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海外頼りはなぜ危険?食料自給率を上げるためにできること。

こんにちは。
あなたの「なりたい」を応援する
管理栄養士/ライフミッションサポーター®の
成松由佳です。

今回も、食に関するコラムを
お届けします。

本日は角度を少々変えまして

日本の食料自給率

をテーマにお送りします。

日本の食料自給率は低いって本当?

日本の食料自給率は
他国と比べて低い

と聞いたことがある方も
いるかもしれません。

「食料自給率」とは
国民に供給される全ての食料のうち
国産の割合を計算したものですが、

その値は
カロリーで計算した場合と
生産額で計算した場合の
2通りがあります。

それぞれ、
「カロリーベース」
「生産額ベース」
と呼ばれます。

日本の食料自給率は

・カロリーベース:38%
・生産額ベース:66%
(令和元年調べ)

よく「約4割」「他国より低い」と言われるのは
カロリーベースの値です。

しかし、生産額ベースでは
30%ほど高い値になっており、

ドイツ(66%、カロリーベース95%)
イギリス(60%、カロリーベース68%)
と同程度の値になっています。

計算方法による値の差は、

・野菜はカロリーが低いが
 自給率が比較的高い(73%)
→生産額ベースは上がるが
 カロリーベースは上がらない

・反対に、カロリーが高い品目である
 小麦や油脂類の自給率が低い
 (小麦17%、油脂類3%)

ことが影響していると
考えられます。

「カロリーベース」と
「生産額ベース」

どちらで考えるのが良い、
ということではなく
目的によるのだと思いますが

栄養面から
「必要なエネルギーをとるため」
の値として、
カロリーベースの食料自給率は
大きな意味を持つと考えられます。

エネルギーだけとれればいいわけでも
ありませんが…

飽食の時代では忘れられがちですが
まずは飢餓を防ぐため
エネルギーに着目する意味はあると考えます。

食料自給率が低いとなぜいけない?

このように、
供給されるカロリーのうち約6割は
海外からの輸入に頼っています。

もし、不測の事態によって
輸入が一切できなくなった場合に
日本人は今までの4割(約900kcal)しか
カロリーがとれないということになります。

そうならないように、
日本の農林水産業が
生産能力をフルに活用したら
どれだけのカロリーを供給できるか
試算がされています。

栄養バランスは考慮した上で
米・小麦を主食にできるように
作付けした場合では、
推定エネルギー必要量の約8割しか
供給することができません。

一方、いも類を中心に作付けすれば、
エネルギーを充足することができる
計算になっています。

ということは、
もしそんな緊急事態が起こったら
いもが主食になるのでしょうか…。

ちょっと寂しいですね。

食料自給率を上げるためにできること

食料自給率を上げるために、
家庭でできることをご紹介します。

米を中心にした日本型食生活を心がける

米は自給率98%と、ほぼ国産です。
自給率が低い小麦より、米を選ぶことで
自給率を上げることができます。

多様な食事を楽しむことも
もちろん大切なことですが、

基本的な食事は
米中心の一汁三菜
(難しければ一汁一菜でも!)
にすることで

自給率を上げることにもつながりますし
栄養面でもバランスを整えやすくなります。

旬の食材を選ぶ

旬でない食材は
その時期に収穫できる外国からの
輸入に頼りがちになります。

旬の食材は栄養価も高く、価格も安いので
積極的に食べるのがおすすめです。

食品ロスを減らす

SDGsの観点からも
食品ロスは着目されています。

食品ロスを減らしても
食料自給率が直接上がるわけでは
ありませんが
(捨てられる食品と食べられる食品で
 国産の割合は変わらないはずなので)

多くを輸入しておきながら、
食べずに廃棄している状況は
大きな矛盾を感じます。

生産、流通、廃棄にかかる
燃料の無駄遣いになりますし、

食品輸入の必要性を減らすためにも、
食品ロスの問題は改善したいところです。

日本の食品ロスは1年間で600万トン、
1人当たりで47kgに相当します。

「食品ロスって小売や外食が多いのでは?」
と思っていませんか?

私も学生時代、
レストランでのアルバイトで
期限切れの食品を毎日捨てていたので
そんなイメージがありましたが…

実は、事業系の食品ロスは全体の54%。
残りの46%は家庭から出るものです。

家庭での食品ロスは
大きく3つに分類されます。

・食べ残し
 料理を作り過ぎたりして残るもの
・過剰除去
 食べられるところまで捨ててしまうこと
・直接廃棄
 未開封のまま食べずに捨ててしまうこと

これらを避けるために

・必要な分だけ買う
・食べきれる量を作る
・おいしく食べきる

工夫をしてみましょう!

より具体的な作戦は
消費者庁、環境省のサイトにも
書かれています。

消費者庁「家庭での食品ロスを減らすために」

環境省「食品ロスポータルサイト 消費者向け情報」

ちなみに、
消費者庁はクックパッドで
環境省はYouTubeで(人気料理家さんとのコラボ!)
使い切りレシピを配信しているそうです。

気になる方はぜひご覧ください。


「食料自給率」をテーマに
私自身も改めて調べてみて、

栄養面での課題や
環境問題とも繋がってくることから
食の面白さ、奥深さを感じました。

食べ物のありがたみを感じながら
大切に頂きたいと
改めて思いました。

本日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

【参考文献】
農林水産省「知ってる?日本の食糧事情」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/
消費者庁「家庭での食品ロスを減らすために」
https://www.no-foodloss.caa.go.jp/eating-home.html
環境省「食品ロスポータルサイト 消費者向け情報」
http://www.env.go.jp/recycle/foodloss/general.html
いずれも8月12日閲覧

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