見出し画像

福祉業界への就職について

先日参加した研修で、講師の方が「仕事の捉え方」について話されていました。
そこでは仕事を、「①仕事を作業として捉え、給与のために働く」、「②仕事は経験を積むためのものとして捉え、成果を出すために働く」、「③仕事を使命として捉え、仕事からも幸福感を得る」という3つの種類に分けられていました。

正直③については「ええ・・・」という、懐疑的な視点でみておりました。なんというか、洗脳では?という感覚で。いわゆる社畜になりそうじゃないですか。
①~③の特徴について、他には、③は仕事以外の時間も仕事について考えることもあるが、それを楽しんでいるとしていました。また、人に同じ仕事を薦められるとも。

私は仕事をどのようにして捉えているか考えてみると、案外③に近いのかもしれない、と思ったのです。
でもよくよく考えてみると、①~③を満遍なく感じているとも言えます。

たとえば純粋に支援については③として捉えやすい。法人内の委員会活動や草取りなんかは①に近い。法人内の研修参加や、支援機関同士の会議や飲み会への参加は②が近いでしょうか。

①~③について、どれがいいという話ではないし、「仕事」という広範な行動がいずれかひとつに当てはまるものではないのかもしれない、と思いました。
おそらく③に近い方が自身にかかるストレスは少なくなるのでしょう。参加した研修の中では「仕事をやりがいのあるものに創り上げていく」という考え方も紹介されていました。

さて少し話がそれましたが、ここで私は考えました。果たして、「福祉業界で働く」ということを他人に薦められるだろうかという点です。
福祉の仕事は薦められるか。イエス。答えは「薦められる」です。
といっても、私が知っている福祉業界は「障害福祉」の分野ですなのですが。

さてこの点について自分の考えを整理し、就活で迷われている方の参考になるような記事を書けたら、と思いました。長くなりそうなので分割し、整理してみます。
まずは「福祉」という業界について簡単にざっくりと。

「福祉」と聞くと、多くの人が「高齢者の介護」を想像されるのではないでしょうか。
しかし、「福祉」と言っても、その内容はとてもとても多様なのです。

「障害者福祉」では、障害を持っている方に対するサービス(支援)を提供しています。
障害と一括りにしていますが、身体障害・知的障害・精神障害・最近では発達障害や難病、高次脳機能障害など様々な種別があります。また、同じ障害種別でも度合い(障害の重さ)が違ってきます。
法律は一度置いておきますが、実際のところ、事業所(企業や職場)によって、対象としている障害者像(利用者像)には違いがあります。
たとえばAという場所では知的障害の人が多いです。特に重度の知的障害の人が多いので、トイレ介助や食事介助、レクリエーションに支援の比重があり、「利用者の仕事」と呼ばれているものは内職の簡単なものです。Bという場所では同じく知的障害の人が多いですが、軽度の方が多く、トイレや食事などは自分でおこなうことができます。最終的には一般企業で働くことを目指して、みんなで訓練をしています。
このように、障害の状態と、本人の目標・目的に応じて、様々な業務があります。

他にも、「児童福祉」は子どもに対する様々なサービス、「生活困窮者福祉」は生活保護未満の困窮者へのサービス、「司法福祉」は罪を犯した人や罪を償った人へのサービスなどなど。
また、福祉業界の各事業はよく交わります。たとえば、「障害児福祉」は障害のある子どもへのサービスです。
さらに、福祉は他の業界と交わることもあります。たとえば、精神障害者の対応をする上で、精神科病院=「医療」との関りは外せません。また、障害者が一般企業で働く上では「雇用」という分野(ハローワークが代表的)や、「各業界の企業」との連携は当たり前のようにおこなわれています。

「福祉」と呼ばれるものは、これらのいわゆる「“通常”の社会生活を送る上で障壁となり得る物事」へ対応し、それらを取り除いて「障壁がない状態」を創り出すことが仕事です。そのために何かをつけ足したり、何かを取り除いたりしています。

今後の記事では、こういった福祉業界をなぜ薦めることができるのかという点について、いくつかの視点でまとめてみようと思います。

あれこれ書き連ねたら長くなってしまいました。書いているうちに「自分はこの業界のこと好きなのかも」と感じて、安心したような、恥ずかしいような、綺麗な社畜になっているような。言い聞かせているようでもありますが、自分の論にツッコミも出てくるという、しっちゃかめっちゃかさ。
やはり、物事にはメリットとデメリットが表裏一体ですね。上手くまとめられるかわかりませんが、なんとか書いてみようと思います。
願わくは、就職活動をしているあらゆる方に届きますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?