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本屋になりたい

私は現在、大学生協の書店で読書コミュニティの運営を担当している。

私が運営している読書コミュニティは、本に関する活動を行うサークルのようなものである。みんなで読書会やブックトークをしてみたり、本の街である神保町でオフ会をしてみたり。

しかし私の仕事は未だ、書店の売上や来店者数の増加に貢献していると言えるほどにはなっていない。当たり前だが、本屋は本を売るのが仕事である

とりわけ大学のキャンパスの中にある書店に求められる役割は、「大学にいる人々が書籍にアクセスできる環境を維持・整備する」ことだと思う。そして、「本が売れること」はこれを実現するための必要条件である。

では、本を売るために何ができるか。

……実はこれがけっこう難題である!今までイベントや企画などを思いつく範囲でむしゃらにやってきたけれど、私は今後、この問題とじっくり向き合ってみたい(もちろん、今年は卒論と院試が優先ですが)。

また、キャンパス内の書店として大事にしなければならないのは、書籍へのアクセシビリティを確保することだけではない。とりわけ生協書店としては、学生や教員のニーズを包括的に満たしていくことも肝要である。例えばうちでは「学生は進路選択や就活に対する支援を必要としているのではないか?」という仮説に基づき、「キャリア形成コミュニティ」を併設して活動を行っている(話が脱線するが、生協の面白いところは、利用者のニーズに、比較的かんたんに対応できるという点だと思う。会社が意思決定をする際にはどうしても「株主ファースト」になってしまうけれど、生協は組合員が出資・運営・利用(会社でいうところの株主・社員・顧客)の全てを担うシステムになっているため、原理的に「顧客ファースト」で動くことができる)。

本屋は本を売るのが仕事である。

だが、それだけではない、とも思う。私は、「本が売れる」という現象に結びつくことを、たくさん作っていきたい。自分が今いる場所を、もっと面白くて魅力あるものにしてみたい。私にとって、それが将来の自分の場所を作るヒントにもなってくれるような気がしている。


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