【小説】死神のインタビュー
死神「次の方はお願いします。」
わたし「A子です。」
死神「年齢と死因をお願いします。」
わたし「27才、自殺です。」
死神「自殺でしたか。どうして自殺を?」
わたし「彼氏が浮気したんです。」
死神「たったそれだけで自殺を?」
わたし「それだけなんて言わないでください。もう私は生きていけません。」
死神「死んでますけどね。」
わたし「私は復讐するために死んだのです。化けて出てやります。」
死神「はぁ。」
わたし「どうやったら化けて出られるんですか!」
死神「そんなことできませんよ。」
わたし「え!?じゃぁわたしは何のために死んだのですか。」
死神「浮気した彼氏の ”浮気をうまくいかせるため” に死んだのですね。」
死神がモニターをつけると、元彼と新しい彼女が仲良くしているところが映し出された。
わたし「・・・。なんとか生き返らせてもらえないでしょうか。」
死神「それはできません。せっかく産まれたのに、命を粗末にしたあなたはもう人間にはなれません。生きていれば復讐もできたのに。それに、あなたが ”幸せに生きること” が一番の復讐になったと思いますよ。」