【片想い】脱力アート系オトナ男子なO先輩 #3
前回#2はこちら↓
ここで少し別の男性に触れておこう。
わたしは当時、モテ期が到来していた。
サークルに新しく入ってきた人気者の「ウェンツくん(注:あだ名です)」から絶賛片想いされていた。
サークル内では、あだ名で呼びあっていた。
ウェンツは単純に「ウエンツ瑛士」に似てたからウェンツ。
みな何故かエは小さい「ェ」でウェンツと呼んでいた。
色白で、イケメン。伊藤英明にも似ていた。
サークルのメンバーで海に遊びに行ったとき、ウェンツの指が切れて血が出ていた時のこと。
咄嗟に車に置きっぱなしのカバンに絆創膏があるのを思い出し、2人で車まで戻った。
「あったあった!」と言ってウェンツの指にバンソーコーをつけてあげた。
その後、「このバンソーコーは魔法のバンソーコーだからすぐ治るよ!」的なことを言った。
彼の後日談によると、その言葉で彼の赤い実が弾けたようだ。
何故このことを知っているかというと、サークルの情報網はザルだからだ(笑)
※サークルあるあるw
そのエピソードもO先輩は知っていたので、たまに冗談で
「ウェンツとお似合いじゃん」とか
「2人付き合っちゃえばー?」とか
言われていた。
たしかにウェンツはおしゃれイケメンだし、優しいし理工学部で頭もいいし、女子から見たら超良物件だ。
しかもわたしはやっぱりO先輩がすきだった。
時を戻そう。
※詳しくは#2から読んでね★
授業を午前中で終え、スーパーに行きオムライスの材料の買い、合鍵でO先輩のうちに上がり、バターライスオムライスを作った。
「ただいまー。おーうまそーなにおいー」
先輩が帰ってきた!!
「おかえりなさい!!」
いっちょ前の新婚妻かのような勢いでお・で・む・か・え(お出迎え)
「ん!うまい!」
先輩はあっという間にバターライスオムライスを完食した。
そんなに急がなくてもいいのにってくらい、高速で平らげていた。
「もっと味わってよ〜」と思いつつも、いい感じに胃袋を掴んできてるぞと心の中でガッツポーズしたその時、
「ゆびちゃん、今日はもう帰ろうか☆」
ん?
んん?
何かの聞き間違いかと思った。
「えっ、まだ昼だよ?今日泊まって行こうとしてたんだけどな(^^)」にこ
理由は衝撃的だった。
「いまからTちゃん(同じサークルにいるおしゃれ美人・わたしと同い年)がなんかこっちで新居を探すらしくて。相談に乗ってほしーらしーから今からうちくるってさー」
?!?!?!?!
先輩は平然と続ける
「ほら、ゆびちゃんと俺、微妙な関係じゃん。バレたらめんどくせーしさ、な」
わかるよな、と言わんばかりの先輩。
わかったら早く帰れよというようなイライラした感じも。
「わかりました、帰ります」
「オムライスほんとうまかったし、今度お礼するからさ!ほんとにごめんよー」
O先輩の気のない社交辞令を背に、わたしは合鍵を投げつけて出て行った。
自転車を爆速でこぎながらも放心状態で、自分の身に何が起こったかわからなかった。
ただただ、午前中に浮かれてた自分が惨めで恥ずかしくて、穴があったら入りたかった。
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