学生はNotionで論文管理しよう

先月くらいからNotionを使い始めました。

Notionの高機能さには驚いてばかりだったのですが、ふと論文管理に向いてるんじゃないか?と思って論文をNotionで管理し始めました。

そこでそれをテンプレート化したので、使い方と合わせて公開します。テンプレートは以下のリンクにありますので自由に複製し、使ってください。

論文管理テンプレート

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: 本記事においてNotion自体の使い方は説明しません。ご了承ください。

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1. 論文管理においてやりたかったこと

論文管理ツールは数多あります。論文特化であればZoteroやMendeley、情報管理も含めればEvernoteやOneNoteなどでも可能でしょう。私もNotion導入以前はScrapboxでまとめていました。

Scrapboxで個人的に感じていた問題点をいくつかピックアップします。

・すべてのページが並列的な関係: ページ間はネットワーク構造的にリンクする
・書き込みにおいて制約がほとんどない: フォーマットを作っても簡単に崩せてしまう
・直感的に情報をまとめづらい: 情報の付加がリンクのみ

これらはすべてScrapboxとしての長所ではありますが、論文管理としてはあだになってしまいます。

私が論文管理に求めていたのは以下のような機能です。

1. 著者や学会名、分野などを管理できるフォーマット
2. 求める情報へのアクセスしやすさ
3. 分野や投稿学会などによるグルーピング
4. BibTeXやdoi, PDFリンクなど元データの管理
5. 内容要約などの記述

これらはすべてNotionのデータベースをうまく使うことで実現できます。他にも自分が研究についてNotionでまとめているため、簡単に結びつけられることもNotionを選んだ理由です。

2. 論文管理テンプレート

作成したテンプレートは以下のようになっています。

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Propertiesレベルでは以下の項目を設定しています。

READ: 読んだか
タイトル: 論文タイトル
用途: どの研究に関連するかなどプライベートな用途
分野: その研究の分野
研究会: どの研究会で発表されたものか
Year: 発表された年
doi: doiのリンク
PDF: 論文本体のPDFのリンクやファイル本体
BibTeX: BibTeX

具体的に説明すると、用途は研究をまとめているページへのリンク時に関連するものだけを、フィルター表示できるようにするために設けています。分野は研究の内容覚えているけどタイトル忘れたというときに探すのが簡単になります。また分野は研究会やdoiなどと一緒に人に教える場合に役に立ちます。PDFは実際に読むとき、BibTeXは参考文献として論文に書く際に使います。

PDFはGoogle Driveやネット上のリンクのほかにPDFデータ本体をNotionにアップロードすることができます。Personal Planでは5MBの制限がありますが、学生の場合、アップロード容量が無制限のPersonal Proを無料で使うことができます。なので、PDFデータ自体の管理に困ることもありません。

これらは各研究の外観や、情報の整理を目的としていますが、実際に読むときはそれをまとめておくことが重要になります。そこでTemplatesを使用します。

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現段階では落合陽一先生のフォーマット(以下のスライドの65ページ参照)をTemplatesに入れています。運用時にはページのトップにヘッダー画像を設定しています。要約テンプレートに関しては、私個人としてこれで十分なのと、余計なテンプレートはフォーマットの崩れにつながるのでこれしか現状用意してません。


3. 閲覧

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上記によって管理されたデータを使って自分好みの閲覧ページを整えます。Notionでは1つのデータベースに対し、複数のビューを作成できますが、論文に関しては、ヘッダー画像が見えて直感的にわかりやすいGallery Viewを利用しています。

また、分野ごとにビューを分けることで必要な情報だけをぱっと見れるようにしています。これには用途/分野/研究会のプロパティをFilterによって指定し、使い分けています。

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これは私が実際に使用している例ですが、研究室での論文紹介向けにサーベイしたものだけをフィルタ表示しています。

この他自分の研究をまとめたページにもリンクを繋げ、必要なビューを設けています。これにより、論文管理データを一元化しながら必要な情報だけを適宜表示することができます。

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学生に特におすすめしている理由はやはりPersonal ProプランがFreeなことです。これのおかげでクラウドサービスで論文データを管理する必要がなくなります。

また、Notionは端末の同期台数が無制限なので、パソコンでもスマホでも自由に閲覧、編集できます。これも他の論文管理サービスとの差異ではないでしょうか。

Notionでの論文管理は私個人としては最適解だと感じています。Notionはnoteにも多く記事が上がっているように、この他にもいろいろなことができます。ぜひ使ってみてください。




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