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彼岸花の咲く季節…のはず

残暑が続いている。
土曜日にマニラから帰って来たのだが、着いて最初の感想が暑いなぁ~だったときは、さすがにいかがなものかと思った。
10年前、ニノイアキノ国際空港に降り立ったときの感想と同じ、いや、それ以上かもしれない。
暦の上ではSeptemberも後半になるというのに、30度を割ることがないのだから困ったものである。
未だに冷房が必要な日が続いている。

昨年はお彼岸に桐生の実家に行った。
この時季、実家の周りは彼岸花が咲き乱れているのが常で、田んぼや畑は鮮やかな紅に染まっているものだ。
今年はどうだろうか。
あの花にはどこかうら寂しい秋の風が似合うような気がする。
新美南吉の「ごんぎつね」で彼岸花が出てくる秋風の吹く山里を感じさせるシーンなのだが、この暑さではまったくしまらないというものだ。

秋の味覚も今年は出来が良くないというニュースを耳にする。
サンマはここ数年漁獲高が芳しくなく、栗もうまくいっていないらしい。母方の祖母の家の栗の木には、例年山ほど栗がなるのだが、今年はどんなだろうか。

もういっそ東京もマニラのような常夏になってしまえば腹も括れるのだが、冬は律儀にやってくるのだろう。それも突然に。
冷房を切ったと思ったら暖房をつけなくてはならなくなる、なんて悪い冗談のようだ。
エアコンを休ませられる季節がなくなりつつあるような。困ったものだ。

わずかでもいいから秋という季節を楽しみたい。
暑さ寒さも彼岸までとは言うけれど、果たして今年はどうなることか。
週明けの陽気が楽しみである。


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