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今日の一言

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今日の一言
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#春秋左氏伝

「幸も不幸も自責」禍福無門、唯人所召

禍福は門なし、ただ人の召く所
―禍福無門、唯人所召―

[原文](春秋左氏伝 襄公二十三年)
禍福無門、唯人所召。

[書き下し文]
禍福は門なし、ただ人の召く所。

[原文の語訳]
災いや幸福は門から入ってくるわけでなく、ただ当人が招くのだけのことである。

[解釈]
災いも幸福も自分自身の行いが招くものであって、誰かが持ってくる訳ではないのです。偶然ではなく自業自得の必然ということです。

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「足元をみられないように」問鼎之軽重

鼎の軽重を問う
―問鼎之軽重―

[原文](春秋左氏伝 宣公三年)
楚子問鼎之大小輕重焉。

[書き下し文]
楚子鼎之大小輕重を問ふ。

[原文の語訳]
楚子(荘王)が(周王室の)鼎の重さを尋ねた。

[解釈]
功績を労いに来た使者に対して「自分もそろそろトップになってもよいのではないか?」とトップへの退陣要求を暗に問いかけたという故事からの四字熟語「問鼎軽重(もんていけいちょう)」の由来です。

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「淡い期待は持たず迅速に動く」百年俟河清

百年河清を俟つ
―百年俟河清―

[原文](春秋左氏伝 襄公八年)
百年俟河清。

[書き下し文]
百年河清(かせい)を俟(ま)つ。

[原文の語訳]
100年、黄河の濁りが清らかになるのを待つのか。

[解釈]
濁流の黄河が清らかに澄むのを待つとしても、はたして100年でも無理かもしれません。それをのんびりと待つなどと余裕はありません。そこから「いくら期待して待っていても実現の見込みがない」とい

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