CRMマーケティングは「顧客の期待」を捉えるべし:マーケティング×データ活用column
本日より、CRM・CXを題材としたマーケティングの考え方や分析手法などをまとめていきたいと思います。
まず第1回目の今回は、CRMマーケティングの捉え方について考えていきます。
CRMと聞くと、「顧客との関係性を高めるためにデータ分析をして、分析した結果から施策を考える」と捉える方も多いのかなと感じています。
もちろん、上記のような側面もありますが、私個人として大切にしていることは「顧客を理解する」という事です。そして顧客を理解する上で絶対に欠かせないのが、「そもそもその商品・サービスに対して、何を期待しているのか?」という視点です。
その顧客がわざわざお金を払って商品を買うには、何かしらの理由があります。
例えば、パソコンが欲しいと思っている顧客の背景には、「暇な時間に副業をやってお金を稼ぎたい」や「最新のPCゲームを友達とやりたい」といった事が考えられます。
そういった「その商品を買う事による期待」に対して、購買した結果満足したかどうか?という事が、「継続的な購買や別商品の購入(≒LTVの向上)」の有無を左右します。
例えば、「PCを使って動画制作の副業を行いたい」と思っていたAさんが、“動画制作ならコレ"という謳い文句のPCを購入したとします。
そのPCで実際に動画制作をしてみた結果、動きが遅く思ったように操作ができなければ、次動画制作用のPCを買う際には同じメーカーで買うのはやめよう、ときっと思うのではないでしょうか。
そして上記のようなケースで、自社のPCを買ってくれた顧客に対してPC換え買い時のCRM施策、例えばメール配信やDM送付などの施策によるPCの再購入を狙ったとしても、すでにそのメーカーに対して不信が生じてしまっているため再購入の可能性は低いでしょう。
このようなケースでは、例えば“動画制作におけるPC利用の仕方”といった利用者が困っていることを想定してコミュニケーションする方が、もしかしたら顧客の満足度が上がり結果的にLTV向上に繋がるかもしれません。
(PCの商材扱った事がないので想像ですが・・・)
このように、CRMを考える際には、入口時点での期待値と購入後の満足度を正確に把握することはとても重要なのです。
冒頭にも書いた通り、CRMは分析手法やMAなど、分析・手法などの断片的な内容で語られがちですが、CRMの目的はあくまでLTVの向上です。
そしてそのLTVを上げるためにも、何に対して期待しているか、どの程度満足したか、と言った顧客の理解を進めていくことでより価値の高いCRMに繋がると考えています。
今回は少し概念的な内容になってしまいましたが、次回以降はより具体的な手法なども記載していきたいと思います。
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