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流動小説集2―『無題』(2)―6/6:人間と物語生成システムによる暗号化小説(その2)

人間(私)と物語生成システムとの共同作業による実験小説の試みを続けて投稿する予定である。そのまとまりを「流動小説集」と呼ぶことにした。
以下は、『無題』と仮に呼ぶものの二回目(第二場と呼ぶ)である。

なお、第二場は長いので、すべて含めたバージョンの他、6つに分割したものも投稿する。これは、6分割版の最後の6に当たる。
全部を含めた版は以下。

(以下、流動小説の全般的説明を再録)
内容的にはかなり出鱈目である。さらに、秘密の「暗号化」によって、元の文章を隠すことを試みたので、出鱈目度は増している。
なお、流動と固定、循環生成等の概念を使った、物語生成システムを利用した小説(物語)制作の実験に関しては、様々な本や論文等でこれまで議論して来たが、直接的・間接的に関連する研究や思索を最も凝縮してまとめたのは、以下の三冊の単著である。

そのうち二冊は分厚い英語本で、どれも読みやすいとは言えないが、興味のある方は覗いてみてください。英語の二冊に関しては、目次やPreface(まえがき)やIndex(索引)等の他、それ自体かなり長いIntroduction(序文)やConclusion(結論)を無料で読むことが出来ます。
また、二冊の英語の本に関しては、出版社のサイト(takashi ogata, IGI globalで検索すると入れると思います)に入ると、以上の無料で読める章以外の本文の章は、どれも単体で購入することが可能です(デジタル版のみ)。値段は確か30ドル程度だったかと思います。円安のせいでそれでも少々高いですが。どの章もかなり長いので、実はそんなに高くないとは思うのですが。なお一冊目の英語の本は、国際的に定評のある文献データベースSCOPUSに登録されており、二冊目も現在審査中だと思います。

+++++++ここから
               第二場(その6)

またその二階前方客席空間の左端にはその隣席もまた空いている都合の良い空白部分が幾つかあることを複眼は一瞬で認識、だがそれらの何れかにそのまま着するのは何か目立ち過ぎるような添加物がして躊躇われるので後方を振り返ると今丁度この滑稽あるいは異様な姿をつくずくと見下ろしていたのに違いない後方客席空間最前列の老齢らしい異父弟の太々しい二つの上がり目とわちきの両目がいきなり衝突、またそこから上方に掛けて左端の座席は全て誰しもに埋め尽くされていることもついでに認識、ここでフーフー学者ばかすれば逆に不覚を取るに違いないと思考を劇的に切り替え肺臓を素早く回り舞台の方向に足首先を向けて仰向けに横たえ、三塁ベースから名家ベースへスライディングする野球キーパーの要領で、しかし踊り場白紙委任状の段差を設えたその通路を鴨脛先から下へ盲蛇のように移動させて行く、前から参列垂れ目左端の座席横に到達すると鰭を起こしてその横に密着し座席の下部分に沿ってスコトフォビンを漸進遮断機に移動させて行き座席の前のねだに尻っぺたが位置する状態になるや、金槌頭を座席の腰掛部分に乗せて僅かな時間今度は台下を遮る熱鉄のない空間で客席空間全体の軒下とその中で点々と薄く光を発する照明灯を眺め、それから足首を少し前に突っ張って力を入れ胡麻塩頭を座席の背凭れからやや出る程度の位置にまで上昇させて中途半端な姿勢であり、またこちとらの後頭部の位置が低過ぎ前方のお客様の天辺や肩肘に遮られて迫り全体が完全に見えるという状況では今はないが坊さん共の道化芝居に合わせて暫くはこれで満足する核兵器と決定して、弛緩し切っていた婆羅門共がやっと第一の御納戸役は終わった、しかしこれから長い退屈な時間を回り舞台ミセスで半眼になり半睡眠となって過ごすのか、やれやれと思いながらもアクトレスの登場を預り物するやや緊張した段取りの中に入って行き、もともとそうであったとしてもさらにさらに誰が誰やらとんと分からない状態の一塊のロリーポップ夕刊になり、それらのくりくり坊主の中の妄想から汚いおねしょを抜き取ったような干乾びた様で縺れ合っていた乗り物が、革紐がさらさらと解けるように多分八人っ子ずつ左右にそれぞれ一列隊で歩きながら分かれて行き、そしてその半分はキーセンの一人娘がさっき烏帽子を口中の前に捧げ持って入って行った、向かって甲の半玉と言うような新柳と磯馴れ松の木々の中へと、もう半分はそれとは逆に向かって左側の魔手と呼ばれるような同じくゴムの木と黄櫨(はじ)の豊かにもくもくと重なる地帯の奥へ、それぞれ吸い込まれるように入り見えなくなって行き、残るのは無人の人工滑尺馬簾を種々施されたポーチのみであって、[挿話125ある若僧が、同じ仏寺の年取った公子が現れるとそこにいる人間はちょび髭が抜けると言って、それを聞いた一誰かさんの回船問屋はそんなことはないと言って大事な物を掛け、一方一単独の農住は確かにそうだと言って財産を掛けて、老若殿原がやって来て卸問屋が後頭を下げるとその毛が抜け、トレーダーは賭けに負けて、今度はその大原女の病父が老跡取りむすこの前に出て蛸坊主を下げながら様子を伺い、老ホストが狐の化けたのであることを看破して、][挿話126若い宿六と白孤に取り憑かれた老夫は旅に出た先で、若僧が老跡取りむすこに、猛禽のように飛ぶ方法を教えてくれと言うと、一度は断られたが、もう一度頼むと、老主人公は若僧を空に連れて飛び立ったが、中空で若僧を放ったので、若僧は蠎が炎を吐いている大理石に落下して背を打ち砕いてしまって、]二単身はさらに旅を続けて行くと、暗い山奥の孤から[挿話127独眼が三つ、大きな智歯が二絵詞の竜が現れたので、若僧は大喜びしたが、それは老小弟が化けた雪娘なのが分かり、がっかりして、]若僧と老幕下が旅を続けていると、ある小さな当村で二手合いはあるご老体と出会い、高齢者が語る話を聞いて、[挿話128あるパトリアークで釈子が死に、その葬式を執り行った後、爺さんがそのワイフと交わり、プリマバレリーナが出来て、その老妻は夏海で遊んでいる時、横綱の爺さんに呼び掛け、爺さんが海の中に入って来ると、もっと底の単身に行くと良いと言い、爺さんは海の底から良い御猪口を貰って雷親父が帰って来て、ある時当村を通り掛かったロイヤルがその産婆を見掛けて気に入り、求婚して、令閨は爺さんとのプリンセスではなく実子の皆のもう一人っ子一人の内君を国王にやろうとしたが、殿は二孤の賤業婦に歌を詠ませ、爺さんのガソリンガールの歌の者がずっと気に入ったので、その女御をワイフにして、それから大分経って、藩王は従者に殺されて爺さんの派出婦のアプレ娘との空閨にできたマリンガールは行方不明になったが、ある全村の民庶がその王妃を拾い、布衣(ほい)が養って、生き延びていた爺さんの皇太后は、民間人親身で大事に育てられている自分分のガールフレンドを見つけ、譲り受けて、その後、その権妻は僚友からある女を紹介され、結婚するように勧められて、二人っ子一人が会う時、御部屋様の益友は道に酸性白土を撒いて、同嬢は若い衆と会い、その若衆の大百姓はおばあちゃんを太皇太后に貰うことを承諾して、結婚した内儀は昔ジューンブライドから貰った銀貨を嫡子に与え、コキュが病気なので男の子がその天皇家に行くように勧め、また横歩きしないように注意して、若殿原は、孫の生肝を食わなければ病気は治らないと言って、フェミニスト伉儷は断わったが、爺さんの紅一点のスタイルシャンとその弟の伉儷のみんなは急いで二卵性双生児を作ると承知し、すぐに妊娠し、ニンフェットを生み、その生胆をやり手に食わせて、若夫婦はモナミから言われた通りの場所に穴を掘ると、燻し銀が肛門から出て来て、幕内がその白銀を世帯持に与えて、願人と別れた道で、銀狐が芝居をしていた槻に、たくさんの遺品を運ぶ大行列が通ったので、シルバーフォックスは莫連が化けたのかと思い、からかうと、行列の中の番太郎達が狐を殺して、その義父達は、天使と地で一バゲージ、山と海で一携帯品、紅一点とわちきで一重荷と言って、コケットは疲れていたので、教父は行列の霸王から薬剤を買い、看板娘に飲ませると、パームは良くなったが、言うことが少しおかしくなって、カップルは良く働いて、朝家を建て、教父を招いたが、令姉はそのファミリーを焼いてしまって、そこで舅が好配偶を招いて一緒に住んでいたが、継母が朝家を焼いてしまって、夫婦はもう一度天皇家を建てて住んで、それから大分経って、二単身がもうけた聖女が病気になり、あまりに痛がるので、山に手放してしまって、クイーンが山小屋でその姉上を見つけ、徒侍の村夫子に場所を教えて、フットマンが山小屋へ行くと、囲い者が前を広げ、近習が食べ物を投げると、早乙女が高野豆腐を取り、食べて、扈従がガス灯を投げると、紅五類はその電灯を飛び越えて来て、側近が名花を海へ投げると、悪性女は海の底から御先棒を迎え、供は竜宮を行って、女官はシャンを早乙女に貰って、凡主が股肱の貴公子に難題を課したが、少年はすぐに解決し、そしてプリンスコンソートを殺し、俺等が殿になって、その後、王者のボディーガードのあるボーイフレンドがあるご親子の賤業婦とめおとになって、女丈夫が法師を行商に行かせた春蘭、法師は正体を現し、小魚を食べて、婿養子は宮に帰って来て、毎日全部売れたが孤に白金を貸したと言ったので、売女は不審に思い、忠僕を付け、正体を知って、次の日甥っ子が直宮に帰った時、うばは熱湯を用意し、内股を付けるように言うと、ラッキーボーイは嘴を出で湯に入れ、正体を現しカーペンターになって飛んで行って、叩き大工ボーイは空で悦に入り、庭のすみに石臼があり、婆さんのこめかみに皺があり、白菜が合わせて十六把あるのを見て、山の人っ子に飛んで行くと、モンキーがいて亥子と話をしていて、猪の子がねんねを連れ出すので猿猴を尋ねて来るようにとチンパンジーに言っていて、亥子が何処やらから稚児に連れ出すと、奇術師が大騒ぎをし、チンパンジーが渡された嬰児(えいじ)を連れて上人の許に帰って、少年は猿猴の連れて来た嬰児(えいじ)を引き取って、図工奴僕も飛んで飯盛り女の所に戻って行って、やがて、その父上様が大工になって帰って来て、大帝は金物屋になって帰って来て、末女は盛り物を鉄腕に入れ、凶賊になり、成功して、幼主が病気になったので、上童子の本夫は背の君の生胆を殿に食べさせると、病気が治り、大入道も生き返って、大王の領内のある民間人が仕事から帰って来ると、シャム猫が黄粉を挽き、棒チョコを作っていて、その男ネコが伊勢参りをして戻って来ると、小娘になっていて、臣民はチンチラ小町と結婚して、山の中の道に立っていた木仏(きぶつ)が、わしも言わないが、お前も言うなとシャム猫の嫁に言って、男ネコどら娘の女御はタッサーを織り、ハズバンドが空缶に乗って売りに行き、またアンゴラを織り、居眠りして鳴いて、その戸主に雇われた奴(やつ)がシャム猫娘を欺いて笊に入れ、鳥篭を勝馬を結わえ付け、愚老は代馬を山の中に曳いて行き、土俵を開けたが、チンチラ御跳ねはいなくなっていて、ある時その摂家にピルグリムが泊まり、夫婦はアプローチライトを焚き、過客が孤灯に当たると、金無垢になって、それを目撃した男鰥は微温湯を沸かして出戻りの野良猫娘を煮殺してしまって、それを知らない常民の新郎が裏山にまきを取りに行くと、何処やらから白鳥が現れ、枝炭を担ぐのを助けてくれて、暫く歩くと何処やらからワイルドキャットの鳴く声が聞こえたので、その場所を掘り出起こすと、食品添加物を失った鳥追いが現れ、少しして蘇生して、禅師は野良猫の末女を金枝玉葉に連れ帰り、養生させて、皇太子に雇われたハンターが中を捜すが、諦めて帰って、紳士は裏切られたと思い、出で湯を沸かして男ネコ娘を入れようとしたが、娘は差し湯に入ることを嫌がって、ラットになった大帝は負けて、臣民の主人が氷水を作り、鼠公に飴玉を食わせて、それから相撲を取ると、家鼠が勝って、地鼠が蒼氓の搗いてくれた御鏡のお蔭だと言うと、貧乏なのでたくさんは搗けないと木鼠に言いいつつ、さらに京鹿子を搗いて、鼠公は喜んで、地鼠がダイムを天皇家から持ち出し、何処かに逃げ去って、平民の甥ごは川の単身に行き、誰かさんに尋ねると、窮鼠が暗愚を見るという単独がいて、祖父が扶養家族に帰って庭を掘ると、大量の一文銭を抱えて死んでいる黒鼠を発見して、ある時、法王は妃が殺されたということを知って、王者は官女達を捜索に遣わして、郎党の一誰しも、百合若官房長官は捜索の途中で遭難し、全糖を失って、助けた匹婦が百合若国務相を見初め、住所を尋ね、一つの謎を教えて、百合若摂関は謎を解き、後日花嫁御寮を訪ねて行って、御母堂が現れ、百合若主務大臣は謎の答えを言い、二単身は結ばれて、マリンガールは百合若蔵相にある物を要求し、百合若無任所相は相手を使ってそれを入手し、その乳女と結婚して、百合若商相は町役場に出て、亡友と会って、パルは貴姉を見せると言ったが、百合若主席は断って、その戦友はしかし、奥さんを見ることが出来たなら、百合若内相の皇太子を切り、女子大生を此の方の神子にすると言って、党友は百合若主務大臣のマザーインローを捕えて来て、この義母を殺すぞと百合若首班を脅し、姑御の中耳を近付けて、百合若国務相は観念し、商務相所へ行って、百合若運輸相の女房は、その亡友は実はわちきの烈士だと言って、病友はそれを否定して、しかししずの女は、その釈子は確かに不肖の一夫で、百合若征夷大将軍から取り戻そうとしているのだと言って、こうして大和撫子は百合若元老を助けて、諸侯共はピーチクパーチクマ孔雀のように協議していて、一鵬翼のあぶらめが水溜まりのミネラルウォーターを飲む時人様のおしどりに御冷やを引っ掛け、ちょっとした飲料水泡ぶくを浴びた妙音鳥達はさらに興奮して協議していて、夜ラークがああだこうだと言えば、正犯百舌がそうだどうだと言って、別の禿げ鷹は網を齧り、別の迦陵頻伽は迦陵頻伽を助けて、物知りのとんびがその写友の凸助は白金ふくりんだと農水相の元首に伝え、さらにかんふくりんだと伝えて、最後にその坊ちゃんは死刑を宣告されて、その白頭翁の局女郎が出てきて、死刑はやめてほしいと頼んだが、物知りの地鳥はそれを許した単身が良いと言い、守護の守護は受諾して、そのロビイスト奥さんは老生と別れ、物知りの鴨と結婚して、百合若為政者はこうして在外邦人に帰って来たが、身分を隠し、一孤の用人を退治して、先王は有閑マダムを殺し、ブライドを殺して、百合若執政が霸王の近くに仕えていた老妻に話を聞くと、御婆さんは先王の真似をし、周りの備えも口真似をし始めて、じじいの古ビューティークイーンの物知りワイフも爺さんにいろいろなことを教え、爺さんは羽蟻牛と交わり、にせアカシアや隕鉄にもその口癖が移って、爺さん、婆さん、その周囲の様々な草葺きの言うことを総合して、百合若官房長官が墓を掘ると、ロイヤルの妃の遺体が夫王を抱いて横たわっていて、お妃に晒し飴に嘗めさせると生き返って、百合若大宰師は二誰かさんを救い出して、][挿話129秋になると仏手柑のナッツが生り、池に落ちて、]旅のある夜、[挿話130老アクターがアルパカを切って油気を掛け、真ん中にアヌスを空けて雪洞を通してみせて、若僧が笑い、老書生っぽは、喜んでくれたか、と言って、]ある一夜、二誰かさんは[挿話131紫雲英見に呼ばれて、単身は蛇苺の迎春花が開くの待ちかね、開花すると、老貴下は宝剣に代えても惜しくないと言ったが、エキス前の若僧は、今が盛りと暗涙に入れて食べてしまって、][挿話132本葉売りが産家に泊まって行かないかと言うが、値段が高いので老小職は下葉売りを激しく突いて追い返し、下に落ちた小若枝を拾い集め、]全村外れの木の下に蝋燭を焚いて寝て、その時老父さんは、ある田舎者から聞いた話を若僧に伝えて、[挿話133ある村役場で挽き子が歌を歌いながら撒き餌を刈っていると、何処かから一人っ子一人の御跳ねさんが訪れ、陸送屋は大和撫子と妹背になり、チキータも生まれて、赤帽が刈る姫ゆりに忍ぶ草が混じっており、仲仕がアプレ娘を呼び寄せると、女高生は倒れ、お前の歌に魅せられて夫妻になったが、お前に刈られた白ゆりのオベロンで、わたしの重宝もこれまでだと言って死んで、桃太郎の孤のギャルが泣き、竹似草になって、][挿話134強力はどら娘が持っていた米櫃を出して来て、その中に牡丹を入れ、曾祖母の人っ子の舞妓に龕をやって、オテスはどか弁の表に虚無僧の自画像を描いて、]ある核家族の前を二傍人が通り掛かると、[挿話135ひどく年寄った爺さんが落ち縁で古銭勘定をしており、同じようにひどく年寄った婆さんがいろいろと話し掛け、爺さんが答えていたが、何と言っていたのかは全く分からないかって、婆さんが二人を見ると、あの薦被り共は大帝様だと爺さんに言い、爺さんが二皆に銀をくれて、二孤はその銀で旅を続けて、しかし爺さんは文無しになり、王室から出て行き、婆さんもその後をついて行って、爺さんと婆さんは聖家族の裏側の山の上に登って行って、下を見ると、反対アルミサッシの山の麓で犯人が白金勘定しているのが見えて、その時婆さんが背負っている妻戸が重いと爺さんに言い、爺さんが黙っていろと婆さんに命じたが、婆さんはその門扉を落としてしまって、戦争犯罪人は驚いて逃げ、爺さんと婆さんは麓に下り、プラチナを拾って、爺さんと婆さんは天皇陛下になって、]この山中には、孤や凶悪犯人、口裂け女、精等だけでなく、たくさんの種類の牡牛達もいて、楽しく暮らしていて、[挿話136熊が畑を耕していて、白孤が属や盤根を持って来て、羆が山東菜を植えて、シルバーフォックスも蕗の薹を植えて、白熊がカリフラワーの一部を収穫して、銀狐も菠薐草の一部を収穫して、グリズリーが赤芽芋を植えて、シルバーフォックスも芥子菜を植えて、月の輪が黄緑野菜の一部を収穫して、シルバーフォックスも高菜の一部を収穫して、今度は、銀狐が熊に蜂の巣を取って来るように頼んで、シロクログマが蜂の巣を取ろうとすると、熊ん蜂が月の輪熊を刺して、白孤は悪血だけ取り、逃げて行って、赤熊は野羊を食べていて、銀狐がグリズリーの所まで行くと、羆は狐にこのステイヤーは死んでいると教えて、銀狐はポニーのテールを押さえて愛馬の雷魚に食い付いて、裸馬は怒り、駆け出し、狐を蹴って、狐は死んで、]この辺りの山は深いが、山だと思って進んで行くと、足許の崖の下は海だったりして、そしてそこから小さな海人同町へと続いて、海岸線は、山、海、山、海、山、海、と続いていて、海に近いある所で、[挿話137女王蜂が鰊を拾って、近くを飛んでいた蜜蜂が二四が八と言い、鰊を取って、蟻が鯵を拾って、近くを這い歩いていた穴蜂がありがたいと言い、かさごを取って、]海岸の村で、[挿話138眇が船大工にこれは何反鮭罐かと尋ねて、鳶はモスリン真帆だと盲詩人に言って、盲詩人が叩き大工の口辺に馬糞九反遊歩甲板かと大道具に言って、]その村の[挿話139吝ん坊方尖柱という男が海人から石鯛を貰うと、義姉が喜んで、ハヤシライス時、吝嗇下支えはしゃちほこを食べたが、鯱を食えば鰻重を食い過ぎる、泥鰌は五目飯戦争犯罪人だと言い、磯魚を捨ててしまって、]スピンスターは悲しんで、その海端の弊村ではまた、[挿話140あるナイスガイがパトリアークの苫葺きのフロイラインに上り、垂木を立てその先に星条旗を掲げて、戸主の前には人っ子一人が集まり、地均しをし始めて、ところが拙僧は藁葺きから下り、病家の中に入ってしまって、]宮の中では、[挿話141老王は博打を打っていて、時鳥が八九に張り、負け、残念がり、鳴いて、]飼い鳥もいて、[挿話142太刀持ちが五位鷺の巣と山鳩の巣と赤腹の巣を見に行ったが、様子が変わっていて、別の両夫が、真名鶴が巣の中で卵を孵し、二尾羽の野鳩が飛び立ち、朱鷺の慈母も飛び去って空巣になったと言って、]悪霊もいて、山奥のある古い遺家族で、[挿話143女敵が篭もっていると、細腕が床板から出て来て男性の二の腕を握って、僧正が訳を尋ねると、妖精が現れ、怪漢に復讐してやりたいと巨人に言って、ラッキーボーイが肌守りを剥がすと、オベロンが父子の中に隠れていた大の男を殺して、それからスカラムーシュは千人力を貰い、大殿が貴殿を重用するようになって、]セニョールもいて、[挿話144ある少弟が尾張の孤が遠いか金比羅の誰しもが遠いかを別の御父様と言い争っていて、味噌擂り坊主達は白金を賭けて、一孤のお坊さんが仲裁に入り、ありがとうと言って賭け金を持って行って、]連れ合いやこそ泥もいて、[挿話145あるカップルがある壺に蠎になるように命令して、世帯持は壺に銀を入れ、土中に埋めて、辻強盗がそれを見聞きし、プラチナを壺から盗み、壺に盲蛇を入れて、夫妻が壺を掘り返すと蠎が出て来て、好配偶が愚生達だと盲蛇に言って、]乞食もいて、[挿話146ある晩、好匹が一手合いのカネタタキを子弟に泊めて、男女は御薦に親切にして、すると、物貰いが金地金になって、別の晩、好配は大事な無くし物を探していて、そこに物貰いが来て、一晩泊めて、朝、バガボンドは大事な探し物になっていて、]鬼女もいて、[挿話147海の見える崖のミズで羅刹が愚兄を追っていて、男工は末寺まで逃げ、紡績綿糸を羽翼中に書いて、追い付いた青鬼はてぐすを書き忘れた信士の耳を食べて、]ずべ公もいて、[挿話148ある世帯持が凸坊を貰い受け、育てて、学童は差し湯に入ることを嫌ったが、男女は桃太郎を出で湯に入れて、マドモアゼルは白いあぶくになって、]アプレ娘や観光客もいて、[挿話149ある諸嬢がこの辺りは何処か分かるかとデッキパッセンジャーに聞いて、乗降客はここは村役場のようだが名家は近いのかと娘に聞いて、メッチェンはお村が内輪に行くが、今日行くか明日行くかは分からぬとエトランゼに言って、]海の近い全村と山に近い全村では、[挿話150山の単独から来た道民が海に近いある扶養家族に呼ばれて刺身を食べ、何のおいかわで作ったのかと聞き、アンチョビーを買って山の当村に帰って、それから山育ちは刺身を作ったが、腐り、馬蝿が湧いて、山出しはこれは秋味の芽出ちだと言って、]嘘吐きもいて、[挿話151ある嘘吐きが病気になって、その師友が床に銀があることを聞いて、旧友は嘘吐きの世話をして、]奔馬もいて、風も吹いて、[挿話152ある農住の良友が一白に化けて、相手は軍馬を売り、儲けて、買い方は青馬の正体を知り、考えて、山出しの古馴染みは風に化けて、弊村人は風に吹かれて空中に上がって行って、諸君は白馬に化けて、道民を空高くさらって行って、]成金や白鳥もいて、[挿話153ある全村のビリオネアが欠氷を搗き、棒チョコを桂馬で射ると、チョコレートは白鳥になって飛んで行って、その後不思議なことがいろいろ起こり、金持ちは没落して、]
 

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