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新規事業型人材を見極める5つの基準とは?

ある東証一部上場企業の1事業部が総力で新規事業に取り組むとのことで、ここ半年近くサポート依頼を受け、ここ半年ほどお付き合いしています。

10数の部長クラスがリーダーとなり50以上の事業アイデアを伺い、ブラッシュアップ&取捨選択の方向性をアドバイス。3ヶ月で役員レベルにプレゼンするのは各1案。この段階までで参加者全員の評価してほしいと事前に申し受けていたので、実施(定性評価と数字で評価)。部長クラス及び数名がチームで参加しているので合計で50名以上。

もちろん評価内容は記載できないが、どのように新規事業型人材を見極めているか、どのような基準でみているか?などをnoteにまとめておこうと思います。

新規事業型人材の評価基準は?

その評価を行う際のどんな視点で”新規事業向き”なのか、経験値で
判断していたものを文字化してみた。

以下5点の基準を記載してみると至極普通だが整理がついた気もする。

ベーススキル

ビジネス上での常識、数字への感度(雑誌や記事にある程度の数字知識、自ビジネスの損益分岐点、広がりの可能性)、競合を見る視点、世の中のトレンド、数字で語れる

視点、思考パターン

柔軟にビジネスを捉えられるか?こだわりは強すぎないか?判断は合理性に基づいているか、経験に偏りすぎていないか?

アクション

現実を見る視点をもっているか?顧客をマクロでみるだけでなく、サンプル3でいいので確認できるか?指摘を取り入れ修正できるか?討議に終始するのではなく顧客候補、競合などに具体的に働きかけれるか?

巻き込み力

自身にないスキルでも上下、内外から引き出す力があるか、協力要請(論旨とビジョン)、自らで突破しようとする行動が巻き込みを生む

ビジョン

こうしたい、ああしたいなど未来を語る、ビジョンは結果的に力を引き寄せる

これをもとに評価し総合的に数値化して提示した。

では、何を根拠に判断したのか、自分自身ので復讐として以下にまとめてみようと思います。


どのように判断しているか?/見極め方

今回は事業アイデアを詰めていくプロセスを併走している中での評価を実施。今時なので全員にお会いすることはできず、オンラインでのやりとりも含め1時間x3回程度の接点。

さて、そんななかでの評価はこんなことをしました。

1、なぜそう思うのか?質問をする

ひたすら、発言やアイデアの根拠を質問してみます。なにをどう捉えて発想しているかよく理解できます。仮説でも意見を述べれるか?飛地に発想を置けるのか?類似パターンから着想できるか?などを理解できます。

2、事実を見極めようと自ら納得して動けるか

例えば望ましい姿は”直接、顧客候補に聞きに行くことなどを怠らない姿勢”、そこから何を見いだしたかが重要だが、まず事実を捉えるアクションをしているかはより重要。フィードバックを受け理解して具体的にアクションしているか確認します。

3、ボリュームや割合、時間軸などを数字を使って語れる

数字で語れるのは重要。”たくさん”、”伸びる市場”、”という傾向がある”など文字で語るのではなく具体的に対比や率など数字で読み取れているか確認します。ふんわり捉えている思考パターンの方が意外と多いです。

4、類似のビジネスから学びとれる

それってどんなビジネスと類似性があると思うかなど、考える質問を投げたりします。ピンとこないで困ってしまう方もいれば、90年代のxxの事業転換とにているなどと発想する方もいます。後者は勘がいいなと思います。

5、必要資源を見極められ依頼できる

完全に自分もしくは自チームだけで欲しい結果を得るのが難しい。これらを判断し早い段階で他チームに協力要請するなどのアクションをとれているかどうか。


何故これができるのか整理してみます。

偉そうにいろいろ記載してみましたが、何故これができるのか整理してみます。ざっくりいうと新規事業が立ち上がる瞬間や前後の経営者にたくさんお会いしてきたからだとおもいますが、、

思い当たる3点。

1、SBI大学院MBAで、卒業年2年目の社会人学生向けに事業計画をフィードバックを実施しています。ここで累計100以上の事業アイデアを見てきました。
2、少し古いお話ですが、2000年前後20代後半から30代前半に、起業家育成事業に携わっていた。アタッカーズビジネススクールという社会人向け事業。ここでは累計少なくと5000名近くの方々と接点を持ちました。

そのうち1000近くの事業アイデアを持つ方の指導現場を見てきました。そのスクールを卒業後、創業し上場した方(クラウドワークスや弁護士ドットコムなどなど)もアクションを起こさなかったもたくさん見ました。

どの種の人が「成功」を掴むのかのサンプルは長い時間をかけて私の中にアーカイブされています。そのエッセンスが上記でもあります。

3、アマゾンバイヤー時代にECへの取り組みを目指す企業2000社以上とお会いした経験から。(5年弱在籍で3000以上の名刺があったのできっとこれくらい)

たくさんの商材をアマゾンで流通させるのがミッションだったのでたくさんの商談を組み主に経営者にお会いしていきました。ECはどの会社も”新規事業”なわけです。どんな会社がECで成功するか、かなりの相関で経営者の資質が問われます。これらからもたくさんの事例を見てきた事実から編み出した?見極め方が上記です。

自身も経営をしている中での反省を込めつつ整理してみました。誰からの参考になるといいなと思います。

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