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日中友好会館美術館(東京都文京区・飯田橋駅)

地下鉄の飯田橋駅C3出口には変わった形の換気塔がある。最初に見た時は美術館か何かと勘違いしてしまったけれど、歴とした駅の設備らしい。

羽みたいな換気塔

パブリックアートとしての役割も持つこの換気塔のすぐそばにあるのが日中友好会館で、その名の通り日本と中国の文化交流を深める目的としてある施設。日本人に中国語、中国人に日本語を教える専門学校である日中学院が隣接している。その日中友好会館の1階にあるのが日中友好会館美術館になる。

1フロアながら広々としており、今回の企画展はまさに施設の意図そのままに日本と中国の文化コラボレーションといったところ。
「四季礼賛」と名付けられ、故宮(紫禁城)に訪れる季節の訪れをそれぞれの季節に分けた写真と、それにコンセプトを合わせた生け花を合わせて展示する展覧会で、とにかく目の保養になる。美しさが半端じゃない。
入口から既に美しい生け花が出迎える。こちらは来館者が参加できて自由に花を追加することもできる。

1本いかがっすか

紫禁城は北京の誇る観光スポットとして名高い。というより世界遺産。元の時代に建てられた宮殿を明の時代に改築して清の滅亡まで使われている。その王朝ごとに使われた建物が違っているらしく、その一つ一つが大きいのでおそらく実際に見学するとなると1日がかりになるだろうことは容易に想像できる。現在は故宮博物院として180万点に及ぶ収蔵品を持っている。

春夏秋冬をめぐりながら見る

生け花の鑑賞方法の手引きもある。生け花の老舗である池坊による解説もある。独自の発想でいける「自由花」、草木の持つ個性や特徴を活かした「生花」、水際から垂直に立ち上げる伝統的な「立花」の3種類をそれぞれ楽しむという。意外なのが枯葉や虫食い葉も使うということ。ただ見栄えが美しいだけではなくて植物の移ろいも注目するというのがポイントだという。

そんな日中の文化が調和された世界は見目麗しくうっとりする。会場内では紫禁城の映像も上映されていてそれもまた癒される。トイレはウォシュレット式。

入場は無料 いいもの見させてもらった

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