンテンツ発見方法!
フォーカスグループの種類と考え方
調査にあたっての注意点
まとめ

ターゲットユーザーを理解し、観察することが一番のコンテンツ発見方法!

突然ですが、御社の商品が化粧品だとします。
男性マーケティングスタッフは女性の悩みやニーズ、トレンドなど刻々と変わる関心や情報を手に入れられるでしょうか?

または、担当者が女性でも商品を使っているメインターゲットとずれていた場合、思考方法をターゲットにあわせることができるでしょうか?

答えは、できるが正確ではない、です。

知人や知り合いなどヒアリングを行い情報を収集しバージョンアップをすることはできるでしょう。

しかし、考え方や思考方法は獲得できません。それは実体験=顧客体験が圧倒的に足りないからです。

もしも、ターゲットにピッタリとフィットしており、入社前に商品を買っていた方がマーケターとなっても(かなりの幸運です!)やはり一人では情報と体験が足りなく、常に共感されるコンテンツを生み出すことは難しいと思います。

それではどうしたら良いか?




顧客、又はターゲットユーザーに直接話を聞いてしまいましょう!

最新情報のアップデート、トレンドの取得、ニーズ、お困りごと、考え方などなど、ターゲットユーザーが思っていることや考え方を、深く掘り下げ、コンテンツ企画の種を仕入れましょう。

ターゲットの選定時にも行った座談会(フォーカスグループインタビューという。以下フォーカスグループ)の濃度を高めた施策を行います。

フォーカスグループの種類と考え方

座談会、グループインタビュー、フォーカスグループと聞くと、言葉は違えど何人かのユーザーに集まってもらい商品やサービスを体験してもらい意見をもらう、という印象をお持ちになるのではないでしょうか。

実際には大きく異なり、インタビュー開催当日までに内部の思考を徹底的に磨き上げ、厚くしておかなければ効果は見込めません。

なぜなら、複数人のターゲットユーザーに集まってもらい、商品に対しての意見を聞いているだけでは本当に必要な情報が集まらないからです。人間というのは基本的に批判的で、不満な部分を埋めたがる性質を持っています。

なので、表層的な意見や個人的な要望というのは、自社商品の批判や競合との比較に陥るため、目的であるコンテンツの種を拾い上げる、という作業ではあまり意味を持ちません。
 
反対にターゲットと寄り添い、思考を理解し、共感をされるコンテンツを生み出す=もっと読みたい、もっと知りたい、と言わせるような意見が出れば成功です。

そんな、理想的なグループインタビューを行えるワークフレームがあります。

・エクスペリエンスマップ
・メンタルモデルダイアグラム
・カスタマージャーニーマップ

です。全てカタカナでとっつきづらいと思いますがご勘弁ください。
この章では「エクスペリエンスマップ」について紹介・説明します。

エクスペリエンスマップ

エクスペリエンスマップは名前の通り「体験」を中心としたコミュニケーションになります。ユーザーの行動そのものに焦点をあて、時系列で心理、体験を分析するツールとなります。
 
エクスペリエンスマップでは企業名や商品名は出てこないかもしれません。
質問内容もより抽象化します。

▶コーヒーを飲むときはいつで、どのような思考と行動をしますか?
▶子育てに対する情報収集、コミュニティー探しと参加までの思考とアクションを教えてください。
▶旅行をするときにどのような思考と行動をしますか?

など、思考と行動を時系列で並べて可視化します。ここにもユーザーの感情を入れると面白いですね。

例えば、ホテルや旅館を経営されている企業の場合。
施設自体の改善(ヒノキのお風呂が良い、部屋を広くしてほしいなど)は要望があってもなかなか出来ません。
しかし、ソフトな部分の体験は工夫でいくらでも改善できます。ファミリーを取り込むためのエクスペリエンスマップを作ってみるとターゲットが実際に欲しがっている情報が手に取るようにわかるようになります。
 
自社で調べた旅行に関するエクスペリエンスマップから考察されることは
 1)子供を連れた旅行では何が起こるかわからないので、情報収取を徹底する
 2)ファミリー向けプランがない宿泊施設は、すぐに選択肢から排除される
 3)情報収取はSNSで宿泊客の声を拾う
 4)支払いが大きくなるのでカード決済が必須
 5)地域情報も観光地以外の公園や施設を調べる
 6)一度気に入ると慣れがあるため何度も訪れることが多い
などが読み取れます。
 
それではコンテンツの企画をしていきましょう。

やはり口コミ情報が一番のコンテンツです。宿泊されたお客様に口コミを書いてもらいましょう!
SNSでも新しいプランができたらしっかりとアピール!
施設紹介、支払い方法などサイトにも載っていることを定期的に情報展開!
地域公園や施設を季節を交えて投稿!

このようにターゲットユーザーの特性を理解するとコンテンツ企画もグッと現実味と説得力があがりますね。
 

メンタルモデルダイアグラム

エクスペリエンスマップはあるコトに焦点を当てた思考とアクションを可視化するものでした。
メンタルモデルダイアグラムはもっと広いターゲットの思考を拾い上げます。思考、考え方だけですので時系列も企業もありません。どちらかというとアイディアフラッシュに近い感覚があります。
アイディアをターゲットからもらい、下部に自社でできること、コンテンツ化できそうなものを書き込んでいきます。


上の図は実際に弊社が実施したお菓子を食べる、という行為の裏側にある心理を5名のターゲットユーザー(女性、ワーカー、ノンワーカ混在)にヒアリングしたものの一部です。
 
出てきた声をまとめると・・・

▶自分への小さなご褒美としてイライラした時、何かを頑張った時に購入意思が高まる。
▶特定の自分の好きなカテゴリーの情報収集は行う。
▶SNSでの情報収集がメイン。(子育て、隙間時間に受動的に受け取れるから)
▶メーカーサイトのいちいちアクセスするのは面倒なのでまとめたSNSがあるとうれしい。
▶新商品や限定には興味を惹かれるがタイミングが合わない場合が多い。
▶贈り物では実際の店頭にて選択を行う。事前の情報収集はあまり行わない。

そのままコンテンツの企画なりそうですね(笑

まとめ

今回はターゲットユーザー理解のための3つの方法
・エクスペリエンスマップ
・メンタルモデルダイアグラム
・カスタマージャーニーマップ
のうち、「エクスペリエンスマップ」と「メンタルモデルダイアグラム」を紹介・説明しました。
もっとも重要かつ重たい「カスタマージャーニーマップ」に関しては次回とさせていただきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?