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それは趣味か、趣味で稼げてる生業か、生活費を稼ぐだけのシノギか

趣味でしかなかったゲームプレイでお金を稼げるようになり、あるいはTwitterまでもがユーザーが収益化できる方向にアップデートしようとしているそうで、いよいよ趣味と仕事の境界が溶けていきそうです。

そこで思うのが、趣味で稼いだほうがいいのか、趣味で稼がないことはもったいないのか、という疑問です。

趣味で稼ぎやすくなってきたが……?

近頃は副業を始め何かと「稼げる/稼ぐ趣味」が注目されていますが、皆さんも稼げる趣味をお持ちでしょうか。YouTubeで動画投稿をする、noteで記事を書く、TikTokで遊ぶ、といった趣味として始めたことも、いともたやすくお金稼ぎへと繋げられるので、趣味の活動をしながらも将来的に稼ぐことを意識していない人はあまりいないかもしれません。

一方で、趣味は趣味として楽しみ、お金稼ぎというある意味で苦しい方向には走らずにいる人もいるでしょう。また一方で、特に好きでもない仕事をして生活費を稼ぎながら、可処分時間は好きな趣味に耽るというライフスタイルの人も。

僕もこのnoteは趣味なんですが、たまにお金が生まれることがあります。ですが、趣味がお金に結びついた瞬間、やっぱり「いくら稼げるか」という競争に入り込んでしまい、下手をすると心を摩耗することにも繋がりかねません(だからあえて趣味だと言っています)。

趣味を趣味として楽しむのは尊重されるべきことです。しかし、趣味で稼げるのも素敵なことですね。また、稼ぐためだけの仕事も必要なことです。

このあたりを区別しておくことは、これから趣味なり仕事なり、何らかの活動をしていこうとしている人には有用かと思います。自分がその活動をどうしていきたいのか意識しておかないと、「趣味で稼がないのってもったいないの……?」みたいに地獄の蓋を開くことになりえますからね。

趣味と生業とシノギ

僕は以下のような3つに区別しています。

好きでやっていてお金を稼がない/繋げない活動は趣味
好きでやっていてお金を稼ぐ/稼げる活動は生業
好きではないけど生活するためにやっている活動はシノギ
※で、生業とシノギを合わせて仕事

皆さんのいまの活動を趣味と生業とシノギに割り当てると、どんなバランスになるでしょうか。

趣味と生業が半々の人もいれば、趣味とシノギが3:7の人、趣味と生業とシノギが2:1:7なんて人もいるかもしれません。最後の1:2:7の人は好き勝手にnoteを書きながら、商業メディアからの依頼で原稿を書き、日中は全然違う仕事をしているかもしれませんね。

ちなみに僕は趣味と生業で半々ですが、全然毛色の違う趣味と生業がいくつかあります。

作業ですら稼げる時代に

このところ話題にされているのは趣味を生業にすることです。実は十数年くらい前までは、何を趣味にするかによってそれで稼げるかどうか(生業にできるか否か)がほとんど決まっていました。

例えば、麻雀を例にしましょう。麻雀を趣味にしている人は大勢いますが、麻雀でお金を稼げる人はごく少数でした(賭博は含みません)。ところが、いまは麻雀YouTuberなどの可能性が開かれています。盆栽にしても同様ですし、料理やゲームプレイもそうでしょう。ペットを飼っている人がその写真や動画で稼ぐ、というのも可能です。

そう考えると、収益化を前提とするSNSや動画・ストリーミングプラットフォームはあらゆる趣味を生業にしてしまう破壊的なテクノロジーだと言えます。広告収入であれ直接課金であれ企業案件であれ、誰でも趣味で稼げるようになった。たいへんにすばらしいことです。

それどころか「作業配信」がちょっとずつ熱くなり始めているようで、絵を描いたりアクセサリーを作ったりする作業風景を生放送する人が増えています。そのための専門プラットフォームも出てきているようで。この記事を書くのも生放送したらよかったなと思いつつ、でも登山中はちょっとやめたほうがいいですね。

稼げない趣味をやるのは馬鹿?

ただ、こうした趣味の生業化が加速し、過激化すると「稼げない活動(趣味)をするのは馬鹿だ」みたいな言説が絶対に出てきますし、すでにそう発言している人もたまに見かけます。

そんなことはまったくありません。趣味を趣味として持っておくのは、自分の心の拠り所としてとても大切です。好き勝手やっても稼げるなら幸いですが、大半の人にとってそんな都合のよい生業は簡単には作れません。

あるいは、「好きでもない仕事をしているやつは馬鹿だ」みたいな言説も見かけます。そうでしょうか? どう考えを巡らせても、万人からシノギがなくなる世界はしばらく訪れないでしょう。シノギをやりながら趣味をやる、そういうライフスタイルも蔑まれず当たり前にあるべきです。

趣味のマネタイズに乗るべき?

が、しかし。作業配信の存在を知れば明らかなように、多少の工夫をすれば誰もがどんな趣味をも(少額くらいは稼げる)生業にできる波が来つつあります。

その波に乗るかどうかは当人次第で、僕には正解は分かりません。1つ言えるのは、自身のその活動が趣味か生業かシノギか、いずれなのかをしっかり認識しておくことです。

趣味のはずだったのにお金が稼げるようになり、稼ぐことばかりに注力して嫌いになってしまいシノギになる、なんてこともありえます。なんて悲しいことか。

まあ、一般的には趣味で稼げるようになるなら幸福なことでしょう。でもだからといって、趣味で稼がないといけないわけではなく、稼げない趣味に意味がないわけでもなく、趣味を趣味として楽しめればそれで充分とも言えます。

要するに、好きなことで稼げている人を見て、稼げていない自分を卑下する必要はないということです。シノギをしながらnoteで好きなように記事を書いていたっていいんですよ。

そして趣味を生業にしたいなら、待っていれば勝手にそうなることは絶対にありませんので、ちゃんと稼ぐための戦略を立てて工夫しましょう。

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