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朝食抜きは太る原因に!

昨日体内時計についての記事をupし、
朝食が大事というお話をしました。

忙しいと、つい朝食を抜いてしまう人も
いるのではないでしょうか?
私も会社員時代はそうでした…

しかし、朝食抜きは実は
太る原因にもなるのです。

朝食を抜くと血糖値が上がる

1日に同じエネルギー(カロリー)の量、
糖の量を摂取するとして、
朝食:昼食:夕食=多め:中間:少なめと
した場合より
少な目:中間:多めとしたほうが
昼食後の血糖値上昇が大きくなることが
知られています。

1日の最初の食事が、
2回目の食事の血糖値に影響を与えることから
この現象は「セカンドミール効果」と
言われています。

とはいえ、朝食を抜いたからといって
その後の昼食や夕食を多く食べる…と
いうことも考えにくいですよね。

1日の摂取エネルギー量と糖の量が
朝食を抜くことで少なくなれば、
だから、1日トータルで見れば
血糖値の上昇度合いは少ないのでは?

…と考えていたのですが、
それが私の誤解だったことが
以下の研究結果から分かりました。

朝食を摂取しないことで、
1日のエネルギー量は-701kcal、
糖の摂取量は-82gと
どちらも少なくなっています。

しかし、1日の血糖値の上昇度合いを
トータルで見ると
朝食を抜いた日のほうが大きかったことが
分かります。

血糖値が上昇すると、
膵臓からインスリンというホルモンが
多く分泌され
血中の糖を脂肪として
体にため込むようになるため
太りやすくなります。

朝食を抜くとやっぱり太る

実際に、朝食摂取と体重の関係も
様々な地域・年齢・性別を対象に
研究が行われています。

しかし、結果は研究によって
効果があるとするもの、ないとするもので
ばらつきがあります。

少し専門的な話になりますが、
複数の研究結果を統合して解析する手法を
「メタアナリシス」といいます。

それぞれの研究結果には
どうしてもばらつきが含まれます。
そのため、メタアナリシスによって
得られた結果の方が
信頼性が高いと言われています。

ですので、
ここではメタアナリシスによる結果を
ご紹介します。

2003年から2019年までに行われた
研究45件を対象に
メタアナリシスを行った論文によると、
朝食抜きは肥満のリスクを約4割※
高めるそうです。

やっぱり、健康のためには朝食を摂るのがよさそうです。
初めから毎日、バランスのとれた朝食は
ハードルが高いかもしれませんが
少しずつできるところから
始めてみませんか?

お読みいただき、ありがとうございました。

※厳密にいうと、
 肥満リスクは研究手法別に解析されています
 横断研究36件の解析結果では48%
 コホート研究9件の解析結果では44%

参考文献
・佐々木敏『データ栄養学のすすめ』第4章 炭水化物・糖 伝統と流行と科学のはざまで.2018: 260-265.
・柴田重信(編)『時間栄養学 時計遺伝子、体内時計、食生活をつなぐ』第15章 肥満と時間栄養 2020: 133-140.
・Xiumei Ma. et al. Skipping breakfast is associated with overweight and obesity: A systematic review and meta-analysis. Obes Res Clin Pract 2020; 14(1): 1-8.

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