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🥛牛乳マグカップ事件〜白い!白いぞう〜!!


いつ頃か忘れたが、まだ母の具合の本格的に悪い頃なので2011年後半から2015年頃の間の出来事だと思う。

詳しい経緯は省くが、実家では、父が食器の洗い物を担当している。

そこで「良いお父さんですね。」とコメントしようと思った人がいたら差し控えて頂きたい。家庭にはそれぞれの事情があるが、もし家庭内における役割の公平な分担率というものがあるならば、父は食器どころか、家事全部を分担してもまだ足りないくらいである。していないが。

ともあれ、は食器の洗い物を担当しているが、どこまでも仕事が雑である。

雑なので、食器はよく割るし、せっかく揃いのノリタケも深川(食器メーカーの話です、母の趣味)も全部が微妙に揃っていないという残念な事態になっているのだが、それに関しては両親が構わないならまあ良い。

しかし2011年時点で、父は左目を失明し、右目は緑内障と白内障を両方患って弱視になっていたので、ただでさえ雑な仕事がより雑になっていた。

そんなある日、私はいつも通り実家を訪れ、いくらか話した後、喉が渇いたのでお茶を飲もうと思った。

急須に茶渋はついているが、まあ一応許容の範囲だ。

そちらは確かめた。

「お茶もらうよ。」

そう言って、私は食器棚からマグカップを取り出し、ポットから急須に湯を注ぎ、マグカップにお茶を注いだ。

??
なぜか、白濁した。

この時点で、私の脳内はクエスチョン・マークでいっぱいであった。

私が注いだお茶は昭和の家庭にありがちな番茶で、カフェラテでもミルクティーでもなかった。

急須も確かめた。

と、すると。

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「お父さん、牛乳飲んだマグカップ、洗わんで棚に戻したやろ!!💢」

そう、弱視すぎる父は、マグカップの内側が白いために、自分が飲んだ牛乳の残滓を見分けられなかったのだ。

「そうだったかな〜?
洗ったと思ったんだけどな〜。」

この、「したつもり」男が!


その日以来、私は実家の食器は、客間の、客用食器しか使わないことにしている。

(取り出して使った後、洗って戻す、即時安全!)

(終わり)


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