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真鶴、梅雨明け

今年の7月、真鶴を訪れた。
神奈川県の南西部に位置する人口7千の小さな港町。

きっかけ

今年の2月、私が普段お世話になっている人と喫茶店で珈琲を飲んでいたときのこと。たまたま話題が旅行に移り、その人が何気なく「真鶴、行ってみたいんだよね〜」と言った。泊まれる出版社「真鶴出版」に興味があり行ってみたい、とのことだった。私もその存在は知っていて、真鶴にはかねてから行ってみたいと思っていた。

予約取れた!

何かと慌ただしい春が過ぎ、よゆうが出てきた5月。
真鶴出版のInstagramアカウントをこまめにチェックする日々を送っていたところ、なんとか7月下旬の予約が取れた。そして我々は念願の真鶴へ行くこととなった。

1日目

午前10時、東京駅に集合。
世間は夏休み最初の土曜日で、駅はひどく混雑していた。

東海道線の下り電車もそれなりに混んでいて、たくさんの人が降りる横浜駅に着くまでは座れなかった。「お昼ご飯どうする?」「あ、茅ヶ崎の駅メロ、サザン(オールスターズ)なんだー」などとたわいも無い話をしつつ、列車はどんどん西に進む。

小田原駅を過ぎたあたりで、車窓の雰囲気はガラっと変わる。この日はちょうど梅雨明けが発表された日で、窓から見える青い海が美しかった。

車内から相模湾を望む

正午前に真鶴駅に到着した。

真鶴駅

それなりにお腹が空いていたので、到着してすぐ駅前にあるピザ屋さん「真鶴ピザ食堂KENNY」に昼食を求めた。干物を使ったピザは旨みがあって美味しかった。

ハーフ&ハーフで4種類楽しんだ。

昼食を終えた後は、店舗が昨年オープンしたという「道草書店」に行ってみた。カフェスペースと子ども図書館が併設されている地元の独立系書店で、私は雑誌とブックカバーを購入した。この日はたまたまそこで地元の学生ボランティアがかき氷を売っていたので、お店の軒先で食べた。

道草書店

書店を後にし、チェックインまで町をぶらぶら。

海風があるとはいえ、日差しが強く、午後は暑かった。1時間くらい歩き回ったのち、「あけび屋珈琲」でアイスコーヒーをいただく。昔ながらの喫茶店。

あけび屋珈琲

だんだんと日が傾いてきてチェックインの時間が近づいたので、いよいよ真鶴出版に向かう。本当にここで合っているのかな?と思うような細い道を進むと、鴇色の壁が見えた。ここだ!

真鶴出版2号店

入り口の扉を開くと、この地で出版されたたくさんの本が並ぶ素敵な空間が広がっていた。スタッフの方と挨拶をし、チェックインを済ませる。

その後は真鶴町や真鶴出版の説明を丁寧にしてもらい、「町歩きツアー」に連れて行ってもらった。観光しているだけでは知り得ない情報や場所をたくさん教えてもらいながら、夕方の真鶴を歩いた。

真鶴港を望む

町歩きを終えてスタッフの方とお別れし、夜は地元のお寿司屋さん「福寿司」へ。旨い地魚をお腹いっぱい食べたのに2人で8000円しなかった……。幸せ。

2種類の定食を頼んでシェアした。

夕食後、腹ごなしに東海道線に乗って湯河原駅に行ってみた。この日は湯河原で花火大会があるという情報を得ていたので駅から会場に向かって歩いてみたが、もう打ち上げが終わってしまったらしいことを知り、途中で引き返した。道中これといって何もなかったけれど、なんだか楽しかった。旅行先での夜の探検が好きだ。

湯河原駅前の商店街

22時ごろ、再び東海道線に乗って真鶴駅に戻った。
宿に戻ってまったり夜を過ごした。

2日目

朝5時半、クマゼミの鳴き声で目が覚めた。この日も快晴。

2時間後くらいに連れが起きてきて、用意してもらった朝食を二人でいただいた。

すてきな朝ごはん

その後はチェックアウトの時間まで、スタッフの方とゆっくりお話させていただいた。私はその頃は卒業後の進路に悩んでいたので、スタッフさんの大学時代のことや卒業後の働き方についてお話を聞かせてもらった。自分たちで事業を継続するのは大変なことだろうけど、楽しそうに働いている人の話を聞くのはやっぱり楽しい。

11時にチェックアウトをし、スタッフさんたちとお別れ。本当に豊かなステイを体験させていただきました。

出発。この日はまず、真鶴港の近くにある「honohono」でランチをいただいた。オシャレなお店で、すてきな日曜のお昼でした。

お魚のランチ

お店の人に「半島の方に行くならレンタサイクル借りるといいですよ〜」と言われたので、駅前の観光協会に自転車を借りに行った。

借りた電動アシスト自転車に跨がり、真鶴半島の景勝地「三ツ石」を目指す。ハンドルを握っていたので写真は撮れなかったけど、道中の海や原生林はまさに心が洗われるような絶景だった。

半島の先端にある休憩施設「ケープ真鶴」に自転車を停めて、岩場に続く階段を降りる。岩場から三ツ石を眺めると、その奥に伊豆大島の影が見えた。少しの間、海水に足をつけて遊んだ。気持ちよかった〜。はしゃぎすぎてすっ転んだのは内緒。

三ツ石

再び自転車に乗って、近所にある「中川一政美術館」へ。あまり見たことのないような西洋画の作品を鑑賞した。建築もモダンでかっこよかった。

真鶴町立中川一政美術館

その後は駅前に戻って自転車を返却したのち、お菓子屋さん「タカヤナイ商店」でお土産の焼き菓子を買った。ケーキも美味しそうだったな。またの機会に食べたい。

午後5時前、帰りの東海道線に乗り込む。グリーン車はけっこう混んでいた。
電車に揺られながら、2日間の出来事を思い出す。ここに書ききれなかったくらい色々なことがあって、充実した旅行だった。

旅の余韻に浸っている間にも、西陽に照らされた列車は、大船、戸塚、横浜、川崎、品川と都心へ近づいていく。段々と日常に引き戻される思いがして寂しくなった。

午後6時半、東京駅で解散。
幸せな2日間でした。また行きたい。


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