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📘 人事総務こそ「ブランディング」を学んだほうが良い。#読書感想

【ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと】という本を読みました。真の「ブランディング」について分かりやすく、実践的な解説でした。

まさに「マーケターのものより易しく、デザイナーのものより実践的なブランディングの本です。(Amazon解説)」です。

組織に関わる人は一読することをおすすめします。

世界では経営戦略チームにデザインの責任者、アートディレクターをいれることは常識です。デザインは問題解決の手段と考えられており、戦略策定にはデザインによるアウトプットまで含まれると考えるからです。
しかし、日本ではこの世界で当たり前のことがほとんど行われていません。経営戦略とは別に、ロゴやホームページなどをバラバラに作りはじめてしまう場合が多いのです。
東京五輪、大阪万博、少子化による人口減少により世界を意識せざるをえない日本のビジネス。質の高い日本の商品やサービスをきちんと世界に発信して行くために必要なことは何か。実際にどのようなことを行えばよいのか。

マーケターのものより易しく、デザイナーのものより実践的なブランディングの本です。

【ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと】
Amazon解説より

本書では「ブランド」の定義を「商品やサービスを競合他社から明確に区別し識別させるための、名称、言葉、デザイン、シンボル、その他の特徴である」(p.73)としています。

人事総務の私はブランドを「誇り」と定義しています。ちなみにプライドも「誇り」と定義しています。
仕事に真摯に取り組むには「プライド(誇り)」が必要だと考えています。そして、その誇り高き仕事が顧客が感じる「ブランド(誇り)」へ繋がる。そう考えています。

だから、ブランディングはマーケターやデザイナーだけのものではなく、アパレルや自動車など高級なもの、商品だけのものではないはずです。
人事総務こそブランディングを学び、組織の価値を創造できる可能性があると思うのです。

もし、組織の目的が明瞭であるなら、それを実現すべく必要な要素を人事評価や規定、オフィス環境や福利厚生に表現するべきです。それがチグハグだと違和感を抱きます。ダブルスタンダードになりえます。目的達成の要素として整えることが、俗にいう「企業文化の浸透」の一つです。

人事総務は企業文化の担い手です。もはや企業文化は「ブランド」と云えます。だからこそ、ブランディングを学ぶ必要を感じるのです。

本書では「ビジネスにクリエイティブな視点が必要な理由」をこう説明しています。

 商品やサービスの質が良い=実質的価値が高い、ということは前提条件として、この商品やサービスの情緒的価値を「伝えて、理解してもらい、信頼してもらい、ファンになってもらう」上で最も大切なことは何でしょうか?
 それはビジネスから発せられる全てのメッセージが矛盾なく同じ方向を目指していて、世界観がぶれることなく一貫していることです

【ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと】p63

そして「ブランディング」については、こう解説しています。

時代や環境、顧客ニーズを考えながら、戦略的に企業や商品のサービスのもつ「らしら=個性」を引き出し、その価値をお客さまに与える総合体験の全てにおいて正しく演出し、効果的に伝わるかたちに落とし込むこと。

【ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと】p68

総務は「客=従業員」と云う人もいます。過去従業員、現在従業員、未来従業員が会社の「ロイヤルカスタマー」になってもらう、それには、ブランディングの考え方、手法が役にたちます。

「従業員に選ばれる会社となる」ことが、どんどん重要になっています。

その最初の一冊として「マーケターのものより易しく、デザイナーのものより実践的なブランディングの本」である本書をおすすめします。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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