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もしかしたら、人は成長しないのかもしれない。

ああ、もうコイツだめだな、と思ったのではなく、

もしかしたら自分が見えているのは伸びてほしいある特定の、ごくごく一部のことだけで、どんなときでも総和は同じなのかもしれない、という話です。

なんでこんなことを考えたのかというと、日々従業員らと接する中で、自分にはないスキルを目の当たりにして、俺って成長してるのかなぁとしみじみ思ったからです。

能力も時間と同じように総和が一定なのかもしれない

会社の仕組みは、人は成長する、という前提で作られています。

経験値を積めば積むほど〇〇力が上がる。

でもこれってもしかしたら、気にしていないどこかで〇〇力が下がっているのだとしたら?

こんなことは不可能かもしれないけど、〇〇力を全部測定できたとしたら、総和はどの瞬間を切り取っても同じになる

もしくは、

発達や老化によっては総和が大きくなったり小さくなったりするけれど、努力によって変えられるのは配分だけ

ってことはあり得るのかもしれないと思ったんです。

例えば、時間はそうですよね。

どんなに若くても、歳をとっていても、男性でも女性でも、1日は等しく24時間。 

その中で、何をしたいのかによって時間の配分を決める。

どんな使い方をしても、どんなに鍛えたとしても、24時間という時間の総和は決して変わらない。

でも時間の感じ方は人によって、人生のステージによって、何をしているかによって、全然違う、といったように。

ちきりんさんの能力リスト

〇〇には本当に多種多様な言葉が入ります。

ちきりんさんが2011年に書いた未完の「能力リスト」というエントリでとてもきれいに分類されているので転載します。

<理解系能力>
・理解力 (概念や関係性を把握する力と、その理解の早さ=瞬発力)
・読解力 (書き手の込めた行間を読み取る能力)
・数的処理能力
・思考体力 (長時間、考えても頭が疲れず、考え続けられるアタマの体力)
<記憶系能力>
・短期記憶容量 (例:ちらっと見ただけの数字の羅列や英単語を、すぐにそらんじられる)
・長期記憶容量 (例:読んだ本の内容、電話番号や人の名前、タレントの名前やプロフィールを大量に記憶してる)
・超長期記憶容量 (例:子供の頃の記憶や、何年も前の食事の内容を鮮明に再現できる)
<メタ認知系能力>
・洞察力 (表面的な事象から本質的なポイントを抽出する深化系の能力。想像力、パターン認識力を含む)
・構築力 (ストーリー構築力、仮説構築力など、洞察力と反対方向の能力。たぶん先見性はここに含まれる)
・俯瞰力 (上下ではなく、広範囲を見ることができる能力)
<表現系能力>
・言語を使いこなす能力 (語彙の豊富さと適切な語彙の選択力)
・口頭コミュニケーション力
・文章力
・プレゼンテーション能力 (言葉だけではなく、スタイル全体)
<決断系能力>
・判断力 (どうすべきか“わかる”)
・決断力 (“決められる”)
・行動力
・大胆さ (思い切りの良さ)
<対人系能力>
・リーダーシップ
・交渉力
・指導力 (部下の育成力)
<人間力>
・個性 (個人インパクト、一度会ったら忘れない強い印象)
・好感力 (常にニコニコしてる。人当たりがいい。誰からも好かれる)
・善性 (正義感、公正さ、誠実さ)
<意欲系能力>
・自主性
・志 (公共マインド、目線の高さ、信念=ぶれなさ)
・挑戦的な目標設定能力 (高いところにゴールを設定する力、満足しない力)
・冒険心 (リスクをとる能力)
<根性系能力>
・精神的な根気 (飽きずに続ける力)
・体力的な継続力、エネルギーレベル
・意思力 (易きに流れない自己管理能力)
<創造系能力>
・新奇性 (ユニークなことを思いつく力、アイデア力)
・発想力 (枠を設定せず、自由に発想する力)
・好奇心、探求心
<実施系能力>
・慎重さ
・正確さ
・器用さ
<感情系能力>
・自己の感情のコントロール力
・相手の感情の読み取り力、他者の感情への敏感さ(センシティビティ)
・共感力
<精神的能力>
・楽観力  (“お気楽さ”、前向きさ = Positive mental attitude)
・精神的強靱さ (タフネス、鈍感力、傷つかない能力)
・肯定的解釈力 (ネガティブな事象を自己内に溜めないでよい形に変換する力)
・集中力
<身体的な体力>
(ちょっと違う分野に入るので、詳細は略)

▽元エントリ▽

だとすると、どうなのか?

もし、そうなのだとすると、人のマネジメントの考え方も、それこそガラッと変える必要があります。

人は成長するのではなく、力を使い分けているのだとすると、

■その人が使いやすい力は何か
■同時に使える力はいくつか
■そもそも使える力と使えない力はなにか
■特定の環境下でしか使えない力はないか

などなど。

なんかドラクエみたいで楽しくなりますね。

マーケットで求められていることを察知し、
チームのメンバーの力の特性を理解し、
組み合わせてウケる商品を作って世に出し、
マーケットの反応を観察し、
必要ならば力の組み替えをして、
商品を作り変えながらまたマーケットで勝負する。

マネジメント、言うは易し行うは難し。

奥が深いです。



ふと思ったんですけど、言うは易し行うは難しってなんか人の名前みたいですね。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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