介護ってどんな状態
介護離職という言葉を聞いたことあるのではないでしょうか。
もしかしたら、まだ自分には関係のないことだと思っている方もいるかもしれません。私もそうでした。介護は大変だ大変だ聞いたことはあっても、体感したことがないのでわからないものです。海外で内紛が起こっていても体感知として落とし込めないのと少し似ている側面があるかもしれません。
実は最近大阪にいる両親が祖母の介護に悩んでいます。
とりとめもない身内の話ではあるのですが、実際に体感知まで落ちてきたことを今回書きたいと思います。
<98歳とケンタッキー>
祖母は98歳です。ただ元気モリモリです。どのくらい元気かというと、一人でケンタッキー2本をペロッと食べれるレベルです。
恐ろしくないでしょうか。98歳ですよ。たまたま実家に帰った時に、祖母がケンタッキーを美味しそうに食べている姿をみて衝撃を受けました。
「ムッチャ肉食うやん。。。。。」と。
勝手に98歳くらいになると肉とかよりも、野菜や味の薄いものを好むようになると思っていました。
30歳や40歳を超えると胃もたれするようになったと言う人がいるくらいなので、90歳越えると胃もたれレベルが最高潮に達していると思っていました。どうも違うみたいです。90歳を超えると逆に胃が強くなるのかと錯覚してしまうくらいです。ただ肉を食べることはとてもいいことです。良質なタンパク質やビタミンが摂れるからです。
もしかしたら肉を食うことが長生きする秘訣なのかもしれません。良質な肉が長寿効果を促しているのかもしれません。
ちなみにケンタッキーは国産の肉を使っているそうです。(一部アメリカ・オーストラリア)
安心ですね。クリスマスなので、安心して美味しいケンタッキー買ってください。私も大好きケンタッキーです。
話は戻って、そんな長寿の祖母が最近アルツハイマーになってすぐにもの忘れするようになりました。昼間はデイサービスに出ています。
たまに実家に帰るのですが、私の顔を見ると、いつも「初めまして、こんにちは」と言ってくれます。少し寂しい気持ちはあります。昔はともや元気してるか?って感じだったのですが、状況は変わるものです。ただ祖母が元気でケンタッキー食べているので、私はとても笑顔になります。とても美味しそうに食べているので。
<フラストレーションの蓄積>
ただ想像はつくと思うのですが、祖母を支える私の両親は大変そうです。両親はもう定年を迎えて、家でゆっくりしたり、短時間で仕事をしていたりするのですが昔よりも今の方が大変そうです。大変のレベルは昔と異なるとは思います。
祖母がすぐに色々忘れるので、最初は優しく接することができるのですが、続いていくとフラストレーションに変わるみたいです。
もし自分だったらそうなるのかもしれません。同じことを何度も言わないといけないためです。
これはもうしょうがないことです。最初は許せても、同じことが続くとフラストレーションになります。フラストレーションは最初は小さな山ですが、時間が経つと大きくなっていきます。図で表すとすれべ、斜めの一直線の線でたまるイメージではなく、曲線で溜まっていくイメージです。
組織で例えるなら、部下や後輩が同じミスを重ね、一向に改善されないことで怒りを爆発した経験に近いかもしれません。そのような経験はないでしょうか。後輩や部下は成長しますが、介護はそれがずっと続くイメージです。
両親はとても辛そうで、何かしてあげられることはないのか模索しているのですが、東京ー大阪間の距離を埋めることは簡単ではないです。もっと考える必要はあるのかもしれませんが、未だ応えが見つかっていません。
そのような方は日本でも多いのではないでしょうか。今後人口の3分の1が高齢者になる未来が迫っている中で、同じような苦しみを持つ人は必ず出てきます。今よりも増えるはずです。
<数字で捉える高齢化の現状>
総務省が出している人口ピラミッドになります。1990年と2065年を比べた時に人口に対する高齢者の割合が異常に伸びています。1990は全体の12%が65歳以上、2065年は全体の39%が65歳以上になります。3人に一人が高齢者です。それが45年後に起こります。私自身も39%の中に入る計算です。
先進国比較も面白いです。日本が圧倒的なことがわかります。また韓国・中国も将来的にかなり高齢化が進む見込みです。アメリカの高齢化率がそこまで膨らまないのが気になります。それだけ若い層が多いことをさしているのでしょうか。
<介護職員の採用の現状>
将来的に見て介護を必要としている人と介護をする人の需給バランスが崩れていきます。すでに崩れ始めていますが、それが超進みます。人で解決できない問題なので、これは早くロボットの導入で解決できるようになってほしいです。介護職員さんのイメージは「低賃金」「きつい」などのイメージがあるため、人が集まらないのは見えています。
誰か人に支えてもらうよりも、私ならロボットに支えられたいと思うタイプです。そっちの方が気楽だし、介護してもらうことの方が申し訳なくなってしまいそうなので。
ちなみに上記が介護職員が採用できない理由です。これはいわゆる「不」の問題なので、これを先行して解決する技術が必要です。「不便」「不満」「不足」は技術発展で解決していくものだと感じています。
先日開催されたグットデザインアワードのこの商品など素晴らしいと感じました。
※パナソニック:離床アシストロボット
ベットが車椅子に変化し、車椅子がベットに変化するものです。どんどんこのようなものが出たらいいのにと思います。毎回車椅子から乗り換える際に持ち上げる必要が無くなります。介護士からすれば力がいらないし、余計な怪我も防止できます。
賃金に関しても載っていました。給与でいうと医師の3分の1です。医療に関わる人の中でも一番給与が低い傾向にあります。これでは人は絶対に採れなくなります。優秀な層がなかなか入ってこなくなります。
金じゃないという人の意見もあると思います。否定はしません。ただ賃金が高い産業の方が求人倍率は上がります。
<認知症の割合>
私の祖母のような方は人口的な視点でみるとどのくらいいるのでしょうか。
厚労省の調べだと増加傾向にあります。特に2040年にかけてかなり増えます。1000万人近くまで上がる推移なので10人に1人が認知症の可能性があると言っても大げさではないかもしれません。それだけ身近なものになっていきます。
私の両親と同じく悩む人が増えるということです。これをどうにかしたいと考えています。どうしたらいいのでしょうか。まだまだわからないことだらけです。
<介護離職>
ちなみに介護離職を0にすると安倍さんが前にお話しされていました。新三本の矢として言われているものです。(GDP600兆円・出生率1.8・介護離職0)
この介護離職は今年だけで10万人弱いると言われています。(総務省調べ)
減少傾向にはありますが、以前としてかなり多い数字です。しかも離職者の7割以上が女性です。これを変えないといけません。悩まれている方向けに2017年にできた「育児・介護休業法」を紹介します。
法律として
介護休業の分割取得が可能:93日を3回まで分けて取得可能
(これまでは93日連続しかダメだった)
取得単位の柔軟化:1日単位ではなく、半日単位で取得が可能
所定労働時間の短縮:介護休業とは別に利用開始から3年間で2回以上利用可能
介護終了まで残業免除
などなどがあります。子供の介護休業もあるため、ぜひ興味ある方は調べてみてください。なんとか助けになればと思います。
以上になります。
私の両親は介護離職はないのですが、ライフ離れがあります。ライフ離れとはできたはずであろう定年後の生活スタイルから離れていくものです。私が勝手に作りました。
ただ介護だけをしているととても疲れます。精神が参ってしまうこともあるはずです。お金にも困ります。
もしそのようなことで悩まれている方は、できるだけ短時間でも働ける仕事があるので探してみてください。自分のライフスタイルに合わせた形で働ける時代です。
働くことで違うコミュニティが持てるようになります。コミュニティが増えると幸福度が上がります。
短時間派遣・リモートワーク・時短勤務なんでもできる時代です。働くことで社会と繋がり、少し楽になる方もいると思います。
少しでも楽しい人生を歩める道は必ずあるはずです。
以上介護の現状でした。ケンタッキー食べよ。
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