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空の透明

 からっぽ と空とくちづけ 落ちていく青 透明の水に抱かれる

 カーテンを渡る影の鳥 休息のくずれた眼に波紋の白さ

 春空に浮かぶ白船たゆたうは子守の夢の清き流れに

 高々と響く命の言の葉よ 飲まれる青の透いた光よ

 広々と連なりゆく壁 夕暮れも届かぬ土の狭き大空

 たおやかな月に抱いた幼子を 夢と知らねば 安らかなるか

 音のない冬の香りよ 公園の遮光の重みに揺らぐ青

 雪被る君の姿が消えていく あの日の空も今は儚い

いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。