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過去10年間のJK流行語を振り返ってみたら

JK流行語が発表されると、オトナ達が盛り上がる。
それはわかる!え、どういうこと?宇宙語?というものでわいわいできて楽しいものである。
私も今年で30歳になり、わかるわかる~使ってるもん~!から、え?なにそれ?どういうこと!?というものが入ってきて少し悲しい気持ちになります。

そんな流行語を10年間で比較してみたら、面白い結果となりました。
結論から言ってしまうと、やはりここ10年でSNSは進化し、映画やテレビの中の芸能人や芸人のコトバから、インフルエンサー、SNS中心になっていました。

テレビの中のコンテンツが若者たちに広がって流行りになるのではなく、SNSの中のコンテンツが若者たちの中で流行となり、それがテレビになるサイクルに完全に変化をしています。

10年間のまとめ

流行語note

こちらのソースは以下より参照。
※ソースが違うところのものもあります。
※様々な部門がある場合、コトバ部門を抜粋しています。

2021年(上半期)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000017469.html
2020年
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000017469.html
2019年
https://markezine.jp/article/detail/32499
2018年
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000017469.html
2017年
https://markezine.jp/article/detail/27562
2016年
https://mdpr.jp/news/detail/1641319
2015年
https://www.lisalisa50.com/research20151217_6.html
2014年
https://resemom.jp/article/2014/11/21/21565.html#:~:text=%EF%BD%9E%E3%83%80%E3%83%A1%E3%83%80%E3%83%A1%E3%80%8D%20%7C%20%E3%83%AA%E3%82%BB%E3%83%9E%E3%83%A0-,2014%E5%B9%B4%E5%A5%B3%E5%AD%90%E4%B8%AD%E9%AB%98%E7%94%9F%20%E6%B5%81%E8%A1%8C%E8%AA%9E%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%80%81%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%AF%E3%80%8C%E3%83%80%E3%83%A1,%E3%83%80%E3%83%A1%E3%83%80%E3%83%A1%E3%80%8D%E3%81%8C%E9%81%B8%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%80%82
2013年
https://resemom.jp/article/2013/11/26/16138.html
2012年
https://www.j-cast.com/trend/2012/11/30156191.html?p=all#:~:text=%E3%81%8D%E3%82%83%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%82%93%E3%80%81%E3%83%86%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%82%B2%EF%BD%9E&text=%E3%81%8D%E3%82%83%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%82%93%E3%83%BB%E3%81%A4%E3%82%89%E3%81%9F%E3%82%93,%E3%81%AB%E9%81%B8%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

振り返ってみると「え、そんなに前の話だったっけ?」とか「懐かしい~」などいろいろな感情が沸き起こってきますね。

詳しく振り返って行きましょう!

ギャル全盛期の匂いがする2012年

2012年のJK流行語はこちら

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1位の〇〇たんについて、記事のなかでも、

きゃわたん・つらたん・うざたん・やばたんなど、ギャル達のブログを中心に使用されたことをキッカケに、日常的なコミュニケーションの一環として使用されることが多く、ギャル界を賑わせた流行語として2012年の大賞に選ばれました。

こう解説されています。


この時代、アメブロがぐんぐん伸びていた時代で、こんな記事も見つけました。

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参照:https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXBZO5205763023022013000000?page=2

2012年に急激に伸びていて、リアル→からネット上でのはやりに変化しはじめた年なのではないでしょうか。
ちなみに、2011年のJK流行語大賞は「リア充」となっていて、リアルが充実している人のことを指します。

2011年より前はリアルのほうが重要で、2011年からLINEが登場し、よりネット上でのコミュニケーションが増え、ネットが主になるが、リアルが充実している人が羨ましいという感情が見える気がします。

そこから2012年になって、ネットをうまく使いこなすギャルたちがネット上のコミュニケーションをポジティブなものにしていったのではないでしょうか。

それでもなお、マスは強い時代(2013~2015年)

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2013年の「倍返しだ」「今でしょ」、2014年の「ダメよ~ダメダメ」「レリゴー」「ゲラゲラポー」「もしかしてだけど」、2015年の「安心してください履いてますよ」「ラッスンゴレライ」「あったかいんだからぁ~」はすべてテレビ(映画)からの流行語。

特に、2014年、2015年はキャッチーな芸人さんのネタのワードがランクイン。

この時代で見えることとしては、おもしろいものをTwitterで共有するという文化が根付いたのではないかと考えます。

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参照:https://www.comnico.jp/we-love-social/sns-users

このグラフからみても、2013~2015年のユーザー数は伸びており、特に10代の利用率の伸び方がはんぱない。

テレビ×Twitterの相性が若者にどはまりし、「これみた?おもしろかった!」といったクチコミが多くなっていたと思われます。

TikTokにはなれなかったVine

2016年以降は、もうSNS発信の流行語だらけ。

2016年の流行語はこちら

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まんじーーーーーーーー!懐かしいですね。
この発端は6秒動画アプリVineで有名になった、大関れいさんが言っていたコトバ。

プラットフォームとしては、TikTokに似たものを感じるVine。2017年にはサービスが終了してしまっていますが、好きだったよ、Vine。
TwitterではVineはかかせなかったし、Vineから有名になった人や曲もたくさんあったはず。

でも、Vineというものがあったから、今TikTokが浸透できたと思っています。
ありがとうVine。

Instagramが流行りを作っていた2018年

InstagramというプラットフォームはTwitterやTikTokに比べて拡散性は弱い。拡散というより、ユーザー自身のInstagram上の行動によって興味関心がセグメントされ、より興味を持つであろうコンテンツが流れてくるようなプラットフォームである。

そして、写真がメインであり、「映える」写真を共有し合うプラットフォームである。
(※ちなみに「映える」写真のトンマナは時代によって変化している)

2018年の流行語はこちら

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1位のタピるは社会現象にもなった、タピオカブームからきており、タピオカを飲むことをタピると言う。
タピオカはおいしくて、しかもおしゃれなカップに入っており、映え写真を撮るのが苦手な人でも難易度が高くなく、おしゃれにとれることもあり飲んでインスタに投稿という行為が流行っていることを象徴している。

さらに、タピオカは一人で飲むものではなく(飲む人もいると思うけど)、タピる投稿には「誰と」飲みに行ったのか、という文脈もつけることができるため、友達やパートナーとの仲良しアピールにも使われていたでしょう。

「あげみざわ」「どこまでいっても渋谷は日本の東京」はInstagramで人気になった、けみおさんの発言。

「インスタ萎え」というコトバには、映える写真が撮れない人の気持ちや、写真を投稿するためだけの消費に疲れた人もでてきたことを指します。

Instagramの利用者推移でも2015年から伸び始め、まわりがみんな使っている状況になったであろう2018年なので、インスタ最高派ともういいよ派が半々になってきたことがうかがえます。

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参照:https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1203361.html

キャッチーなコトバがTikTokと一緒に流行りだした2019~2020年

2019~2020年の流行語はこちら

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2019年だけみると、TikTok発の流行語はないにせよ、「ぴえん」「べびたっぴ」などリズミカルな語感が上位に。
そして、2020年に「きゅんです」「ぴえんヶ丘どすこい之助」とTikTok発がランクイン。

ポケットからきゅんですはTikTokから社会現象になった象徴的なブーム。「ぴえんヶ丘どすこい之助」はTikTokerのけんちょすさんが生み出した言葉でぴえんの最上級を表すワード。

このぴえんからの波及は、2013年にランクインしていた「激おこぷんぷん丸」に近いものを感じる。
激おこぷんぷん丸もムカ着火ファイヤーなどのランクがありました。

感情やできごとを共有したいという気持ちは変わっていないし、それをSNSでおもしろく楽しく表現していく進化系がでてくるのは今後も変わらないことだと思います。
それが、2チャンネルでの表現のおもしろさから、身振り手振りと音も加わったTikTokになっただけであり、流行ったコトバを進化させて楽しむ文化はこれからも生まれていくでしょう。

YouTube強しな2021年

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2021年の上半期JK流行語大賞は今まで見てきた流行語の中ではおとなしめな印象を持ちました。
それもコロナの影響はかなりうけているのではないでしょうか。今までと比べて友達と思い出を残す、SNSで楽しむということができなくなり、YouTubeの視聴数も増えています。

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参照:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/youtube-recap2020-2/

Googleも出しているように、コロナ流行以降、74%の人たちがYouTubeの利用が増え、他のプラットフォームと比べても3倍以上に。

「はにゃ?」はYouTubeでも大人気な丸山礼さんのYouTubeのネタの中でつかっており、それが波及。「さぁせん」もYouTuberの中町綾さんがよくつかっているワード。

「ひよってるやついる?」はアニメのセリフですが、TikTokで取り上げられ流行、コトバ以外の流行語でも地球グミや推しグラスなどTikTokからの流行で、もまだまだ根強くTikTok発の流行はありました。
ただ、コトバ部門ではコミュニケーションがオンラインのみになり、かつ楽しいイベントも少ないため、おとなしい流行語になっていったのではないでしょうか。

10年を振り返ってみて

流行というだけあって、やはり多くの人がどのメディアを見ているのかが重要であり、マス→Twitter→Instagramという流れから、更に拡散性の強いTikTokや視聴ユーザーの多いYouTubeからの流行が今は主流となっていました。

TikTok、YouTubeのインフルエンサーが発端となり、まずはそれぞれのプラットフォームでユーザーが一緒になって楽しみ、そこからInstagram→Twitter→マスに波及していく完全に逆の流れになっていっています。

企業としては商品やサービスを幅広く波及させていきたいときに、SNSで話題!という冠が必要になってきたかと思います。

ライトに拡散できて、企業として扱いやすいTwitterも力はもっているので活用はできると思います。
Instagramについては、写真がマストになるため、ユーザーの投稿を増やして”流行り”を作りたくても、まだまだおうち時間が続く中、きれいな写真を投稿してもらうハードルは高いかもしれません。
ただ、ユーザー数は根強くいるため、広告などを活用して発信していくことがよいでしょう。

若者の流行りにのりたい企業は、やはり、流行語を振り返ってみてもわかるとおり、YouTubeとTikTokをもっともっと活用していくべきだと考えています。

動画コンテンツはコストや時間、被写体など企業にとってはハードルが高いですが、YouTubeで影響力のあるインフルエンサーの力をかりるという施策、もしくはTikTokでみんなが楽しめるような商品であればTikTok上でのインフルエンサー施策を検討してみると、若者の流行になれるかもしれません。

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