朝の生活習慣3つで体内時計を整えて健やかな1日を!
今「時間栄養学」を勉強しています。
これまでの栄養学では、「何を」「どれくらい」食べるか?が重視されてきました。
もちろんそれも大切です!
しかし、時間栄養学の研究が進んだことによって、ここに「いつ」という観点が加わりました。
食べる内容が同じでも、食べる時間を変えるだけで、体にもたらす作用が異なると言われています。
まずは食事内容を大きく変えなくても、食事リズムを整えて健康に近づけるなら、楽に取り組めるかも!と思っています。
これから、学んだことを少しずつですがシェアしていきたいと思います。
今日は体内時計の合わせ方について書きます。
人間の体は約24時間周期で動いています。
これを「概日(がいじつ)リズム」または「サーカディアンリズム」といいます。
これを調節しているのが「体内時計」です。
周期はあくまでも「約」24時間です。
ぴったりではなく、若干長いと考えられています。
また、個人差もあります。
そのため、毎日時刻合わせをして、外界の時間に体を同期させる必要があります。
体内時計は、体の中にたくさんあります。
大きく三つに分けられます。
・脳の視床下部の視交叉上核にある「主時計」
・脳(視床下部以外)にある「脳時計」
・各臓器や筋肉に多数ある「末梢時計」
これらの時計が同調し、同じ時間で動いていることもまた、生体機能を保つためには必要と考えられています。
それでは、どのようにすれば時刻合わせができるのでしょうか?
まず「主時計」のリセット方法です。
主時計は、朝の太陽光によって時刻合わせが行われます。
そのため、朝起きたら太陽光を浴び、目から光を取り入れることが必要です。
主時計によって得られた時刻情報は、脳時計や末梢時計に送られます。
末梢時計の中でも、消化器や肝臓などの内臓にある時計は、同調させるために朝食が必要です。
朝食の内容によっても同調させる力が異なります。
ヒトではまだ詳しいことが分かっていませんが、マウスを用いた研究によると、糖質・たんぱく質・脂質を単独で投与しても時刻合わせの作用が見られず、糖質とたんぱく質を組み合わせることで作用が得られたとの報告があります。
朝食は、ご飯やパンから糖質をしっかり摂り、たんぱく質を含むおかずや食品をプラスしたメニューが、栄養バランスの面からもおすすめです。
また、筋肉にある末梢時計は、運動や身体活動により主時計と同調します。
上記をまとめると、体内時計の時刻合わせの鍵は朝にあります。
・日光を浴びる
・朝食を摂る(糖質+たんぱく質)
・体を動かす
朝の生活習慣を変えて1日の良いスタートを切りましょう!
参考文献
・体内時計|e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-039.html 2020.10.14閲覧
・永井成美. 体内時計から見た朝食の役割. 臨床栄養 2020; 136(3): 305-312.
・Hirao A. et al. A Balanced Diet Is Necessary for Proper Entrainment Signals of the Mouse Liver Clock. PLoS One 2009; 4(9): e6909.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?