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体力少な目の社会人大学院生が、睡眠時間を増やすために使ったツール集

社会人大学院生になり早半年。
学校は楽しいのですが、課題と研究に常に追われていて、体力がしんどい…。

このnoteでは、同じように体力がつらい人に向けて、自分がどうにか日々を乗り越えていくために使っているツール類を共有します。

※2023/12/10 生成AIによる研究DXが進んでおり、「7.生成AIによる論文検索と読み込み」を追記しました。



1.ノート、レポート作成

1-1.notion:メインのノート

基本、授業のノートはNotionにとっています。
学生だとNotionのプラスプランが無料になるため、利用しています。

ダッシュボードをどう設計するかは結構悩み、丸1日かけて作成しました。ダッシュボードの構成は以下です。

①テーブル:レクチャーノート(講義内容をメモしたもの)
②テーブル:雑多なメモ(講義以外のメモ)
③テーブル:読書ノート(読んだ本のメモ)
④テーブル:経営学者一覧
⑤表:受講しているカリキュラム
⑥テキスト:各種URLなど

レクチャーノートには、講義の内容をメモしていきます。

各カリキュラムをタグ名にして、いくつかのビューで見れるようにしています

各講義ごとに書いているノートは「各カリキュラム名+回数」で、ノートタイトルを管理しています。

ノートタイトルとノートのプロパティ
各カリキュラムで書いている内容 講義内容をメモしつつ、キーワードや気づきも書きます

授業以外の雑多なメモも、テーブル管理しています。
参加したイベント、課題作成途中に考えたメモもとりあえずここに入れています。

雑多なメモテーブル

ダッシュボードの下部には、読書ノートのテーブル、経営学者一覧(笑)のテーブルもあります。また、取得するカリキュラムの管理や、各種URLなども記載し、大学院関連の学びを一覧で見えるようにしています。

ダッシュボードの下部

前期の授業が終わった後、このnoteを全部ざっと見返すことで、理解の深まりと定着が進みました。

他の同期の方は、エクセルにまとめていたり、配布資料にiPadで書き込んだりと、いろんなノートテイクがあっておもしろいな~と思っています。

1-2.Miro:サブノート

サブノートとしてMiroを使っています。
MiroもEducationプランは無料なのでEducationプランにアップデートしています。

定性研究の練習として、文字起こしされた内容をコーディングするときにMiroを利用しました。

文字起こしされた内容をコーディングした結果


1-3.Google Slide:リフレクション日記

自分は学校に入ったら、毎月1回全体を振り返ってメモを取るということしています。これを「リフレクション日記」と呼んでいるのですが、そのリフレクション日記はGoogle Slide上で管理しています。

Notionでもいいっちゃいいのですが、「写真+自分の気づき」で管理したいので、今のとこGoogle Slideがあっているなと思っています。


1-4.Power Pointテンプレ:発表資料作成

大学院では何かと発表がありますが、会社と違って学校のテンプレートがありません(正確に言うと学校のテンプレートはあるのですが、いろいろと制約があり利用しないこととしました)。

「おしゃれで魅せるテンプレート」ではなく、「ふだん使いにいいもの」、「箇条書きで説明するときでも使いやすいもの」を探していたら、ドンピシャのものを見つけました。とてもおすすめです。

私はスライドマスターのフォントを游ゴシックに変えて使っています。

実際作成したパワポはこんな感じ


1-5.ChatGPT:大学院の相棒

真打?登場、ChatGPT先生。
このお方がいなかったらおそらく私は大学院をもう退学していたと思います…。

「レポートをそのまま書いてもらう」ということはなく(そもそもChatGPT先生に聞くだけで書けるレポートが存在しません)、基本は壁打ち相手として相談にのってもらっています。

課金して使っており、主にPluginとしてWeb Pilotを利用しています(Linke Readerどこ行っちゃったんだろ…早く戻ってきて…)。利用シーンはこのあたり。

  • Code Interpretorで財務分析案を出してもらう

  • サステナビリティレポート(数百ページに及ぶことも…)の読み込み

  • (英語)論文の翻訳&読み込み

  • わからない単語を「小学生にもわかる言葉で例で説明して」と聞く

  • R言語のエラーを修正してもらう、R言語のリファレンスを出してもらう

その他、元気がないときに励ましてもらったりもしています。

自分はレポートを書くためだけに使っていますが、財務分析やサステナビリティ関連の報告書は各社がビジネス化しており、これからの私たちの学びや研究もどんどん変わっていくのだろうなと感じています。

これの経営学版、出ないかな…

これも気になる… 自分が来年論文を書く時には、論文の書き方が変わっている可能性もあるのかもしれない…


1-6.ChatPDF:大学院の相棒その2

ChatGPTにまだPlugin機能がなかった時、PDFの読み込みにChatPDFを利用していました。現在は解約してしまいましたが、何百ページもあるサステナビリティレポートを読むのに大変重宝しました。

サステナビリティレポートってなんであんなにページ数、あるのかね…


2.ファイル管理

2-1.Google Drive:ファイル置き場

ふだんのファイル置き場として、Google Driveを利用しています。
なんだっていいと思いますが、大学院が始まる前にフォルダを作成しておくことをお勧めします。

2-2.Cam Scanner:紙ファイルの電子化

紙が配布されることはほとんどありませんが、配られた場合はCam Scannerを利用してPDF化しています。


3.翻訳・同時通訳

3-1.Readable:PDFの形式を保って翻訳

英語論文を翻訳するときに利用しています。DeepLだとPDFの形が崩れてしまいますが、Reedableだとかなり原型を保った形で表示してくれます。

ただ、ChatGPTだけで十分なような気もしており、来年更新するかは微妙…(年単位で契約してい待ったことを後悔しています…)。


3-2.ChromeでPDFを分割:Readableで読み込めないときに

Readableが読み込めるファイルは100ページ以下です。
あまりに大きいファイルは分割する必要があります。
分割にはChrome(いわゆるWebブラウザ)を利用すると便利です。無料だし。


3-3.DeepL:ちょこっと翻訳したいときに利用

ちょこっと翻訳したいようなときはDeepLにお願いしています。
高いし、学割がきかないのでいまのところ無料の範囲内で使っています。


3-4.Felo 瞬訳:英語のセッションの時に利用

基本は日本語で開かれていますが、ときどき英語の講義があります。
自分で聞き取りは頑張ろうとはしますが、補助があるとやっぱりありがたい。

AIスタートアップ企業のSparticle社が、2023年7月に「Felo 瞬訳」をリリースしました。めちゃくちゃ精度が高いです。1日約1000円なので、必要な時だけ買うのがいいかなと思っています。


4.論文管理

4-1.PaperPile:論文をカテゴリごとに保存、マーカーも引ける

論文管理としてPaperPileを利用しています。
Google Driveとの連携もしやすいとのことでこちらを選択しました。
ただ、あまりまだ活用できていません…。


4-2.結局Notionが最強かもしれない…

PaperPileは利用しているものの、自分なりの気づきがPaperPileにガリガリ書いていけるわけではないため、最近ではNotionでの管理も始めています。

もうちょっといろいろやりながら、自分なりのやり方を見つけていこうと思います。


5.論文検索

論文検索として主に以下を利用しています。

それぞれどう違うのかは、「論文検索として、いろんなサイトがありますが、それぞれの違いを教えてください」とChatGPT先生に聞くと教えてくれます。

5-1.Web of Schience

有名な論文データベースのうちの一つ。
大学院では基本ここのサイトから情報を探します。
有料で、大学院としてこのデータベースと契約をしています。

Web of Science は、出版社から独立した世界で最も信頼されている引用データベースです。世界初の引用索引の発明者であるユージン・ガーフィールド博士 (Dr Eugene Garfield) の偉業に導かれた Web of Science は、最高クラスの発行物/引用データにより信頼性の高い発見、アクセス、評価を実現する強力な研究検索エンジンです。

クラリベイトの学際的なプラットフォームは、地域、専門分野、データ、特許の索引を、Web of Science Core Collection に結び付けます。クラリベイトの包括的なプラットフォームでは、1 億 5,500 万を超えるレコードから引用された約 1.7 億冊の文献から、分野や時間を超えたアイデアを追跡できます。

9,000 を超える主要な学術機関、企業、政府機関、および数百万人の研究者が Web of Science を信頼し、質の高い研究を生み出し、インサイトを得て、より多くの情報に基づいた意思決定を行い、機関および研究戦略の未来を牽引しています。

Web of Science

5-2.J-STAGE

5-3.Google Scholar

https://scholar.google.co.jp/schhp?hl=ja

5-4.CiNii

5-5.各大学院の論文サイト

修士論文や博士論文を見ると、「こういう風に書くのか…」と学びになります。そのため、以下のサイトを参考にしています。

東京都立大学機関リポジトリ「みやこ鳥」

横浜国立大学学術情報リポジトリ


6.コミュニケーション

大学院の先生や学生さん同士のコミュニケーションとして使っているものは以下です。

6-1.Slack

ゼミの連絡用として利用しています。
個人的には情報がちゃんと残るDiscordがよかったのですが、使ったことのない人が多く断念…。

6-2.LINE

普段の学生同士のコミュニケーションではLINEを利用しています。
GW直前の飲み会でゼミのLINEを作成し、ゼミ生7名でのコミュニケーションがとれるようになりました。

7.生成AIによる論文検索と読み込み(2023/12/10追記)

研究をするにあたり、いろいろとやり方を聞きつつも「研究の世界がもっとDXが進むといいなぁ…」と感じていました。

そしてそんな私の疑問に答えるかのように(?)生成AIの台頭で、研究の仕方(特に先行研究の調べ方、読み込み方)が変わりつつあるように思います。

もちろん指導教授の導きや、自分の意思決定がなければ研究はすすみませんし、このやり方だけで出会えない先行研究もあると思います。けれど、「匠の技のような先行研究調査」がより民主化されていくことに、私自身は大きな意義を感じています。

2023年12月現在、自分が活用を初めているツールについて追記しておきます。

7-1.GPTs:ResearchGPT:AIによる先行研究論文検索

Consensusという公開されている科学研究に関する学術論文から、ユーザーが必要とする情報を抽出し、結果を要約・集計するAI搭載の検索サービスが提供しているGPTsです。

リンクはこちら

Consensusについて、わかりやすいサイトがあったのでこちらも併せてみてみるとよいかと思います。


何ができるか聞いてみた結果
経営学もいける


7-2.GPTs:Paper Interpreter:AIによる論文読み込み

7-1のResearchGPTで大体論文のめどをつけ、5-1のWeb of Scienceで論文を見つけたら、7-2のPaper Interpreterで読み込みます。その後、もっと内容を丁寧に理解したい場合は3-1.ReadableでPDFを日本語化し、読み進めていきます。

リンクはこちら

大体の先行研究論文は英語である可能性が高いため、このPaper Interpreterはかかせません。

ちなみにこのGPTsを作ってくれたのは日本人の方とのこと。
本当にありがとうございます。


その他のこと

学割を適用しているもの

学割を適用しているものに以下があります(他にも「これいいよ」とおすすめのある方、教えてください…)。

  • YouTubeプレミアム

  • Amazon Prime

  • Notion

  • Cam Scanner

  • 美術館入館

  • 資格取得(JDLA G検定

  • Miro

  • iPad購入


事前にやっておいて、「自分ありがとう!」と思ったこと

  • 自宅のワークスタイルは整えておく
    私自身は基本在宅勤務ということもあり、2020年時点で自宅で快適に働ける環境を構築する必要がありました。
    これにより、集中して家で学ぶことができています。


  • 本棚を購入しておく
    入学直前に本棚を買いました。

    それまではずっと平積み(汗)だったのですが、いい加減「どこに何の本があるか」がぱっと分かった方がいいなと思いこちらを購入しました。

    組み立てたときはまだ余裕があったはずなのに、学校に入ったらすぐ本が埋まりました…。

2月の時点では、上の段は何もなかったはずなのに…
  • パソコンを用意する
    入学した後の方が学割等がきく可能性もあるので、タイミングは人によると思いますが、私の場合は半導体不足が怖かったので事前にパソコンを購入しました。

    大学が最寄駅から山を3つほど超えた後にある(徒歩通学)ため、LIFEBOOK UHの薄型軽量モデルにしました。




と、こんな感じでツール等を準備・活用しながら私は大学院に通っています。

「こんだけのツール、使う方が大変だよ!」と言われそうな気もしますが(笑)、これぐらいITの活用方法が決まっていると、「学びに集中することができるな」と感じています。

ITは、私のように体力がなかったり、「能力が足りないし、自分なんて行けっこない…」と思っている人に向けて、学びの可能性を拓くものだと私は思っています。どうか、ITが誰かの背中をそっと押してくれますように。


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