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断片的な語り

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分析されざる断片的な語りを、零一信号の中に埋め込んでいます。
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2019年1月の記事一覧

社会における自信の総量

社会における自信の総量

私は「今の社会における自信の総量は、一定量である」と言う勝手な持論を持っている。これに学術的な裏付けは全くもって無い。

一定量なので、誰かが自信を持つと、誰かの自信は減る。そして、今は自信を比較的持っている世代と持っていない世代があるように見える。ものすごく自信のある世代と話すと「いい時代を過ごしてきたのだなぁ」と思うし、そこまで自信を持てることが羨ましくもある。

ただ、この持論のまま行くと、

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断片的なものたち

断片的なものたち

年始に「断片的なものの社会学」という本を読んだ。

「お父さん、犬が死んでるよ。」

「犬が好きだったらショックを受けるだろうなぁ…」と、猫派の私でも思う一文からこの本は始まる。社会学者の著者が、多くのフィールドリサーチを重ねた中で「分析できなかった、論文や本にまとまらなかった、物語のかけら」を束ねたもの。わかりやすい結論がつかめるわけではないけれど、この本全体から著者がどれだけ一人一人の語り

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